キャベツの名産地はどこ?なぜ有名?美味しいキャベツを産む秘密に迫る!

キャベツの名産地はどこ?なぜ有名?美味しいキャベツを産む秘密に迫る!

ご家庭でも馴染みのある野菜、キャベツ。サラダにしてもスープにしても、美味しく食べられますよね。 普段食べる機会も多いキャベツですが、日本での名産地はどこなのでしょうか。 この記事では、キャベツの名産地はどこなのか、なぜ美味しいキャベツが栽培できるのかなど、知られざるキャベツの秘密に迫ります!

日本一のキャベツ産地は?生産量推移

日本一のキャベツの産地は、群馬県です(2021年度)。

農林水産省の調査結果を見ると、キャベツの生産量は毎年大きな変化はないようです。春キャベツ、夏秋キャベツ、冬キャベツ全て、年間を通じて安定的に生産されています。

では、なぜキャベツの生産量は安定しているのでしょうか。前述の通り、キャベツは春キャベツ、夏秋キャベツ、冬キャベツなど、季節ごとに出回る種類が異なります。キャベツは冷涼な気候を好むため、春は茨城県や千葉県。夏や秋は群馬県や長野県、冬は千葉県や愛知県など、各都道府県の気候を活かしたキャベツ栽培が行われているのです。

キャベツは、季節ごとに異なる産地で栽培されています。そのため、年間を通じて生産量が安定しているといえるのでしょう。

美味しいキャベツが育つ条件とは?

では、美味しいキャベツが育つ条件には、どのようなものがあるのでしょうか。3つご紹介します。

条件①冷涼な気候

美味しいキャベツが育つ条件1つ目は、冷涼な気候です。

キャベツは、15度~20度程度の涼しい気候を好む野菜です。そのため夏の暑さには弱く、夏は群馬県などの涼しい高原地帯で栽培されています。逆に冬の冷え込みが厳しい時期は愛知県などの温かい場所などで栽培されているのです。

条件②雨が多い気候(豊富な水源)

美味しいキャベツが育つ条件2つ目は、雨が多い気候です。

キャベツには水分が豊富に含まれており、なんと90%ほどが水分だといわれています。そのため、栽培にもたっぷりの水分が必要です。雨が多く、しっかりと水分が含まれた土壌であれば、みずみずしくて美味しいキャベツが育つでしょう。

条件③昼夜の気温差が大きい気候

美味しいキャベツが育つ条件3つ目は、昼夜の気温差が大きい気候です。

キャベツは、昼間の暖かい気候で光合成をすることで葉に栄養を蓄えます。そして夜の冷え込みが厳しいと、昼間蓄えた栄養をなるべく消費することなく朝を迎えられるのです。

では、なぜ冷え込みが厳しいと栄養を消費せずに済むのでしょうか。それは、植物の呼吸が理由です。一般的に野菜や果物は、葉や果肉に蓄えた栄養を消費しながら呼吸を繰り返します。しかし、気温が低いと呼吸が抑えられるため、栄養がキープできるというメカニズムなのです。

昼夜の気温差が大きい気候も、甘くて美味しいキャベツが育つ理由だといえます。

あの地域がなぜ?キャベツの名産地の秘密に迫る!

ここからは、国内でのキャベツの生産量ランキングや、名産地といわれる理由をご紹介します。

【1位】群馬県のキャベツ栽培の特長

国内第1位のキャベツの産地は、群馬県です。

特に群馬県嬬恋村は、6月から9月にかけて旬を迎える夏キャベツ、秋キャベツの一大産地です。この時期に出荷されるキャベツのおよそ半数が、嬬恋村産のキャベツだといわれています。

標高700m〜1,400mの高原地帯である嬬恋村。標高が高いため昼夜の寒暖差が激しく、更に夏でも冷涼な気候が特徴です。また年間を通じて雨が多いため、たっぷりの水分が必要なキャベツ栽培に適しています。

群馬県は、美味しいキャベツが育つ条件が揃っている産地だといえるでしょう。

【2位】愛知県のキャベツ栽培の特長

国内第2位のキャベツの産地は、愛知県です。

愛知県は、11月から3月頃にかけて旬を迎える冬キャベツ、春キャベツの名産地です。先ほどもお伝えしましたが、キャベツの栽培には15度~20度程度の気温が適しています。愛知県の冬の平均気温は15度前後と全国的にも温暖な気候のため、冬、春キャベツの栽培に適しています。

中でも有名なのが、豊橋市や田原市です。この地域では昭和43年に、奥三河から渥美半島一帯にかけて「豊川用水」が整備されました。

用水路ができたことで栽培に必要な水源が確保され、キャベツの名産地となったのです。

渥美半島のミネラル豊富な土壌もさることながら、豊富な水があることも名産地である所以だといえるでしょう。

【3位】千葉県のキャベツ栽培の特長

国内第3位のキャベツの産地は、千葉県です。

千葉県は、11月から1月、3月から5月にかけて旬を迎える冬キャベツ、春キャベツの生産が盛んに行われています。特に有名なのは、銚子市、旭市、野田市などです。

冬でも温暖な海洋性気候が特徴の千葉県。そのため、柔らかくて甘いキャベツが育つといわれています。

まとめ

日本におけるキャベツの名産地は、群馬県、愛知県、千葉県などです。

また、美味しいキャベツが育つ条件として、

  • 冷涼な気候
  • 雨が多い気候(豊富な水源)
  • 昼夜の寒暖差が激しい気候 

などが挙げられます。

全国で栽培されているキャベツですが、群馬県、愛知県、千葉県はこれらの条件を満たしているため、より美味しいキャベツが栽培されているといえるでしょう。

キャベツは、季節ごとに味わいが変わる野菜でもあります。ぜひそれぞれの産地の旬の時期に食べ比べてみて、キャベツの美味しさを堪能してみてくださいね。

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