動脈硬化とは何か？
動脈硬化の定義と発生メカニズム
動脈硬化とは、血管の壁が硬くなり、厚みが増す状態を指します。この状態になる原因の一つとして、私たちの食生活があります。特に脂質の摂取が多いと、血液中のLDLコレステロール（いわゆる悪玉コレステロール）が増えます。これが血管の壁に付着・蓄積し、時間と共に硬化することで動脈硬化が進行します。
また、LDLコレステロールが多い状態は、肉などの飽和脂肪酸が多い食事からくることが多いです。健康的な食生活を心掛け、飽和脂肪酸の摂取を控えることで、動脈硬化の進行を防ぐことが可能です。
動脈硬化が引き起こす健康リスク
動脈硬化は、血管内壁にコレステロールなどの脂質が蓄積し、血管が硬くなる病気です。これが進行すると、血管が詰まりやすくなり、血流が悪くなるリスクが増えます。具体的には、心臓への血流が悪くなると、狭心症や心筋梗塞を引き起こす可能性があります。また、脳への血流障害は脳梗塞の原因となります。
さらに、腎臓への血流が不足すると、腎機能低下を引き起こす可能性もあります。健康な生活を送るためにも、動脈硬化の予防と改善は重要な課題と言えます。
野菜の力 - 実は動脈硬化に効果的な食品
野菜が体に与える影響
野菜は我々の体に様々な影響を与えます。特に、野菜に含まれる食物繊維や抗酸化物質は、体内の悪玉コレステロール（LDLコレステロール）を減らし、良好な血管状態を保つのに役立ちます。また、野菜は低エネルギーで満腹感を提供するため、適量を摂取することで肥満の予防にも繋がります。
例えば、食物繊維は胃での消化を遅らせ、コレステロールや糖の吸収を抑える効果があります。これは血糖値やコレステロールの上昇を緩やかにし、動脈硬化のリスクを下げることにつながります。抗酸化物質は、体内で発生する有害な活性酸素を除去し、血管の老化を防ぐ役割を果たします。
以上のように、野菜の摂取は健康な血管を維持し、動脈硬化の予防に貢献します。
野菜と動脈硬化の関連性
野菜は動脈硬化予防に欠かせない食品群です。野菜には主に食物繊維や多価不飽和脂肪酸などが豊富に含まれており、それらは血中のLDLコレステロール（悪玉コレステロール）を下げる働きがあります。LDLコレステロールが多いと、血管の内側にプラークと呼ばれる厚みを増して動脈硬化を引き起こしやすくなるため、その量をコントロールすることは重要です。また、野菜から摂取できる食物繊維は満腹感を感じさせるため、過度の食事を抑えることも可能です。
キャベツとアスパラ - 動脈硬化予防に強力な2つの野菜
キャベツと動脈硬化の関連性
キャベツは、動脈硬化予防に効果的な食材の一つとされています。キャベツに豊富に含まれているビタミンCは、酸化を防ぎ、動脈硬化を引き起こすLDLコレステロールの酸化を防ぐ働きがあります。また、食物繊維も豊富で、コレステロールの吸収を抑え、体外に排出する助けとなります。 キャベツは、蒸したり、煮たりしても栄養価があまり変わらないため、様々な料理に活用可能です。
その他、キャベツに含まれるビタミンUは胃腸の働きを整える効果もありますので、食生活全体のバランスを整える助けにもなります。
アスパラと動脈硬化の関連性
アスパラガス（アスパラ）は、動脈硬化予防に効果的な野菜の一つです。その理由は、ビタミンB群とカリウムが豊富に含まれているからです。
ビタミンB群は、心臓病を引き起こすホモシステインのレベルを下げる効果があります。ホモシステインが多いと、血液が固まりやすくなり、血管内の血流が悪くなるため、動脈硬化の原因になります。また、ビタミンB群は血管を広げ、血流を良くする作用もあります。
さらに、アスパラに含まれるカリウムは、血圧を下げる働きがあります。高血圧は動脈硬化につながりやすいため、これも動脈硬化予防に役立ちます。
以上の理由から、アスパラは動脈硬化予防に良いと言えます。
動脈硬化を改善する食事法
動脈硬化の進行を防ぐ一つの手段として、食事の内容に気を付けることがあります。特に、飽和脂肪酸、塩分、糖分の摂取は控えるよう心掛けましょう。例えば、肉の脂肪に含まれる飽和脂肪酸は、LDLコレステロール（いわゆる悪玉コレステロール）や中性脂肪を増やすため、摂取量には注意が必要です。
一方で、多価不飽和脂肪酸や食物繊維の摂取を増やすと良いでしょう。特に、青魚に多く含まれるEPA（エイコサペンタエン酸）は、血液を固まりにくくする作用があり、心血管病のリスクを下げます。
また、食事量にも注意が必要です。肥満は動脈硬化の進行を促すため、食べ過ぎは避けましょう。
