日本一のマスカット産地は?生産量推移
ぶどうの人気品種といえば、巨峰やデラウェアが主流でしたが、2022年に品種別作付面積でシャインマスカットが首位に立ちました。理由としては、食味が良いという点が挙げられますが、栽培しやすい点も大きなポイントになります。多収で作りやすいことから、ここ5年間でみると、倍以上に栽培が拡大しています。
美味しいマスカットが育つ条件とは?
まるでエメラルドグリーンの宝石のような、美しいシルエットのマスカット。甘いマスカットが育つ条件とはいったい何なのでしょうか?
太陽の光をたっぷり浴びる
植物を育てるなら、やはり太陽の光をたっぷり浴びることは大切です!シャインマスカットも同じで、太陽の光をたっぷり浴びることで甘く、芳香なものに育ちます。
降水量が少ない
マスカットは降水量が多いと病気にかかってしまいます。降水量が少ないと、病気にかかりにくい元気なマスカットが育ちます。
昼夜の気温差が大きい気候
太陽の光を浴びて日中に作られたでんぷんは、夜の気温が低くなると無駄に消費されることなく、マスカットの中に糖度(甘み)として蓄えられています。
あの地域がなぜ?マスカットの名産地の秘密に迫る!
マスカットの生産量が多い産地は、やはり美味しいマスカットを栽培することができる条件が整っているのでしょうか?
【1位】山梨県のマスカット栽培の特長
山梨県は太平洋側に位置し、気候は太平洋側気候です。盆地での年平均気温は全国の平均値があります。マスカットの栽培が盛んな地域は、甲州市、山梨市、笛吹市で、いずれも盆地地帯です。盆地では年間降水量が少なく約1000mm、日照時間が長く、マスカット作りに適した地域だと言えます。
山梨県のブランドマスカット、 葡希 (ほまれ)も出荷しています。
【2位】長野県のマスカット栽培の特長
長野県は海岸から遠く離れた内陸性気候です。1日の気温の高低差が大きく、年間の降水量が少ない地域です。特に、長野盆地から上田・佐久盆地にかけては、北海道東部に続いて、雨の少ない地域となります。長野でシャインマスカット栽培が盛んな地域は、北部に位置する中野市や須坂市です。
冬は沿岸部に比べると気温が低くなりますが、3月から5月にかけては気温が急速に上がり、沿岸部との差はほとんどなくなります。夏は海岸地域と同じかそれ以上にも上昇し、山岳部では太陽からの日射エネルギー量も多く、マスカット作りに最適です。
【3位】岡山県のマスカット栽培の特長
「晴れの国」と呼ばれる岡山県は気候が温暖で、県南部と北部では気候が大きく異なる地域です。南部の気候は降水量が少なく、年間降水量は1000mm~1300mm程度で温暖な気候が特徴です。北部は冬になると気温が低くなるため、少しずつ時期をずらして出荷を行っています。
岡山県でマスカット作りが盛んに行われている地域は、岡山市津高、一宮地区です。シャインマスカットのブランド「晴王」でも有名です。
まとめ
シャインマスカットが美味しく育つ条件は、太陽の光をたっぷり浴びること、降雨量が少ないこと、昼夜の気温差が大きいことです。その条件に当てはまった地域で育てられたシャインマスカットは甘くて美味しいはずです。シャインマスカットを購入する際は、産地で選んでみてくださいね!