【ビタミンB1が豊富な食べ物ランキング】野菜から肉まで、脚気予防に!

【ビタミンB1が豊富な食べ物ランキング】野菜から肉まで、脚気予防に!

ビタミンB 1はチアミンとも呼ばれる水溶性のビタミンで、様々なエネルギー代謝に関わる重要な栄養素の一つです。はじめに、ビタミンB1の働きや摂取量の目安について詳しく解説します。

ビタミンB1の働き

ビタミンB1は私たちの体にとって重要な役割を果たしています。ビタミンB1が不足すると、疲労感や集中力の低下、食欲不振、脚気などの症状が現れることがあります。

主にビタミンB1は以下のような働きをします。

  • 糖質の代謝:ビタミンB1は、体内で吸収された糖質をエネルギーに変える過程で必要となります。つまり、私たちが元気に活動していくためには必要不可欠な栄養素です。
  • 脳神経の保護:ビタミンB1は神経伝達物質としても働き、脳や神経の健康に寄与します。

これらの働きからもわかるように、ビタミンB1は私たちの健康な日常生活を支える大切な栄養素です。毎日の食事からしっかりと摂るよう心掛けましょう。

ビタミンB1の一日の摂取量

ビタミンB1はエネルギーの源である糖質をエネルギーに変える役割を持つ重要な栄養素です。そんなビタミンB1の1日の推奨摂取量は、成人男性で1.2〜1.4mg、成人女性で0.9〜1.0mgとされています。妊娠・授乳期の女性は各年代の推奨摂取量に0.2mg上乗せした量となります。

ビタミンB1が豊富な食品の一例は豚肉やうなぎ、ピーナッツ(落花生)などです。これらを参考に、食事から適切な量のビタミンB1を摂取することで、健康な体作りに役立てて頂ければと思います。

ビタミンB1が豊富な食材ランキング

ここからは、ビタミンB1を豊富に含む食材を「肉・魚」、「野菜・果物」、「穀物・豆類」の種別ごとに紹介します。

ビタミンB1を多く含む肉・魚ランキング

ビタミンB1はエネルギー代謝に必要な栄養素で、肉類や魚類に多く含まれています。特に豚肉はビタミンB1が豊富で、特に赤身の部位がおすすめです。

ビタミンB1を豊富に含む肉・魚のランキングは以下の通りです。

【肉類】

  • 1位:豚ヒレ肉 1.32mg
  • 2位:豚もも肉 0.90mg
  • 3位:ボンレスハム 0.90mg
  • 4位:豚かた肉 0.66mg
  • 5位:鶏レバー 0.38㎎

【魚類】

  • 1位:うなぎのかば焼き 0.75mg
  • 2位:タラコ(生) 0.71mg
  • 3位:かつお節 0.55mg
  • 4位:いくら(生) 0.42mg
  • 5位:紅鮭(生) 0.26mg

※全て100gあたりの含有量

ビタミンB1を摂取するには、バランスよく肉類や魚介類を食事に取り入れることが大切です。

ビタミンB1を多く含む野菜・果物ランキング

ビタミンB1が豊富に含まれる野菜・果物をランキング形式でご紹介します。野菜や果物は、ビタミンB1以外にも豊富な栄養素が含まれているので、毎日積極的に食べることで健康維持に役立ちます。

【野菜】

  • 1位:にんにく 0.19mg
  • 1位:芽キャベツ 0.19mg
  • 3位:モロヘイヤ 0.18mg
  • 4位:ブロッコリー 0.17mg
  • 5位:あさつき 0.15mg
  • 6位:アスパラガス 0.14mg

【果物】

  • 1位:うんしゅうみかん 0.10mg
  • 2位:パイナップル 0.09mg
  • 3位:グレープフルーツ 0.07mg
  • 3位:オレンジ 0.07mg
  • 4位:メロン 0.05mg

