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良い苗の選び方と植え方【ベランダ菜園をはじめよう!】

良い苗の選び方と植え方【ベランダ菜園をはじめよう!】

家庭菜園をいざ始めようと思ってホームセンターに行くと、たくさんの苗が置いてあります。今回はその中から良い苗を選ぶためのポイントや売られている苗の種類、苗の植え方を解説します。

はじめに

プランターも土も用意したら、あとは植えるのを待つばかり。植え付けの時期が来たら苗を買いにホームセンターまで行きましょう。ところが、いざ苗売り場に行くとたくさんの苗が置いてあり、選ぶのに困ってしまうことも。今回は良い苗の選び方と植え方を見ていきましょう。

種の選び方やまき方についてはこちらの記事を参照してください

種と苗どちらを植える?

種から育てるのと比べて、苗から植えるメリットは手軽であることです。「苗半作」という言葉もありますが、種からある程度成長するまでの管理が非常に大変であり重要です。特にトマトやナスなどのナス科、キュウリやスイカなどのウリ科、イチゴといった定番の野菜は、育苗期間が長く温度管理が必要となるため、苗を購入することをおすすめします。

苗は価格が種に比べて高く、選べる品種も少ないといったデメリットも存在します。

苗半作

苗半作というのは、苗づくりが野菜の出来の半分を決めるほど重要である、という意味の言葉です。古くから農業の現場で使われており、そのセオリーは今なお変わっていません。

欲しい野菜の苗がない?

いざ、ホームセンターに行ってみたら植えようと思っていた野菜の苗がない!なんてこともしばしばあります。そういった場合に考えられる理由は大きく分けて3つです。

1つ目は、「栽培適期ではない」可能性です。夏野菜であればGWぐらいが植え付け適期になるので、その前後以外の期間には店頭に並びません。同様に冬野菜も8月から9月の限られた期間しか買うことはできません。植える野菜の栽培歴をよく確認しましょう。

2つ目は、「苗で植えるのが適さない野菜」である可能性です。ホウレンソウやコマツナなど生育期間の短い葉物野菜や植え替えで傷みやすい根菜類は、種から育てた方が良く育つため、苗はあまり出回りません。

3つ目は、「売り場が狭い」可能性です。都内の店舗は限られた売り場しかなく、たくさんの苗を仕入れることが難しいこともあります。メジャーな野菜しか取り扱っていないかもしれませんし、それも売り切れてしまえば店頭からはなくなってしまいます。郊外の大きめのホームセンターに在庫があるか問い合わせてみてもよいかもしれません。苗の通販も存在するので、どうしても見つからない場合には試してみてもよいでしょう。

苗の種類

接ぎ木苗とは?

接ぎ木苗は別の品種を土台(台木)にして、育てたい品種をつなぎあわせた苗です。接ぎ木苗は病害虫や連作障害に強いのが特長ですが、割高です。

台木として選ばれる品種は土壌の病害虫に強かったり、連作障害が出にくかったり、水分や養分の吸収に優れていたりします。こうした上部な苗の双葉から上を切り、同じく双葉より下を切った苗と接合します。すると植物の修復力によって二つの品種はくっつき、丈夫で美味しい接ぎ木苗が出来上がります。

接ぎ木苗のほとんどはナス科とウリ科なため、他の野菜に関しては、接ぎ木していない「実生苗」「自根苗」しかありません。

いろいろな苗

苗といってもポット苗だけではありません。例えばサツマイモは、葉の数枚付いた茎が束になって売られており、それを植えます。

他にも、ネギやタマネギは「掘り上げ苗」と呼ばれる細いネギのような苗が売られています。ミョウガやアスパラガスといった多年草は、ポット苗もありますが、地下茎がパックになって売っていることもあります。

苗の選び方

良い苗のポイントは下にあげるようにたくさんありますが、大きくまとめると「老化していないこと」「しっかりと育っていること」「傷んでいないこと」の3つに分けられます。

良い苗のポイント
  • 双葉が残っていること
  • 根がしっかりと張っているが、ポットの下からはみ出していないこと
  • 節と節の間が狭いこと
  • 根元がグラグラしていないこと
  • ひょろひょろと伸びすぎていないこと
  • トマトやナスの場合、1番花が付いていること
  • 葉が若々しく、濃い緑色であること
  • 下葉が枯れていないこと
  • 新芽が傷んでいないこと

左が良い苗、右が悪い苗

老化していないこと

しっかりと植え付け適期の苗を選ぶことが大切です。ホームセンターに並んでいる苗は、いつ入荷したものなのかわかりません。回転率の良い店舗であれば新しい苗が入っているかもしれませんが、いつまでも売れ残ってしまっている苗かもしれません。

双葉が残っていることは若い苗である証拠です。また、大きく伸びてしまっていたり、根がポットの下からはみ出してしまっているような苗は植え付け適期を過ぎてしまっている苗なので、避けておいた方がよいでしょう。大きすぎる苗は持って帰るまでに折れてしまったり、植え付け直後の弱い時期に強風によって倒れてしまったりする危険性が高まります。

しっかりと育っていること

十分な光が得られない環境で育った苗は、上にぐんぐんと伸びるために、節と節の間が広くなり徒長します。一度伸びてしまったら戻ることはないため、ヒョロヒョロで不安定であり、風に弱くなります。節間のつまった、根元がグラグラしない苗を選ぶことが大切です。

また、水が十分でない場合には、葉が下から枯れていきます。緑色の濃い若々しい苗を選ぶようにしましょう。

傷んでいないこと

明らかに折れてしまったものは店頭に並びませんが、新芽が軽く傷ついているだけのものはそのまま店頭に並んでいることもあります。苗の時期に新芽が折れてしまうとそれ以上伸びることが難しくなってしまうため、注意が必要です。

また、虫食いがあるものも避けた方がよいでしょう。害虫がポットの中に潜んでいることも考えられます。葉の裏にアブラムシが付いている場合も稀にあるので、購入前にしっかりと確認しましょう。

苗の植え方

プランターに植える苗のポットよりも少し大きめの穴をあけます。苗の根元を人差し指と中指で挟んで手のひらで支えながら、ポットから苗を出します。苗の根鉢を崩さないようにやさしく穴に入れ、土をかぶせます。たっぷりと水をやれば完成です。

苗の植え方は比較的簡単ですが、押さえておきたいポイントが3つあります。

根鉢を崩さないこと

ポットから出すときに、根をほぐしてはいけません。根が大きなダメージを受けてしまい、回復するまで生長が著しく悪くなってしまいます。

根が絡まっている場合でも、大きなプランターに植えれば新しい根がどんどん伸びてくるので心配しなくて大丈夫です。

適度な深さに植えること

苗を植える深さは、根鉢全体が土に埋まる程度が適量です。双葉まで埋まってしまったり、ポットの形がわかるほど浅く植えたりするのは好ましくありません。

植え付けのタイミング

植え付け直後は、環境が急激に変わり、根も張っていないため、非常にダメージを受けやすい時期です。日差しが強い日や強い風が吹いている日に植えるのは避けた方がよいでしょう。

おわりに

今回は苗の選び方や植え方についてご紹介しました。苗から植えれば手軽に家庭菜園を始められるますが、しっかりとポイントを押さえて、良い苗を選び、正しく植え付けるようにしましょう。

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