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マスカットのカロリーと糖質。太らない食べ方、ダイエットや糖質制限中は何個まで?

マスカットのカロリーと糖質。太らない食べ方、ダイエットや糖質制限中は何個まで?

ジューシーな果肉と強い甘さ、特有の香りが魅力のマスカット。その美味しさについ食べすぎてしまうことはありませんか?そんな時に気になるのがマスカットのカロリーや糖質ですよね。この記事ではマスカットのカロリーや糖質について解説します。ダイエット中や血糖値が気になっている方は、ぜひ参考にしてくださいね。

マスカットのカロリーや糖度は?

マスカットのカロリーや糖質がどのくらいなのか、気になっている方も多いでしょう。ここではマスカットと他の果物のカロリー・糖質の比較や、1日当たりの摂取量の目安などを見ていきましょう。日本食品標準成分表2020年版(八訂)の「ぶどう」を参考に解説していきます。

【果物カロリーランキング】マスカットのカロリー、糖質は?

まずはマスカット(ぶどう)と普段よく食べられる果物のカロリー・糖質含有量を以下の表で比較してみましょう。

状態など カロリー 糖質
ぶどう 皮なし/生 58kcal 14.4g
ぶどう 皮つき/生 69kcal 17.0g
バナナ 93kcal 19.4g
りんご 皮なし/生 53kcal 12.4g
キウイフルーツ 緑肉種/生 51kcal 9.6g
うんしゅうみかん 49kcal 9.2g
いちご 31kcal 6.1g

100g当たりのカロリーは他の果物と比べて大きな差はないようですが、糖質含有量はバナナに次いで多いことがわかります。

参考として皮ごと食べられるマスカットの場合のカロリーや糖質を、ご飯やお菓子類と比較してみましょう。

カロリー 糖質
マスカット1/2房(約150g[約20粒]) 約103kcal 約25.5g
ご飯(茶碗1膳:150g) 約236kcal 約57.2g
いちごショートケーキ(1個:120g) 約377kcal 約53.2g
どら焼き(つぶあん入り1個:70g) 約204kcal 約45.0g

ケーキやどら焼きの1個当たりの大きさは製品によっても異なるため、あくまでも参考となります。

マスカットの糖質含有量はやや多めですが、20粒程度であればご飯1膳分やショートケーキ、どら焼きよりもカロリー・糖質は低いことが分かります。

このあと紹介する1日当たりのマスカットの適量についても、合わせて参考にしてくださいね。

1日何個で我慢?食べ過ぎラインの目安

農林水産省が出している「食事バランスガイド」では、果物の1日当たりの摂取目安量として200g(可食部)程度を推奨しており、マスカットは1/2房程度が目安となるでしょう。粒当たりで考えると、皮ごと食べられるシャインマスカットなら1粒8〜10gなので、20粒ほどが適量であるといえます。

とはいえ1房の大きさや1粒の大きさによっても異なると考えられるため、適宜調整しながら食べてくださいね。

マスカットはダイエット中でも食べていい?

マスカットはカロリーの高さはさほど気にならないものの、他の果物よりも少し糖質が多めなのが気になりますよね。

ダイエット中は食べないほうが良いのでしょうか。

ぶどうの人気ランキング

※2023年のぶどうの売上データをもとに作成

ダイエット中にNGな果物はない

果物はもちろん、ダイエット中に食べてはいけないものはありません。

ダイエットの基本は、摂取エネルギー(カロリー)と消費エネルギー(カロリー)のバランスを改善することです。食事で摂取するカロリーを抑え、運動などで消費カロリーを増やすことで体重が減少します。

つまり果物だけではなく、食事全体のカロリーを見直す必要があるということになります。ただし果物から摂取するカロリーが明らかに多過ぎる場合は、その量を調整する必要があるでしょう。

果物にはダイエット中に摂取したいビタミンや食物繊維が豊富

マスカットをはじめ果物を食べ過ぎている可能性がある場合は、摂取量を控えることでカロリー制限する方法もあります。ただしゼロにする必要はありません。むしろ果物にはビタミンやミネラル、食物繊維など体にとって不可欠な栄養素が多く含まれており、ダイエット中にはおすすめの食品です。

ダイエット中は食事量の減少に伴い、食物繊維が不足して便秘がちになったりビタミンやミネラルが不足し何らかの体調不良が生じたりすることもあります。このようなダイエットに伴う体の不調を防ぐためには、食物繊維やビタミンなどを豊富に含む果物がぴったりであるといえるでしょう。

果物を適量摂取して健康的なダイエットを目指したいですね。

マスカットはダイエット中に「おすすめ」それとも「気をつけるべき」?

