納豆にはどんな栄養がある?毎日食べ続けても良い?納豆の栄養と効果について解説

納豆にはどんな栄養がある?毎日食べ続けても良い?納豆の栄養と効果について解説

なんとなく体に良いイメージのある納豆。具体的にどんな栄養や効果があるのかご存知でしょうか。この記事では納豆にはどんな栄養があるのか、毎日食べ続けても良いのかなど、詳しく解説します。

納豆は5大栄養素を含む健康的な食べ物!

納豆は人間にとって大切な栄養素である、5大栄養ををバランスよく含んだ食べ物です。代表的な栄養素とその効果をご紹介します。

タンパク質

納豆に含まれる代表的な栄養素1つ目は、タンパク質です。
納豆1パック(50g)あたりのタンパク質は7g〜8gほど。混ぜればすぐに食べられますし、気軽にタンパク質を補える食品だといえます。
タンパク質は筋肉や内臓、ホルモンをつくる大切な栄養素です。納豆のアミノ酸スコアは100なので、良質なタンパク質が豊富な食べ物であることもわかります。

脂質

納豆に含まれる代表的な栄養素2つ目は、脂質です。
納豆1パック(50g)あたりの脂質量は5gほど。脂質と聞くと、太るというマイナスイメージを抱きがちですよね。しかし、脂質は人間の体を動かすエネルギーとなり、細胞膜を作るなどの働きもある大切な栄養素です。また、納豆に含まれる脂質の多くは多価不飽和脂肪酸といわれるもの。多価不飽和脂肪酸には、動脈硬化を予防する効果があるといわれています。体にも嬉しい栄養素です。

糖質

納豆に含まれる代表的な栄養素3つ目は、炭水化物です。
納豆1パック(50g)あたりの炭水化物は5gほど。さほど多くは含まれていないので、低糖質な食品ともいえます。
炭水化物は人間の脳や体を動かすエネルギー源です。極端に摂取量を減らすと、体温が低下したり、力が出なくなったりします。適切な量を摂取することが大切です。

ビタミン

納豆の含まれる代表的な栄養素はビタミンです。
ビタミンの中でも特にビタミンB郡が豊富です。ビタミンB郡には疲労回復の効果や、エネルギー代謝を促進する効果があるといわれています。
納豆1パック(50g)にビタミンB6は0.11mg、ビタミンB2は0.25mg含まれておえい、ビタミンB2にいたっては1日の推奨摂取量の25%を1パックで摂取できます。

ミネラル

納豆に含まれる代表的な栄養素はミネラルです。
納豆には鉄分、マグネシウム、カリウムなどのミネラルが含まれています。ミネラルは無機質ともいわれ、骨や血液などをつくる役割があります。体の水分や神経の興奮性を調整する働きもあり、そのほとんどが人間の体内で作り出すことができません。食品から積極的に摂りたい栄養素です。

食物繊維

納豆に含まれる代表的な栄養素は食物繊維です。
納豆1パック(50g)あたりの食物繊維は3gほど。一般的に食物繊維が多いといわれるごぼうは50gあたり2.9g、さつまいは50gあたり1.1gの食物繊維が含まれています。他の食品に比べ、納豆は食物繊維が豊富だといえるでしょう。
食物繊維には、お腹の調子を整える効果や、血糖値の上昇を抑える効果があります。

納豆はその他の栄養素も豊富

納豆の栄養素はまだまだあります!ご紹介しましょう。

ナットウキナーゼ

納豆にはナットウキナーゼが含まれています。
ナットウキナーゼとは、納豆のネバネバに含まれるタンパク質分解酵素のことです。血栓の主成分であるタンパク質を分解する働きがあり、血栓予防にも効果的です。サプリメントでもよく見かける成分です。

イソフラボン

納豆にはイソフラボンが含まれています。
イソフラボンには肌の調子を整える、骨粗鬆症を予防するなどの効果があります。納豆1パック(50g)あたりに含まれるイソフラボンは30mg〜40mgほど。1日の摂取量の上限は70mg〜75mg程度なので、1パックで半分ほどまかなえます。

※参考:https://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/06/dl/s0616-3c05.pdf

レシチン

納豆にはレシチンが含まれています。
レシチンは細胞膜や脳などをつくる栄養素です。記憶力の向上やアルツハイマーの予防にも効果があるといわれています。また、善玉コレステロールをつくる材料にもなるため、動脈硬化を予防する効果もあるそうです。