キャベツとアスパラを使ったレシピ紹介 - おいしく動脈硬化予防
キャベツは、豊富なビタミンと食物繊維が含まれており、動脈硬化を予防・改善する効果が期待できます。今回は、キャベツを使ったレシピを２つ、アスパラを使ったレシピを３つ、ご紹介します。
やみつきレモンキャベツサラダ
このやみつきレモンキャベツは、さっぱりとしたレモンの風味がクセになる一品です。作り置きしても美味しく、薬膳効果もあります。食欲増進や胃もたれにも効果的です。
食材リスト(2人前)
| 材料 | 2人前の分量 |
|---|---|
| キャベツ | １玉 |
| 鶏がらスープの素 | 小さじ8 |
| レモン汁 | 大さじ6 |
| 砂糖 | 大さじ2 |
| オリーブオイル | 大さじ4 |
| ブラックペッパー | お好みで |
作り方
- キャベツは洗って水気を切り、ざく切りにします。
- ポリ袋にキャベツを入れて、鶏ガラスープの素（小さじ8）、レモン汁（大さじ6）、砂糖（大さじ2）、オリーブオイル（大さじ4）を加えてよく振り混ぜます。空気を抜いて口をしばって、30分以上漬けます。
- 仕上げにお好みでブラックペッパーを振りかけて出来上がりです。
トマト缶で作るロールキャベツ
ミンチ肉とキャベツの組み合わせで、満足感も得られます。ソースはトマトベースを推奨します。トマトには抗酸化作用があるリコピンが含まれています。
食材リスト(2人前)
| 材料 | 2人前の分量 |
|---|---|
| キャベツ | 4枚(200g) |
| 牛豚合い挽き肉 | 200g |
| 玉ねぎ | 100g |
| パン粉 | 大さじ2 |
| 塩こしょう | 2つまみ |
| カットトマト缶 | 200g |
| 水 | 100ml |
| ケチャップ | 大さじ2 |
| コンソメ顆粒 | 小さじ2 |
| 塩こしょう | ２つまみ |
作り方
- キャベツは耐熱ボウルに入れ、ふんわりとラップをかけ、600Wの電子レンジで3分程加熱し、水気を切ります。粗熱が取れたら、芯をそぎ取り厚さを均等にします。
- 玉ねぎはみじん切りにします。
- ボウルに玉ねぎと残りの肉だねの材料を入れ混ぜ合わせ、4等分にし小判型に成形します。
- キャベツの上に肉だねをのせて巻き、巻き終わりを爪楊枝で留めます。
- 鍋にカットトマト缶、水、ケチャップ、コンソメ顆粒を入れ混ぜ合わせ、巻き終わりを下にして入れ、中火にかけます。ひと煮立ちしたら弱火にし蓋をして、中に火が通るまで弱火で20分程煮て、火から下ろします。
- 爪楊枝を外し、器に盛り付け、パセリを散らして完成です。
ケチャップ、コンソメ顆粒、塩こしょうの量は、お好みで調整してお作りください。
肉だねをキャベツで巻く際に、しっかりと巻くことで煮崩れにくくなります。
ご使用の電子レンジの機種や耐熱容器の種類、食材の状態により加熱具合に誤差が生じます。様子を確認しながら、必要に応じて加熱時間を調整しながら加熱してください。
アスパラガスのグリル
このアスパラガスのグリルは、オリーブオイルでコーティングされてジューシーで美味しい一品です。ぜひ焼きたてをお召し上がりください！
食材リスト(2人前)
| 材料 | 2人前の分量 |
|---|---|
| グリーンアスパラガス | ２束(約200g) |
| オリーブオイル | 大さじ1 |
| 塩こしょう | 適量 |
作り方
- アスパラガスの根元を少し切り落とし、下の方の硬い皮をピーラーでむいてください。皮はだいたい4〜5センチむけば、あとは食べられます。
- アスパラガスを4等分に切ります。切っておくと焼き上がりの食べやすさがアップします。
- アルミホイルの上にアスパラを並べ、オリーブオイル（大さじ1）を回しかけ、塩こしょう（適量）を振ってよく混ぜます。
- アルミホイルのフチを立ち上げて箱状にしておき、魚焼きグリルを十分に温めます。
- アスパラをアルミホイルごとグリルに入れ、中火で約4分焼きます。アスパラが香ばしく仕上がったら出来上がりです。
アスパラガスと鶏肉の塩炒め
このアスパラガスと鶏肉の塩炒めは、旬のアスパラガスの甘みを引き立て、香味野菜と塩で美味しさをアップさせた一皿です。
食材リスト(2人前)
| 材料 | 2人前の分量 |
|---|---|
| グリーンアスパラガス | 4本 |
| 鶏もも肉 | 約250g |
| ねぎ | 1/4本 |
| しょうが・にんにく | |
