日本一の柿の産地は?生産量推移
農林水産省のデータによると、柿が一番多く生産されているのは、和歌山県です。和歌山県では3万9700tもの柿が生産されています。和歌山県は、自然が多く水はけの良い土地のため、様々な品種の柿が作られています。次に多く柿が生産されている地域は奈良県の2万8300tです。古くから柿作りを行っており、昔ながらの品種も作られています。3番目に柿の生産量が多いのは、福岡県の1万2600tです。福岡県では、ハウス栽培や甘柿が有名です。県によって同じ品種の柿を育てている場合もありますが、最近ではオリジナルブランドの柿も生産されているようです。
美味しい柿が育つ条件とは?
美味しい柿が育つには、どんな条件が必要なのでしょうか。ここでは、柿が育つ条件について解説します。
太陽の光をたっぷり浴びる
柿は日当たりがよく、風がよく通る場所を好みます。寒さや暑さに強い果物ではありますが、日陰では栽培せずに、暖かくて太陽の光が当たりやすい場所の方が美味しく、新鮮な柿が育てられます。平たい場所で栽培されることもありますが、斜面の太陽が当たりやすい場所でも育てられます。ハウス栽培の場合は、室内の体温を一定に保って、柿に良い環境を作っています。
水はけが良い
柿は太陽の光を浴びて育つので、数時間後には土が乾いてしまっているケースもしばしば。そのため、栽培する際は頻繁に水やりをしています。水はけが良い場所でないと、土が乾かず、腐ってしまうおそれがあるので、様子を見ながら水あげをしています。
肥料をたっぷりあげる
水や太陽の光だけでは、柿がうまく育たなかったり、味が美味しくないものができてしまう可能性があります。そのため、土で育てる段階や花が咲いたタイミングで、肥料を与えて育てていることが多いです。柿の成長具合や様子を見ながら肥料を与えるのが大切です。
あの地域がなぜ?柿の名産地の秘密に迫る!
日本では、和歌山県で一番柿が生産されており、次いで奈良県と福岡県の生産量が多いことがわかりました。ここでは、それぞれの都道府県がどのような環境や栽培方法で柿を育てているのかを解説します。
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※2024年8月のデータ【1位】和歌山県の柿栽培の特長
和歌山県は、日本で最も多く柿が作られている都道府県です。柿の栽培には、「日差しがあたる場所」「水はけが良い土地」が必要ですが、和歌山県は気温が高く、日照時間が長い・水はけが良い土地が非常に多いため、様々な品種の柿を育てやすい環境といえます。メジャーの柿である「平核無柿(ひらたねなしがき)」「中谷早生柿(なかたねわせがき)」「富有(ふゆう)」をはじめ「紀の川柿」「四ツ溝(よつみぞ)」「太秋(たいしゅう)」などが有名です。
【2位】奈良県の柿栽培の特長
奈良県は、古くから柿を栽培しており「刀根早生(とねわせ)」のゆかりの地でもあります。主に栽培されている地域は、五條市や天理市などです。奈良県は、標高100〜400mの中山岳地帯で栽培されており、年間を通して気温が15度と柿を育てるのに最適な気温と水はけの良い土地で作られているのが特徴です。また、歴史のある柿の「御所(ごしょ)」や、「富有(ふゆう)」「平核無(ひらたねなし)」も作られています。
【3位】福岡県の柿栽培の特長
柿の生産量が全国で3番目に多い都道府県です。食感や育てる過程で自然と甘くなる甘柿の生産量は全国1位をほこります。主に、うきは市や朝倉市や久留米市などで生産されています。福岡県は、和歌山県や奈良県と同様に日照量が多く、なだらかな斜面で作られているのが特徴です。他の地域で育てられる柿と比べて「シャキッとした食感」「口に入れた時に広がる甘さ」のバランスが良いのが魅力で、「西村早生」「早秋」「秋王」などの品種が栽培されています。
まとめ
今回は、日本で最も多く柿を作っている都道府県と栽培の特徴について解説しました。
和歌山県や奈良県、福岡県のように太陽の光がよく当たる、気温が高い地域で作られることがほとんどです。それぞれの土地にあった品種やオリジナルブランドが作られているので、自分の好みや産地に合わせて選ぶと良いでしょう。記事を参考に、美味しい柿をみつけてみてください。