なぜりんごの皮は捨てるのはもったいないのか?
りんごの皮は、りんご全体の栄養価を大きく左右する部分です。その理由は二つあります。
皮に含まれる栄養素とその効果
りんごの皮にはビタミンC、食物繊維、ポリフェノールなどの多くの栄養素が含まれており、これらは免疫力を高めたり、便秘解消に役立ったりという健康効果をもたらします。
皮に含まれるポリフェノールとその効果
特に注目すべきは皮に多く含まれるポリフェノールです。ポリフェノールは抗酸化作用があり、老化の抑制やがん予防に効果を発揮します。
つまり、皮を捨ててしまうと、これらの貴重な栄養素や健康効果を失ってしまうことになります。リンゴは皮ごと美味しく、健康的に食べることをおすすめします。
皮つきりんごと皮なしりんごの栄養比較
栄養成分の比較
りんごの皮と中身では、栄養成分に大きな違いがあります。その最たるものが食物繊維です。皮つきのりんごには約4.4gの食物繊維が含まれていますが、皮なしりんごでは約2.1gと半分以下になります。また、皮には中身よりも多くのビタミンCが含まれています。皮の部分だけで約10.3mgのビタミンCが摂取できるのに対し、皮なしりんごでは2.9mgと大幅に少なくなります。その他、ポリフェノールやクエルセチンなどの抗酸化物質も皮に多く含まれており、皮ごと食べることでこれらの栄養素を余すことなく摂取することができます。
健康効果の比較
りんごの皮を食べると、皮なしのりんごにはない健康効果を得られます。皮には抗酸化作用のあるポリフェノールが豊富に含まれており、体内の活性酸素を除去し、老化防止や免疫力向上に寄与します。また、皮には食物繊維も多く含まれており、便秘解消や腸内環境の改善に役立ちます。
一方、皮を取り除いたりんごには、食物繊維やポリフェノールが少なくなります。そのため、皮なしのりんごを食べると、皮つきのりんごと比べてこれらの健康効果が得られる量が減ることになります。
したがって、可能であれば皮つきのりんごを食べ、その栄養と健康効果をフルに活用することをおすすめします。
皮つきりんごを美味しく食べるための方法
皮つきりんごを美味しく食べるためには、選び方と洗い方、切り方が重要です。
選び方と洗い方
まず、あまりにもワックスが多いりんごは避けることをおすすめします。表面がテカテカと光っているものはワックスが多く塗られている可能性があります。購入後は、キッチン用の中性洗剤を薄めたもので丁寧に洗います。その後、流水でしっかりと洗剤を落としましょう。
おすすめの切り方
皮付きのりんごを食べやすくするためには、薄切りにするのが一番です。厚めに切ると皮が硬く感じやすいですが、薄切りなら食べやすくなります。
このように、皮つきのりんごを美味しく食べるためには選び方、洗い方、切り方が重要となります。是非試してみてください。
皮つきりんごの食べ方アレンジとレシピ
りんごの皮を美味しく食べるためには、何よりも新鮮さが重要です。収穫直後のりんごの皮は、細胞が活性化していて特有のクリスピーな食感を楽しむことができます。
生で食べる際の工夫
りんごはそのまま食べるのが一番手軽で、皮をむかずに洗って食べるだけで栄養価を逃がさないでいます。甘酸っぱさを活かしたサラダや、デザートにもおすすめです。
加熱調理の際の注意点
加熱調理する際は、皮が硬くなるのを防ぐために、短時間で調理することがポイントです。また、皮ごとコンポートにしたり、パイにすると、皮の食感が楽しめます。りんごを加熱した際の栄養価の変化が気になる人は、こちらの記事もぜひ併せてチェックしてくださいね!
りんごの皮を活用したレシピ
皮だけを使ったレシピとしては、乾燥させてお茶にしたり、ポタージュに混ぜ込むなどが考えられます。また、ジャムにすると、自然な甘さと香りを楽しめます。
以上のように、りんごの皮を活用することで、栄養価を逃さず、さまざまな料理を楽しむことができます。
まとめ
本記事では、りんごの皮について栄養価やその効果、皮付きと皮なしでの比較、食べ方のアレンジやレシピについて詳しく解説しました。りんごの皮にはビタミンや食物繊維、さらにはポリフェノールといった栄養成分が豊富に含まれており、これらは美容や健康にとって大変有益です。皮付きで食べたときの栄養価は皮なしと比較して格段に高く、可能であれば皮ごと食べることをおすすめします。ただし、皮を食べる際は、農薬や汚れをしっかり落とすことも忘れずに。皮つきりんごの食べ方も工夫次第で楽しみ方は広がります。今回の情報を参考に、日々の健康や美容のために、ぜひりんごの皮を上手に活用していただければと思います。
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【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会
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