| 塩、粗びき黒こしょう、酒、片栗粉、サラダ油 | 適量 |
作り方
- アスパラガスは3cm長さに切り、鶏肉は一口大に切る。
- 鶏肉に塩麹を揉み込み、片栗粉を加えて下味をつける。
- フライパンにサラダ油を中火で熱し、鶏肉を焼き色がつくように焼いて取り出す。
- 同じフライパンにアスパラを入れて塩と酒を加えて炒め、鶏肉を戻し入れて炒め合わせる。
- 器に盛り付けて完成です。
アスパラガスのコンソメスープ
このアスパラガスのコンソメスープは、アスパラのシャキッとした歯ごたえと、きのこの風味が味わえる一品。ベーコンの塩気と旨みも効いて、とっても美味しいですよ。優しい味わいなので、朝ごはんなどにもオススメです。ぜひ、作ってみてください！
食材リスト(2人前)
| 材料 | 2人前の分量 |
|---|---|
| アスパラガス | 40g |
| にんじん | 30g |
| 薄切りハーフベーコン | 2枚(計20g) |
| 水 | 400ml |
| コンソメ顆粒 | 小さじ2 |
| 塩 | 少々 |
| 黒こしょう | 少々 |
| オリーブオイル | 小さじ1 |
| パセリ | 適量 |
作り方
- アスパラガスは硬い部分を切り、斜めに1cm幅に切ります。にんじんは細切りにします。薄切りハーフベーコンは1cm幅に切ります。
- 鍋にオリーブオイルをひいて中火で熱し、薄切りハーフベーコンを入れてさっと炒めます。
- 水、アスパラガス、にんじん、コンソメ顆粒を入れ、煮立たせます。
- 野菜に火が通ったら、塩と黒こしょうで味を調えて、器に注ぎ、パセリを散らしたら完成です。
間違った食事がもたらすリスク - 食べてはいけない食品
食事の選択は動脈硬化の進行に大きく影響を及ぼします。特に危険なのが、LDLコレステロール（悪玉コレステロール）や中性脂肪を増やす「飽和脂肪酸」が豊富に含まれる食品です。特に肉の脂肪部分や鶏皮、ベーコン、バターなどに多く存在します。例えば、牛バラ肉を1日100g以上食べることは深刻な健康リスクを引き起こす可能性があります。
また、健康な人であってもコレステロールを多く含む食品を摂り過ぎることは避けた方が良いでしょう。全体的な食生活のバランスを考えることが重要であり、野菜を多く含む食事を心掛けながら、上記のような食品の摂取量を調節することが求められます。
まとめ - 動脈硬化予防のための食生活のポイント
動脈硬化の進行を防ぐためには、日々の食生活が大切です。野菜を多く摂ることはもちろん、特にキャベツやアスパラがおすすめです。これらの野菜には動脈硬化予防に役立つ成分が豊富に含まれています。
また、飽和脂肪酸が多い食品は動脈硬化を引き起こすLDLコレステロールを増やす恐れがあるため、適度な摂取に留めることが重要です。その一方で、青魚などの不飽和脂肪酸を多く含む食品は積極的に摂りましょう。
健康な血管を維持するためには、バランスの良い食事が求められます。健康的な食事を心掛け、野菜をたっぷりと摂取することで、動脈硬化予防につながるでしょう。
アスパラガスを食べてJAはが野の挑戦を応援しよう！
いちご王国の首都、真岡市を含む栃木県の南東部を管轄する農協がJAはが野。
イチゴはもちろん、メロンや梨といったフルーツや、なす、ニラ、トマトなどの野菜の生産も盛ん！豊富に降り注ぐ太陽光ときれいな水、肥沃な大地、そして昼夜の寒暖差の大きな内陸型の気が農作物を鍛え、おいしく育みます。これらに加え、首都圏に近いことから、新鮮な果物や野菜をいち早く大消費地にお届けできることも特徴です。
そんなJAはが野では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。
気候変動問題が世界中で注目されるようになった中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。（みどりの食糧システム戦略）
とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAはが野では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会
特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。
現在、はが野地区では「いちご」「玉ねぎ」「アスパラガス」の3品目でこの取り組みを実施しているそうです。ぜひ、気候変動問題に果敢に取り組む産地の商品を購入して応援していきましょう！
