特徴
「ミルキーベリー」は平均果重20~21gと「スカイベリー」ほどではありませんが「とちおとめ」よりも大きく、形は円錐形。最大の特徴は果皮の色が白みの強い黄白色で種子は赤色に着色することです。果皮の色は未熟なうちは緑白色で、熟期が暖候期では桃色に着色する傾向があります。栃木県としては同じ年に登録出願され、デビューした「とちあいか」とともに、現在主力品種である「とちおとめ」や、プレミアム感のある「スカイベリー」と共にイチゴ王国・栃木のオリジナル品種として今後栽培農家を増やしていくため力を入れています。栃木県の福田富一知事はミルキーベリーの味を「完熟キウイフルーツ。今までのイチゴに無い味」と話していることから、甘くてまろやかな味わいということがわかります。
旬の時期
「ミルキーベリー」の収穫は無加温のハウス栽培であれば通常1月中旬ごろからで4月頃まで続きます。食べ頃の旬は2月~3月です。観光農園でのいちご狩りでも人気が出そうですね。
味
食味的には、糖度は「とちおとめ」と同じくらいですが酸味が少なくまろやかな味わいとされています。
歴史
「ミルキーベリー」は栃木県が「初恋の香り(和田初こい)」をもとに開発した栃木県オリジナル品種となる食味の良い白イチゴで、正式な品種名は「栃木iW1号」といいます。2011年「初恋の香り(和田初こい)」の果実から育成した実生群から、果皮が白く果肉が硬い物を選抜し、2012年に選抜したものに果皮色が淡赤色で食味がいい「09-52-1」の花粉を交配させ、栃木県のアサヒファームで土耕栽培されているミルキーベリー(栃木iW1号)が誕生しました。2013(平成25)年得られた実生群から「13-W1-2」を選抜し、2016年 系統名を「栃木白1号」とされました。2018年 「栃木iW1号」として品種登録を申請され、2019年名称(商標名)が「ミルキーベリー」に決まりました。2021年3月現在、まだ品種登録は確定していませんが、2019年より試験栽培が始まり、2020年から県内の生産者に向けて苗の販売が始まっています。名称はこのイチゴの『ミルクのように白く、まろやかな食感と甘さ』に因んでいるそうです。
産地
限られた農園では「ミルキーベリー」として生産販売も始まっていますが、まだ数が少なく市場にはほんのわずかしか出回っていません。