店頭で美味しい洋梨を選ぶ方法は?
通常家庭で食べる洋梨はスーパーなどで購入しますよね。洋梨は追熟が必要な果物。食べ頃を見計らって店頭に出している可能性は高いものの、まだ食べ頃には早い洋梨も出回っていることもあるでしょう。
このような洋梨でも、しばらく置いて追熟すれば美味しく食べられますが「まさに今が食べ頃!」という洋梨を手に入れるためには、どのような点に注目すべきなのでしょうか。
ここでは、食べ頃の美味しい洋梨を選ぶポイントをご紹介します。
ポイント①皮の色が黄色いもの
多くの洋梨は食べ頃になると皮が黄色くなります。未熟の洋梨は緑色ですが、熟すにつれてお尻側の部分が黄色みを帯びてきます。
軸側に緑色の部分が残っていてもお尻の部分が黄色いものを選ぶことで、甘く熟した洋梨に出会えますよ。
ただし、ラフランスのように熟してもあまり黄色くならないものもあります。その場合はこのあと紹介するポイントに着目してみましょう。
ポイント②ふっくらとして重みを感じるもの
次は洋梨の形と重さに注目します。洋梨のお尻の部分がふっくらとしていて、手に持ったときにずっしりと重さを感じるものが美味しい洋梨です。
同じくらいの大きさなら、迷わず重いものを選びましょう。
ポイント③軸の周りが柔らかくシワのあるもの
皮の色と形、重さの次は柔らかさを確認します。軸の周りをそっと触ってみて、少し柔らかさを感じれば食べ頃の美味しい洋梨です。
また、軸の周りの皮にシワがよってきたり軸そのものが枯れたようになっていたりするものも同様、熟している証拠です。
触れるのが難しい場合は、シワに注目してみてくださいね。
美味しい洋梨は産地で選ぶのもおすすめ
洋梨は贈答用としても活躍する果物。贈り物として選ぶなら、名産地の洋梨を選んでみてはいかがでしょうか。
ここでは、産地ごとに旬の時期や主力品種をご紹介します。
2023年の梨人気ランキング
※2023年9~12月のデータ山形県
洋梨は旬の時期が異なるさまざまな品種があります。9月頃から出回る早生(わせ)から12月頃まで出回る晩生(おくて)まで、多くの品種を栽培する名産地が山形県です。
洋梨の生産量、出荷量、栽培面積ともに国内トップの山形県では、晩生のラフランスやシルバーベルをはじめ、早生のバートレット、中生(なかて)のメロウリッチなど、洋梨の旬の時期を全て網羅する品種を楽しめます。
新潟県
山形県に次ぐ洋梨の名産地が新潟県です。栽培される洋梨の品種はルレクチェが中心。収穫時期はラフランスより少し遅い10月下旬~11月上旬。その後市場に出回るため、食べ頃は11月下旬~12月下旬頃までとなります。
ジューシーで糖度が高いながらも適度な酸味もあり、完熟すると良い香りが楽しめる品種です。
青森県
青森県で生産される洋梨の主力品種はゼネラルレクラークとラフランスです。特にゼネラルレクラークは、南部町が日本で初めて栽培に成功した青森県にゆかりのある洋梨の品種。もちろん日本での生産量もトップです。
ゼネラルレクラークは、ジューシーでとろけるような口当たりと絶妙な甘さと酸味のバランス、特有の香りで注目の高級品種。
9月下旬から10月上旬にかけて収穫され、10月下旬から12月頃までが食べ頃の時期です。
長野県
長野県で栽培されている洋梨の主力品種はラフランス、ルレクチェ、オーロラの3品種。
ラフランスは11月頃上旬〜12月頃上旬頃、ルレクチェは11月下旬~12月下旬頃出回る晩生品種、オーロラは9月中旬〜下旬頃に食べ頃を迎えます。
オーロラは、マルゲリットマリーラとバートレットという品種を掛け合わせて作られました。果汁の多さや甘さと酸味のバランスの良さなど、ラフランスにも負けず劣らず美味しい品種です。
人気の 品種 はどれ?おすすめの洋梨品種5選
日本で栽培されている洋梨の品種は20種類ほどですが、美味しい洋梨を選ぶなら人気品種をチェックしておくことも重要です。
ここでは洋梨の品種の中から、特に人気のある5つの品種をご紹介します。
ラ フランス
洋梨の品種の代表格といえばラフランス。その名にあるようにフランス原産の洋梨です。
ゴツゴツとしていて緑色の皮に茶色の斑点(サビ)が入り、あまりきれいな見た目とはいえませんが、果汁の多さとなめらかな口当たり、適度な酸味、上品な甘さは食べる人をとりこにする美味しさです。
収穫後追熟期間をおき、市場に出回る時期は11月上旬〜12月上旬頃です。
ル レクチェ
ルレクチェは新潟県の主力品種で、11月下旬~12月下旬頃が旬の時期。全国的に生産量は少なく「幻の西洋梨」と呼ばれることもあります。
未熟なうちは黄緑色、熟すと黄色になり芳醇な香りを放つルレクチェ。果汁の多さと糖度の高さ、適度な酸味など、味のバランスの良さに驚く方も多いといいます。
バートレット
フランス原産の洋梨が多い中、バートレットはイギリス生まれの洋梨。小ぶりですが整った形で、完熟に近づくにつれ黄色みが強くなります。
9月上旬~10月上旬が食べ頃の早生品種で、上品な甘さと酸味、熟した時の芳醇な香りが特徴。缶詰に使われる品種としても知られています。
シルバー ベル
ラフランスの妹分のような品種シルバーベルは、山形県で生まれました。比較的大玉の品種で、大きいものでは800gほどになるものもあります。ラフランス譲りの甘い香りとみずみずしさ、甘さと酸味の絶妙なバランスは、一度食べたら忘れられない味わいです。
晩生品種で、市場に出回るのは12月に入ってからになります。
スター クリムソン
アメリカ原産で赤い果皮を持つスタークリムソンは、爽やかですっきりとした味わいの洋梨。
濃く深い赤色の果皮は完熟すると鮮やかな赤色に変化しますが、少々見極めが難しいかもしれません。食べ頃を逃さないためには、軸付近の柔らかさや皮のシワを参考にするのが良さそうです。
早生品種で、9月上旬~中旬頃に旬の時期を迎えます。
まとめ
今すぐ食べ頃の洋梨を味わいたいなら、皮の色や軸周りの固さに注目し、重量感のあるものを選びましょう。また贈答用の洋梨を選ぶ場合は、産地や品種で選ぶのがおすすめ。味や見た目、旬の時期などは品種によって異なるため、事前にチェックしておくと良いでしょう。選び方のポイントを押さえて、旬の洋梨を存分に楽しんでくださいね。