大豆ペプチド

納豆には大豆ペプチドが含まれています。
大豆ペプチドとは、大豆に含まれるタンパク質由来の成分です。腸内で素早く吸収され、筋肉の修復、増強にも効果があるといわれています。また、基礎代謝の向上や脂肪燃焼の効果もあるそうなので、ダイエット中には是非摂取したい成分です。

大豆サポニン

納豆には大豆サポニンが含まれています。
サポニンとは食品の中でも大豆に多く含まれています。大豆に含まれるサポニンを大豆サポニンとよんでいます。大豆サポニンには抗酸化作用、免疫力向上、肥満予防などの効果があります。ダイエットや生活習慣病を予防するために摂取したい成分です。

納豆は1日何個まで?毎日食べる効果や食べるベストなタイミング

栄養豊富な納豆ですが、毎日食べ続けてもいいのでしょうか。1日の摂取量とあわせてご紹介します。

納豆は1日1パックが最適!

納豆は、1日1パックが適量だといわれています。
栄養豊富な納豆ではありますが、納豆を大量に食べたからといって健康になるわけではありません。タンパク質、炭水化物などバランスよく食べることが推奨されています。
どんな食材も食べ過ぎはよくありません。納豆は1日1個までがおすすめです。

毎日納豆を食べ続ける効果とは?

体質によっては、お腹を壊したり吐き気を催したりすることもあるそうです。
納豆に含まれる納豆菌には、腸内環境を整える働きがあります。腸内の悪玉菌を減らすというメリットもありますが、納豆菌が増えすぎると体質によってはお腹を壊したり、吐き気の症状が出たりする人もいるそうです。
食べ続けて体調に異変を感じたら、間を開けるといいかもしれません。

納豆はいつ食べるのがおすすめ?

納豆を食べるタイミングによって、メリットが異なります。
朝食べれば、納豆のタンパク質が体の熱になり、冷え予防や代謝の向上が期待できます。
夜食べれば腸内環境の改善が期待できます。腸内の善玉菌が最も活性化する時間は22時〜2時といわれており、夕食に納豆を食べることでより整腸作用が感じられるかもしれません。また、納豆に含まれる納豆キナーゼには血液をサラサラにする効果があり、摂取してから10時間〜12時間働きが持続します。夕食に納豆を食べれば睡眠中にナットウキナーゼが働き、血栓のリスクを抑えられるかもしれません。

納豆をより効果的に美味しく食べるには?

よく混ぜる

納豆をよく混ぜることでより美味しく食べられます。
混ぜることで納豆の旨味成分、グルタミン酸が増え、旨味を感じやすくなるそうです。よく混ぜると舌触りもまろやかになります。是非お試しください。

ひきわり納豆もおすすめ

ひきわり納豆のほうが、糸引き納豆よりも旨味を感じやすいといわれています。
ひきわり納豆は、大豆を砕いてから皮を取り除き、発酵して作られます。大豆を砕くことで納豆菌がつく面積が糸引き納豆よりも多く、より旨味を感じられるでしょう。

ちょい足しアレンジでより美味しく食べられる

薬味などをちょい足しすることで、飽きずに美味しく食べられるでしょう。
おすすめのちょい足しアレンジをご紹介します。

ネギ

ネギに含まれるニオイ成分の硫化アリルは、納豆に豊富に含まれるビタミンBの吸収をサポートしてくれます。

キムチ

発酵食品同士を組み合わせることで、お腹の調子を整えてくれるかもしれません。

まとめ

納豆には、タンパク質を始め、ビタミン、ミネラル、食物繊維、ナットウキナーゼ、大豆ペプチドなど栄養素が沢山含まれていることがわかりました。
目安として、1日1パック程度、体調と相談しながら食べ続けてみましょう。

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鈴木 亜子

鈴木 亜子 Suzuki Ako

管理栄養士

管理栄養士。大学卒業後、主に医療機関に勤務。チーム医療の一端を担い、生活習慣病どさまざまな疾患の栄養管理に取り組む。得意分野は糖尿病で療養指導や透析予防、重症化予防などを担当した経験も。現在は豊富な栄養相談経験を活かし、健康に関わる分野の記事執筆などを行う。

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