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果物手帖
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桃薫

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特徴

「桃薫(とうくん)」は淡い桃のような色合いと、華やかな桃やココナッツの香りが強く、一般的ないちごとは一線を画する品種となっています。果実の大きさはやや大きめとされ、形は縦横比が同じくらいの円錐形です。表皮の色は完熟してもとても淡い桃白で、果肉は果皮近くから真に至るまで真っ白で、真っ赤ないちごのイメージとは違います。そう果のくぼみが一般的なイチゴに比べかなり深く、イチゴの表面が凸凹しています。香りが特徴的で、『桃やココナツ、カラメルのような香り成分が多く含まれている』とされているように確かにこのイチゴから立ち上る華やかで芳醇な香りは普通のイチゴフレーバーとは全くといっていいほど違います。桃薫の株は生育が旺盛で、収穫開始時期は遅めですが、春までの全期間の収量は多く、収量性に優れているとされています。苺が好きな人への贈り物や自分へのご褒美にぴったりの特別感溢れる苺です。

旬の時期

桃薫の株は生育が旺盛で、収穫開始時期は遅めですが、春までの全期間の収量は多く、収量性に優れているとされています。収穫は12月下旬頃から始まり、軽井沢などで行われている栽培方法では8月頃まで収穫できるようです。食べ頃の旬の時期は2~4月頃となります。

柔らかくジューシです。味的には特別甘いと言う程ではありませんが、柔らかな酸味と、それを包み込むほどに十分な甘さを感じます。

歴史

桃薫は、(独)食品産業技術総合研究機構野菜茶業研究所と北海道農業研究センターが共同で育成した品種で、「カレンベリー」と桃のような香りの野生種”F. nilgerrensis”を交配して得られた艶のある系統に、「とよのか」に、桃のような香りの野生種”F. nilgerrensis”を交配して生まれた、香りが良い「久留米IH1号」を交配し、得られた実生から選抜育成されたとされています。2009年に登録出願され、2011年に品種登録された新しい品種です。桃薫という名称は、『桃のような甘く芳醇な香りが隅々まで漂う(薫る)様子をイメージし、各地に広く普及していくことを願って命名された』となっています。

産地

(独)食品産業技術総合研究機構のサイトによると、桃薫は、長崎県や茨城県などで生産されているそうです。生産量は少なく、注文生産を中心にしている農家も多いようで、一般のスーパーなどで見かけることはないようです。

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