マスカットの糖質の含有量は他の果物に比べてやや多いものの、カロリーは特別高いわけではありません。マスカットに多く含まれる糖質はダイエット中であっても不可欠な栄養素です。またマスカットには、健康的なダイエットを目指すうえで必要なビタミンや栄養成分も含まれています。

ダイエットを成功させるためには「適量摂取」を意識する必要はありますが、上手に摂取すれば役立つ可能性はあるでしょう。

マスカットは病気で糖質制限中でも食べていい?

ダイエット中も特に食べてはいけない果物はなく、マスカットも適量摂取すれば食物繊維が摂れるなどのメリットがあります。しかし糖尿病などで糖質を制限している場合はどうなのでしょうか。

ここでは糖質制限中にマスカットを食べても良いのかどうか見ていきましょう。

病気で糖質制限中でもマスカットを食べてOK

結論からいうと、糖尿病や脂質異常症などの治療で糖質制限をしていたとしてもうマスカットを食べても問題ありません。ダイエット中同様、糖質制限中に「絶対NG」といえる果物はないのです。

糖質制限は文字通り摂取する糖質を控えること。糖質を多く含む果物は食べる量を控えたり糖質が少なめの果物を選ぶようにしたりすることはもちろん必要ですが、食事全体の糖質摂取量を意識することが重要です。

ただしマスカットをはじめとするぶどうは、果物の中でも比較的糖質量の多い果物。しかも普段良く食べられている果物と比較して「ブドウ糖」が多く含まれています。

ブドウ糖は体内への吸収が速く、血糖値に影響しやすい糖質です。食べてはいけないわけではありませんが、糖尿病などの治療中で血糖値が安定していない場合は食べる量やタイミングを意識した方が良いかもしれません。ぶどうの食べ方で悩んだら、主治医に相談してみてくださいね。

血糖値への影響を考えるなら参考にしたい「GI値」とは

「GI値」という言葉を聞いたことがある方も多いかもしれません。GIは「グライセミック・インデックス(Glycemic Index)」を略したものです。

血糖値は食事をすると必ず上昇しますが、食べ物や食べ方によっては上昇度合いが異なります。これを数値化したものがGIで、ある食品を摂取して2時間後までの血糖値をもとに算出されています。

GIは最も吸収が早く血糖値の上昇しやすい糖質「ブドウ糖(グルコース)」の「100」が基準。つまり数値が100に近いほど血糖値が上昇しやすい食べ物ということになります。

食事療法で血糖値のコントロールをしている方で、なるべく血糖値を上げない食べ方をしたいという方はGIを活用してみると良いでしょう。

ただし糖尿病で内服中の方やインスリン治療中の方は、主治医の指示に従い食事療法にGIを取り入れるようにしてくださいね。

またGIはダイエット中の方も活用できる指標です。血糖値を下げるホルモン「インスリン」は、余分なブドウ糖を脂肪として蓄える働きがあります。そのためインスリンをあまり分泌させないような食べ方をすれば、脂肪の蓄積も抑えられるというわけです。

なるべく低GIの食品を選んで食べることでダイエットへの効果も期待できると考えられますね。

マスカットのGI値は?

GI値について研究された論文によると、品種や産地などは明記されていませんがぶどうのGI値が50と報告されています。

血糖値の上昇と関連が大きいといわれる主な穀物類や、他の果物のGI値は以下の通りです。

GI値
コーンフレーク 81
白米 77
白パン 74
そば・うどん 47
スパゲッティ 46
スイカ 58
キウイフルーツ 55
バナナ 51
50
ブドウ 50
42
メロン 42
いちご 40
オレンジ 39
洋梨 38
りんご 37

GIはグルコース(ブドウ糖)の100が基準となっているため、ぶどうはちょうど中間くらいの血糖値の上がりやすさだということになりますね。

マスカットもぶどうの仲間なので、GI値は50程度であることが推察されます。

まとめ

マスカットは、一般的な果物と比べて糖質の含有量がやや多い果物です。そうはいっても、ダイエット中や食事療法中でも食べていけないわけではありません。大切なのは適量を見極めて摂取すること。適量摂取を心がけることで、マスカットに含まれるビタミンやミネラルを健康に役立てることができるでしょう。


【参考サイト】

日本食品標準成分表2020年版(八訂):文部科学省
肥満と健康 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
Kentaro Murakami, Satoshi Sasaki, Yoshiko Takahashi, Hitomi Okubo, Yoko Hosoi, Hyogo Horiguchi, Etsuko Oguma.Fujio Kayama.June 2006 American Journal of Clinical Nutrition 83(5):1161-9「Dietary glycemic index and load in relation in Japanese female farmers with traditional dietary habits」

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