ゆずの栄養は?健康効果や食べ過ぎ、調理の注意点を紹介

ゆずの栄養は?健康効果や食べ過ぎ、調理の注意点を紹介

さっぱりとした酸味と柑橘系の香りが特徴のゆず。美味しいだけでなく、栄養が豊富に含まれています。しかし、ゆずをあまり食べ慣れていないと「どんな栄養があるの?」「1日の摂取目安は?」など、わからないことが多いですよね。そこで今回は、ゆずに含まれる栄養の効果や効能、摂取目安について解説します。ぜひ、最後までチェックしてみてください。

ゆずに含まれる栄養素と効能

ここでは、ゆずに含まれる栄養素と効能について解説します。

メラニンの生成を抑えてくれるビタミンC

ゆずには豊富に含まれている栄養素がビタミンCです。ビタミンCには、体内で過剰発生すると老化を引き起こす「活性酸素」を取り除く抗酸化作用があります。この抗酸化作用により肌のハリを保ったり、シミを予防したりといった美容に良い効果をもたらしてくれるでしょう。また、ビタミンCには免疫機能を維持したり鉄分の吸収を助けたりする働きもあります。

体内の余分な塩分を排出するカリウム

カリウムは、体の調子を整えることに役立つ「ミネラル」の一種です。同じくミネラルの「ナトリウム」とともに体内の水分バランスを調整するほか、神経伝達や筋肉収縮に関わっています。

また、カリウムは体内にナトリウムが増えすぎると、尿と一緒に体の外へ排出してくれる作用があります。ナトリウムは主に食塩として摂取されるミネラルです。このことから、カリウムは塩分の摂りすぎによる高血圧やむくみの予防・改善に役立つ栄養素であるといえます。

疲労回復を助けてくれるクエン酸

ゆずの爽やかな香りのもとになるのがクエン酸です。クエン酸は、エネルギーをつくりだす体内システムの関与成分であるため疲労を回復させる効果が期待できるといわれています。また酸味による食欲を増進効果やカルシウム、鉄など体に必須のミネラルの吸収を高める効果などが知られています。

便秘解消が期待できる食物繊維

食物繊維は、ヒトの消化酵素で消化されない物質の総称です。消化されずに大腸まで届き、腸を刺激して便の排出を助けてくれます。

抗酸化作用のあるヘスペリジン

ゆずの皮、特に外皮の裏の白い部分(中果皮)に多く含まれる有効成分がヘスペリジンです。ヘスペリジンはゆずのほか、みかんなどの柑橘類の皮に含まれます。

ポリフェノールの一種で、抗酸化作用のほか血流促進や血圧上昇抑制などさまざまな効果が報告されており、ヨーロッパでは医薬品としても利用されている成分です。

ゆずは1日何個まで?食べ過ぎるとどうなる?

ここでは、ゆずの1日の目安や食べすぎた時に出る症状について解説します。

ゆずは1日何個で食べ過ぎ?

ゆずは果皮や果汁を香り付けに使うことが多い果物です。みかんのように食べることも可能ですが、あまり一般的ではありません。参考までに、農林水産省「食事バランスガイド」の果物の摂取目安量が1日当たり200g(可食部)程度であることを踏まえると、ゆずの1日の摂取量は、2個ほどが目安となります。

食べすぎると・・・?!

ゆずを食べすぎると、吐き気や下痢などを起こす可能性があります。

これはビタミンCを過剰に摂取したことによる症状ですが、通常の食生活を送る健康な方がビタミンCの過剰摂取となる可能性はあまりありません。

果汁や果皮を料理の風味付けなどに使う分には食べすぎることはないため、あまり心配することはないでしょう。

ゆずの健康効果を最大限に活かす!調理のNG

ゆずに豊富なビタミンCは水溶性および熱に弱い性質があります。

そのためビタミンCを効率良く取り入れるには、生のまま食べるのがおすすめです。

ゆずは料理やお菓子作りに使うケースも多いですが、ゆずに豊富なビタミンCは水溶性および熱に弱い性質があります。そのためビタミンCを効率良く取り入れるには、皮や果汁も生のまま使うのがおすすめです。ゼリーやシャーベット、ジュースなど、加熱しないアレンジにチャレンジしてみましょう。

ちなみにクエン酸は熱に強く、加熱しても失われません。

まとめ|ゆずはこんな人におすすめの果物!

ゆずには免疫機能の維持や肌に良い効果をもたらすビタミンCや、疲労回復を助けてくれるクエン酸、余分な塩分(ナトリウム)を体の外に出して高血圧やむくみの予防に役立つカリウムなど、たくさんの栄養素含まれています。そのため、美容や健康を維持したい方におすすめの果物といえます。

記事内で解説した、ゆずの健康効果を最大限に生かす方法を参考に美味しく食べてみてください。

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鈴木 亜子

鈴木 亜子 Suzuki Ako

管理栄養士

管理栄養士。大学卒業後、主に医療機関に勤務。チーム医療の一端を担い、生活習慣病どさまざまな疾患の栄養管理に取り組む。得意分野は糖尿病で療養指導や透析予防、重症化予防などを担当した経験も。現在は豊富な栄養相談経験を活かし、健康に関わる分野の記事執筆などを行う。

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