※全て100gあたりの含有量

これらの野菜や果物を日々の食事に取り入れることで、ビタミンB1を含むビタミン類を効率よく摂取することが可能です。

ビタミンB1を多く含む穀物・豆類ランキング

穀物・豆類は、我々の食生活においてビタミンB1の重要な供給源となります。特に優れた供給源として挙げられるものは次の通りです。

【穀物】

  • 1位:あわ 0.56mg
  • 2位:そば粉 0.46mg
  • 3位:玄米 0.41mg
  • 4位:発芽玄米 0.35mg
  • 5位:ひえ 0.25mg

【豆類】

  • 1位:黄大豆(乾)0.71mg
  • 2位:あずき(乾)0.46mg
  • 3位:ひよこ豆(乾) 0.37mg

※全て100gあたりの含有量

穀物や豆類をバランス良く摂ることで、私たちは日々の食事から効率的にビタミンB1を摂取することができます。ビタミンB1は私たちの健康を支える大切な栄養素です。日々の食事でしっかりと摂取しましょう。

ビタミンB1を効率的に摂るためのポイント

ここからは、ビタミンB1を効率的に摂るための食事のポイントについて紹介します。

選ぶ食材

ビタミンB1を効率的に摂取するためには、まずどの食材を選ぶかが重要です。動物性の食材では豚肉やうなぎ、タラコなどがおすすめで、主食となる穀物には白米より雑穀米を選ぶとより効率よくビタミンB1を摂取できます。

また主菜や副菜、汁物にも欠かせない野菜には、にんにくや芽キャベツ、モロヘイヤなどがおすすめですが、料理への取り入れやすさを考えるなら、アスパラガスもおすすめです。アスパラガス自体にもビタミンB1が含まれており、さらに豚肉や魚介類とも相性が良いため、一緒に調理するとより効率的にビタミンB1を摂取できます。

調理方法

ビタミンB1は水溶性のビタミンで、熱に弱く、また水に溶けやすい特性があります。そのため、調理の際はなるべく水分を使わず、短時間で加熱調理するのが理想的です。具体的には、「蒸し焼き」や「魚焼きグリル」を活用すると良いでしょう。

以上のポイントを押さえることで、ビタミンB1を効率的に摂取することが可能となります。

組み合わせる食材

ビタミンB1を効率的に摂るためのコツとして、食材の組み合わせが重要です。例えば、ニラやネギ類の野菜と一緒に食べると、ビタミンB1の吸収効率が良くなります。これはビタミンB1とアリシン(ニラやネギに含まれる成分)との相乗効果によるものです。

また、煮物やスープ料理を作る際には、出汁に溶け出たビタミンB1を逃さないように、汁ごと食べることをオススメします。これらの工夫を取り入れて、日々の食事からビタミンB1をしっかりと摂取しましょう。

ビタミンB1をたっぷり摂れるおすすめレシピ紹介

ここからは、ビタミンB1たっぷりで健康的なおすすめレシピを紹介します。

豚ヒレ×アスパラガスのおすすめレシピ

豚ヒレは、肉類の中でも特にビタミンB1が豊富で、同じくビタミンB1を含むアスパラガスと相性バツグンです。また、アスパラガスには体内で必要に応じてビタミンAに変換するβカロテンや食物繊維などの栄養素も含まれており、高タンパクでビタミンB1も豊富な豚ヒレと合わせることで、栄養バランスの良い一品が完成します。

【材料】

  • 豚ヒレ肉 300~400g
  • アスパラガス 4~5本
  • にんにく 1かけ
  • 薄力粉 適量
  • バター 5g+5g
  • 白ワイン(料理酒でもOK) 大さじ2
  • 醤油 大さじ2/3
  • こしょう 少々

