【管理栄養士監修】カルシウム・マグネシウム・亜鉛・カリウムが豊富な食べ物とその摂取方法

【管理栄養士監修】カルシウム・マグネシウム・亜鉛・カリウムが豊富な食べ物とその摂取方法

健康な体を維持するためには、バランス良く栄養素を摂取することが重要です。特にカルシウム、マグネシウム、亜鉛、カリウムは私たちの身体にとって欠かすことのできないミネラルであり、様々な食品から摂取することが可能です。 カルシウムは骨や歯を強くする働きがあり、乳製品や小魚などに多く含まれます。マグネシウムは心臓の健康を維持し、エネルギー代謝にも関与します。穀物やナッツに豊富に含まれています。亜鉛は免疫機能の向上や傷の治癒に役立ち、肉や魚介類に多く含まれています。カリウムは血圧の調整や筋肉の働きに関与し、果物や野菜に多く含まれます。 これらのミネラルをバランス良く摂取することで、健康の維持や生活習慣病の予防につながります。それぞれのミネラルが豊富に含まれる食品と、その摂取方法について詳しく見ていきましょう!

カルシウムが豊富な食品とその摂取方法

まずは、カルシウムが豊富な食品と、その摂取方法について詳しく見ていきましょう!

カルシウムとは?

カルシウムは、私たちの体で最も多く含まれるミネラルであり、骨や歯の形成に必要な栄養素です。また、血液の凝固、神経の働き、筋肉の収縮など、体の様々な機能にも深く関与しています。

一日あたりのカルシウムの摂取推奨量は成人男性で700〜800mg、成人女性は600~700mgです。カルシウムをはじめ、ミネラルは体内でつくることが出来ないため、食事から摂取することが必須となります。

カルシウムが豊富な食品

カルシウムは、骨や歯の健康を保つだけでなく、心臓や神経の働きにも関与する重要なミネラルです。特に乳製品、小魚、海藻、豆腐などに多く含まれています。

具体的な食品とそのカルシウム含有量(100gあたり)を見てみましょう。

  • プロセスチーズ:630mg 
  • 牛乳:110mg 
  • 煮干し(かたくちいわし):2,200mg 
  • 乾燥わかめ:830mg 
  • 木綿豆腐:93mg

これらの食品を日常的に摂取することで、カルシウムの適切な摂取が可能となります。

カルシウムの摂取方法と注意点

カルシウムは、主に乳製品や小魚等から摂取することができます。特に乳製品は吸収率が良いため、積極的に日々の食事に取り入れましょう。また、カルシウムと同時にビタミンDやビタミンKの多い食品を摂取することで、吸収が高まります。

カルシウムの過剰摂取は他のミネラルの吸収を妨げることがあるため、適度な摂取量を心がけましょう。

成人1日あたりのカルシウムの耐容上限量(長期間摂取しても健康リスクを生じない1日の最大摂取量)は2500mgです。

マグネシウムが豊富な食品とその摂取方法

続いて、マグネシウムが豊富な食品と、その摂取方法について詳しく見ていきましょう!

マグネシウムとは?

マグネシウムは300種類以上もの酵素を活性化する働きのあるミネラルで、筋肉の収縮や神経伝達、体温や血圧の調整にも関与しています。

また、心筋梗塞や狭心症などの循環器疾患の予防や血糖値や脂質代謝の改善などに役立つことも示唆されています。

マグネシウムが豊富な食品

マグネシウムが豊富に含まれている食品は魚類や豆類、野菜類、海藻類、果実類などです。

他にも玄米や全粒粉などの精製度の低い穀物類などにも多く含まれています。

マグネシウムの摂取方法と注意点

マグネシウムはカルシウムと拮抗して作用するため、カルシウムの1/2程度の摂取量が理想であるといわれています。

成人1日あたりのマグネシウムの摂取推奨量は、成人男性で320~370mg、成人女性で260~290mgです。ただし、サプリメントなど通常の食品以外から摂取する際の耐容上限量は成人1日あたり350mgとされています。

過剰摂取による健康被害は報告されていませんが、サプリメントを使用する際はパッケージに記載された1日あたりの摂取量を守るようにしましょう。

亜鉛が豊富な食品とその摂取方法

続いて、亜鉛が豊富な食品と、その摂取方法について詳しく見ていきましょう!

亜鉛とは?

