ライチの栄養は?健康効果や食べ過ぎ、調理の注意点を紹介

ライチの栄養は?健康効果や食べ過ぎ、調理の注意点を紹介

ライチは、栄養が豊富に含まれている果物です。ただし、ライチをあまり食べ慣れていないと「どんな栄養や効能があるの?」「ライチを1日に食べる目安は?」などわからないことも多いですよね。そこで今回は、ライチの栄養と効能、一日に食べる目安を詳しく解説します。ぜひ、最後までチェックしてみてください。

ライチに含まれる栄養素と効能

ここでは、ライチに含まれる栄養素と効能について解説します。

体内の余分な塩分を外に排出してくれる「カリウム」

ライチには、体内の余分な塩分(ナトリウム)を体の外に排出する作用のあるカリウムが含まれています。塩分を摂り過ぎは高血圧の原因となるほか、むくみを引き起こすこともあります。このような症状を予防・改善するには、減塩に加えカリウムを意識的に摂取することも重要です。

赤血球形成を助けてくれる「葉酸」

ビタミンB群の一種である葉酸は、たんぱく質やDNA・RNAの合成の合成に関与している栄養素です。細胞の分裂・増殖と深く関係するため、体の発育には欠かせません。

特に胎児の正常な発育に不可欠な栄養素であるため、妊娠を希望する方や胎児の細胞増殖が盛んな妊娠初期の方では積極的な摂取が推奨されています。

コラーゲンの生成に欠かせない「ビタミンC」

ビタミンCは、抗酸化作用により体内の老化を防止してくれる作用があるほか、コラーゲンの生成にも関与しています。このような作用により、紫外線によるメラニンの生成を抑えたり肌のハリを維持したりするなど、十分摂取することで美肌を目指せる栄養素です。

活性酸素を抑えてくれる「ロイコシアニジン」

ロイコシアニジンは、ライチに含まれるポリフェノールの一種です。ポリフェノールには抗酸化作用があり、さまざまな効果が報告されています。お茶のカテキンや玉ねぎのケルセチン、ブルーベリーのアントシアニンなどと同様、健康や美容にとってうれしい成分であることは間違いないでしょう。

便秘解消を助けてくれる「食物繊維」

食物繊維は整腸作用など、健康にさまざまな効果をもたらしてくれる成分です。十分に摂取することで便秘解消に役立つほか、生活習慣病の予防なども期待できます。

野菜類やきのこ類、海藻類などに多く含まれるイメージですが、ライチをはじめとした果物にも含まれています。

ライチは1日何個まで?食べ過ぎるとどうなる?

厚生労働省・農林水産省による「食事バランスガイド」では、1日あたりの果物の摂取量について200g(皮や種を除き)程度を推奨しています。ライチ1個がだいたい20gで、皮を取り除くと食べられる部分は14gであることを踏まえると、1日の適量は14個程度です。

小粒のライチはついたくさん食べてしまいがちですが、意外にカロリーや糖質が高めです。食べ過ぎるとカロリーオーバーを招いたり、血糖値に悪影響を与えたりする可能性があるため、食べ過ぎには注意しましょう。

ライチを食べる際の注意点

ライチは、食べると口の中や喉にかゆみやしびれ、むくみなどの症状が出現する「口腔アレルギー症候群」を引き起こすことがあります。特にシラカンバの花粉症のある方がライチを食べると、口腔アレルギー症候群が起こりやすいといわれています。

多くは時間とともに症状が消失しますが、重い症状が現れることもあるため注意が必要です。

花粉症があり、ライチを食べて口の中がイガイガしたり喉が詰まるような感じがあったりする場合は、念のため医療機関を受診し医師に相談してみましょう。

ライチの健康効果を最大限に活かす!調理のNG

ここでは、ライチの健康効果を最大限に生かす方法を紹介します。

食べ方①できるだけ生でそのまま食べる

ライチはジャムに加工したりお菓子作りに使えますが、ライチに含まれる栄養素の中には加熱調理によって損失するものもあります。ライチの栄養を丸ごと取り込むには、できるだけ生のまま食べると良いでしょう。

コンポートなどにする場合は、煮汁(シロップ)も一緒に食べると効率よく栄養素を摂取できますよ。

食べ方②消費期限を守る

ライチは、冷蔵で1週間、冷蔵で1ヶ月ほど保存ができる果物です。長期間保存できますが、ずっと冷蔵や冷凍で保存していると味が落ちてしまったり、腐って食べられなくなってしまうこともあります。そのため、早めに消費するように心がけましょう。

まとめ|ライチはこんな人におすすめの果物!

今回は、ライチに含まれる栄養と効能について解説しました。ライチにはビタミンCやカリウム、葉酸、ポリフェノールのロイコシアニジンなど美容や健康に必要な栄養素が含まれています。とはいえ、健康のためには1日の摂取目安量を超えないように食べることが大切です。記事を参考にライチを美味しく食べてみてください。

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鈴木 亜子

鈴木 亜子 Suzuki Ako

管理栄養士

管理栄養士。大学卒業後、主に医療機関に勤務。チーム医療の一端を担い、生活習慣病どさまざまな疾患の栄養管理に取り組む。得意分野は糖尿病で療養指導や透析予防、重症化予防などを担当した経験も。現在は豊富な栄養相談経験を活かし、健康に関わる分野の記事執筆などを行う。

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