【作り方】

  1. 豚ヒレ肉は1cmくらいの厚さに切り、塩胡椒をして薄く薄力粉をまぶす。
  2. アスパラガスは固い部分を落とし、下の方の皮を剥いたら、斜め切りにする。
  3. ニンニクは芽の部分を取り薄切りにする。
  4. 鍋にバター5gを溶かし、豚肉を両面焼く。
  5. 裏返したら蓋をして中火で5分ほど火を通す。
  6. 5分経ったら再度裏返し、ニンニク、アスパラをいれザッと全体的に混ぜる。
  7. 白ワイン、醤油、バター5gを入れ仕上げにこしょうを振ったら完成。

豚ヒレは比較的リーズナブルで、臭みも少ないため面倒な下ごしらえは不要です。アスパラガスは食感を楽しむため、やや大きめに切るのがおすすめです。

レバー×ニラのおすすめレシピ

レバーとニラはビタミンB1が豊富な食材です。特に、レバーはビタミンB1の含有量が非常に高く、脚気予防に効果的です。そのレバーとビタミンB1を多く含む野菜の一つであるニラを組み合わせた料理をご紹介します。

【材料】

  • ニラ 1束
  • レバー(豚、鶏) 200g
  • 醤油 大さじ2
  • 酒 大さじ1
  • 砂糖 大さじ1
  • サラダ油 大さじ3

【作り方】

  1. レバーは一口大に切り、ニラは5cm長さに切る。
  2. フライパンに油をひき、レバーを炒める。
  3. レバーが色づいたらニラを加え、さらに炒める。
  4. 味付けは醤油、砂糖、酒でシンプルに。

レバーは臭みが気になる方もいるかもしれませんが、酢やレモン汁で下味をつけることで緩和することができます。ビタミンB1は熱に弱いため、短時間でしっかりと火を通すことがポイントです。

まとめ

ビタミンB1は、私たちの体に欠かせない重要な栄養素の一つです。主にエネルギー代謝や神経伝達に関与し、体の様々な機能を正常に保つ働きがあります。

豚肉やうなぎ、豆類など、日常の食事からも摂取可能であり、特に豚肉や発芽玄米、緑黄色野菜などを意識的に摂ることで、ビタミンB1の不足を予防できます。また、レシピ紹介したように、ニラや豚肉を組み合わせた料理は、ビタミンB1摂取に非常に効果的です。

ビタミンB1を意識した食材を日々の中に取り入れて、健康的な食生活を心がけていきましょう。

野菜を食べてJAはが野の挑戦を応援しよう!

いちご王国の首都、真岡市を含む栃木県の南東部を管轄する農協がJAはが野。
イチゴはもちろん、メロンや梨といったフルーツや、なす、ニラ、トマトなどの野菜の生産も盛ん!豊富に降り注ぐ太陽光ときれいな水、肥沃な大地、そして昼夜の寒暖差の大きな内陸型の気が農作物を鍛え、おいしく育みます。これらに加え、首都圏に近いことから、新鮮な果物や野菜をいち早く大消費地にお届けできることも特徴です。

そんなJAはが野では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。

気候変動問題が世界中で注目されるようになった中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)

とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAはが野では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。

バイオスティミュラントは、植物に生理学的刺激を与えることで、環境ストレスを受けたために発揮されていない「農作物が本来持っている能力」を、最大限まで改善する資材として期待されている新しい農業用資材です。 農作物の品質や収量の向上や、栄養吸収率を高めることによる化学肥料使用量の低減などの効果をもたらします。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会

特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。

現在、はが野地区では「いちご」「玉ねぎ」「アスパラガス」の3品目でこの取り組みを実施しているそうです。ぜひ、気候変動問題に果敢に取り組む産地の商品を購入して応援していきましょう!

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鈴木 亜子

鈴木 亜子 Suzuki Ako

管理栄養士

管理栄養士。大学卒業後、主に医療機関に勤務。チーム医療の一端を担い、生活習慣病どさまざまな疾患の栄養管理に取り組む。得意分野は糖尿病で療養指導や透析予防、重症化予防などを担当した経験も。現在は豊富な栄養相談経験を活かし、健康に関わる分野の記事執筆などを行う。

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