亜鉛は、免疫力の維持や味覚、嗅覚の正常化、そして皮膚や粘膜の健康にも寄与します。

妊娠中や授乳中の女性、成長期の子どもたちは亜鉛の需要が増えるため、意識的に摂取することが推奨されています。

亜鉛が豊富な食品

亜鉛を豊富に含む食品とその含有量は以下とおりです。

  • 牡蠣(かき) 14.0mg
  • 牛肩ロース(赤身) 6.05mg
  • カシューナッツ 5.4mg
  • アーモンド 3.7mg
  • 全粒粉 3.0mg
  • 玄米 1.8mg

※全て100gあたりの含有量

亜鉛が豊富に含まれる食品としては、牡蠣が最も有名です。その他、肉類(赤身)や乳製品などの動物性食品や、植物性食品では全粒穀物やナッツ類に多く含まれています。

亜鉛の摂取方法と注意点

一日あたりの亜鉛の摂取推奨量は、成人男性で10〜11mg、成人女性で8mgです。

亜鉛の摂取量が適切でないと、味覚障害や食欲不振、皮膚炎などを引き起こす可能性もあるため、バランスの良い食事を心がけましょう。

また通常の食品から亜鉛を過剰摂取することはあまりありませんが、サプリメントなどからの過剰摂取には注意すべきです。亜鉛は一度に大量に摂取すると、銅や鉄の吸収を妨げたり胃腸の不調を引き起こしたりする可能性があるため、サプリメントなどは適切に利用するようにしましょう。

カリウムが豊富な食品とその摂取方法

続いて、カリウムが豊富な食品と、その摂取方法について詳しく見ていきましょう!

カリウムとは?

カリウムは体内の水分バランスを調整したり、筋肉の収縮や神経の伝達を助ける役割を果たします。さらに、食塩の主成分であるナトリウムを排出する作用があることから、十分に摂取することで高血圧予防、心臓病や脳血管疾患リスクの低減が期待できます。

カリウムが豊富な食品

カリウムを多く含む食品には、主に以下のようなものがあります。

  • 野菜:ほうれん草、枝豆、にんじん、水菜、きゅうり
  • 果物:バナナ、キウイフルーツ、りんご、桃

カリウムは主に野菜や果物に多く含まれており、特に果物は朝食やおやつ代わりに手軽に食べられるためおすすめです。また、カリウムは加熱してもほとんど減少しないため、調理して美味しく摂取することができます。ただし水に溶け出しやすく茹でたり水にさらしたりすると損失してしまうため、調理方法の工夫が必要です。

中でもりんごは、一年を通して手軽に購入することができ、毎日の食事に取り入れやすい果物ですよね。また、りんごは腹持ちが良く、食物繊維をたっぷり含んでいるため、ダイエットにもおすすめです。りんご一つで、むくみや便秘、食べ過ぎなど、気になるお悩みを一挙に解消できるかもしれません◎

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カリウムの摂取方法と注意点

カリウムは、野菜や果物に多く含まれており、これらの食品をバランスよく摂取することで、効率的に補給できます。

ただし、腎臓の働きが低下している方や人工透析を受けている方がカリウムを摂り過ぎてしまうと「高カリウム血症」のリスクが高まります。

通常、食事から摂取したカリウムは尿として排出されます。しかし、腎機能が低下している場合はカリウムの排出がうまくできません。その結果、血液中のカリウム値が非常に高くなる高カリウム血症の状態を引き起こしてしまうのです。カリウム値が高くなりすぎると不整脈を引き起こし、最悪の場合は死に至るケースもあります。したがって、腎機能の低下を指摘されている方や人工透析をしている方は、カリウムの摂取量について医師の指示を仰ぐようにしましょう。

まとめ

健康維持に欠かせないミネラル、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、カリウム。これらはそれぞれ乳製品、緑黄色野菜、肉類、果物など様々な食品に豊富に含まれています。

適切な食事で摂取することが一般的ですが、必要量を確実に摂るためには食材選びや調理法も重要です。健康維持のためにも、ミネラルが豊富な食品をバランスよく摂ることを心がけましょう!

野菜を食べてJAさがえ西村山の挑戦を応援しよう!

さくらんぼや桃、りんごなどのフルーツをはじめ、日本で有数の「米どころ」としても知られる山形県さがえ西村山地区。豊かで寒暖差のある自然環境と生産者のたしかな技術によって、「さくらんぼの王様」といわれる佐藤錦など、四季折々の美味しい食べ物を全国にお届けしています。

そんなさがえ西村山地区に拠点を置き、山形県の中央エリアを管轄するJAさがえ西村山では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。

気候変動問題が世界中で注目されるようになった中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)

とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAさがえ西村山では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。

バイオスティミュラントは、植物に生理学的刺激を与えることで、環境ストレスを受けたために発揮されていない「農作物が本来持っている能力」を、最大限まで改善する資材として期待されている新しい農業用資材です。 農作物の品質や収量の向上や、栄養吸収率を高めることによる化学肥料使用量の低減などの効果をもたらします。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会

特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。

現在、さがえ西村山地区では「さくらんぼ」「桃」「りんご」「米」「なす」の5品目でこの取り組みを実施しているそうです。ぜひ、気候変動問題に果敢に取り組む産地の商品を購入して応援していきましょう!

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鈴木 亜子

鈴木 亜子 Suzuki Ako

管理栄養士

管理栄養士。大学卒業後、主に医療機関に勤務。チーム医療の一端を担い、生活習慣病どさまざまな疾患の栄養管理に取り組む。得意分野は糖尿病で療養指導や透析予防、重症化予防などを担当した経験も。現在は豊富な栄養相談経験を活かし、健康に関わる分野の記事執筆などを行う。

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