「紅ゆたか」は、国内トップの名産地である山形県で誕生したさくらんぼ品種の一つです。平成21年に品種登録されたばかりの新品種ですが、大粒で見映えバツグンな外観と優れた食味から、すでに多くのファンを獲得しています。
今回は、そんな紅ゆたかの味わいや旬の時期などの特徴について紹介します!この記事を読めば、紅ゆたかの魅力を深く知ることができますよ。また紅ゆたかを早くお得に購入できる方法も合わせて紹介するので、さくらんぼの一大産地である山形県の人気品種に興味がある人は、ぜひ最後までチェックしてくださいね◎
紅ゆたかとはどんなさくらんぼ?
山形県のさくらんぼといえば「佐藤錦」が有名ですが、紅ゆたかは今注目を集めつつある、新たな主力品種の一つとして大切に育てられています。
そんな紅ゆたかの魅力を、もっと具体的に知りたいという人も多いはず。ここでは、紅ゆたかの味わいや旬の時期について詳しく紹介します。紅ゆたかとはどんなさくらんぼなのか知ることで、他の品種との違いや紅ゆたかならではの魅力も理解することができますよ◎
味わい
紅ゆたかは平均6~9gほどの大粒で、ふっくらと丸みを帯びた扁円形の果実にたっぷりと果汁を含んでいます。果皮の色づきは濃く鮮やかで、成熟すると深い赤色に染まります。
糖度は18~19度前後でさくらんぼの中でも特に高く、しっかりと濃厚な甘みを感じられます。また果肉は柔らかくとろけるような食感をしており、口いっぱいに広がる甘みも相まって、まるでスイーツのような独特の味わいを楽しめますよ◎
旬の時期
紅ゆたかは他の品種に比べ成熟期間が短く、人気品種の佐藤錦と比較すると5~7日ほど早く収穫することができる早生種のさくらんぼです。
旬の時期は6月中旬から下旬にかけてとなっており、結実も良好◎玉揃いが良くいち早く成熟するためハウス栽培も盛んに行われており、ハウスものは3月下旬頃から出回ります。
栽培の歴史
紅ゆたかは平成2年、農林水産省指定試験事業により山形県寒河江市の「山形県農業総合センター農業技術試験場」において、「ビック」に「C-21-7」を交配し、できた実生から選抜育成された品種です。
平成20年に出願、同年に「オウトウ農林3号」として農林認定され、翌年の平成21年には現在の「紅ゆたか」という名称で正式に品種登録されています。親である「C-21-7」は「ビング」と「黄玉」という共にアメリカ産の品種からできており、紅ゆたかにも味わいや外観にどこかアメリカンチェリーを思わせる特徴が見られます。
主な産地
紅ゆたかは、誕生の地である山形県を中心に栽培されています。なお農林水産省の「平成28年産特産果樹生産動向調査」では、山形県の9.1hしか記録されていないため、他の産地での生産量については現在のところ不明です。
しかし紅ゆたかの栽培地は限定されておらず、山形県では県を代表する主力品種の一つにまで成長しているため、今後全国的に生産量が増えていくことが予想されます。
紅ゆたかと他の品種との違いは?
先ほど紹介したように、紅ゆたかは祖先にアメリカ産の品種を持っており、味わいや外観にその特徴が受け継がれています。特に紅ゆたかの祖先である「黄玉」は甘みが強く、佐藤錦の親にもなっています。
しかし佐藤錦は上品で爽やかな甘みなのに対し、紅ゆたかはしっかりと濃厚な甘みが特徴となっており、それぞれに味わいが異なります。佐藤錦は「さくらんぼの王様」と呼ばれる人気品種ですが、紅ゆたかも佐藤錦に負けず劣らずの違った美味しさがあるので、旬の時期にはぜひ食べ比べも楽しんでみてください◎
紅ゆたかを美味しく食べるうえでのポイント
紅ゆたかは、さくらんぼの一大産地である山形県を代表する期待の新品種。近年では贈答用としての人気も高まっており、今後より一層注目されていくことが予想されます。
そんな紅ゆたかを食べる機会があれば、その魅力を最大限に堪能したいですよね。ここからは、紅ゆたかの選び方や食べ方、さらに美味しさを長持ちさせる保存のコツなど、紅ゆたかを美味しく食べるうえでのポイントについて紹介します◎
紅ゆたかの見分け方
食べ頃を迎えた美味しい紅ゆたかは、果皮にハリツヤがあり、ムラのないキレイな赤色をしています。特に深みがあって濃く色づいているものは、太陽の光をたっぷりと浴びて十分に栄養を蓄えている証なので、店頭で選ぶ際はよく注目してみてください。
また軸が太くしっかりしていて、鮮やかな緑色をしているものは収穫されて間もない新鮮な紅ゆたかである可能性が高いです◎反対に、果皮の光沢が弱く、軸が茶色っぽくなっているものは鮮度が落ちはじめているため避けましょう。
食べる1~2時間前に冷やす
購入した紅ゆたかは、食べる1~2時間前に冷蔵庫や氷水で冷やしてから味わうのがベストです!さくらんぼは冷やしすぎると甘みが落ちてしまいがちなので、当日中に食べる場合は冷蔵庫に入れず、食べる前に少しだけ冷やすようにしましょう。
程よく冷やすことで果肉がぎゅっと引き締まり、紅ゆたか本来の濃厚な甘さをより強く感じることができますよ◎
美味しさを長持ちさせる保存のコツ
紅ゆたかに限らずさくらんぼは、収穫と共にだんだんと品質が落ちていき、あまり長くは日持ちしません。本来は購入した当日中に食べきるのがおすすめですが、数日の間保存するなら、冷蔵庫の野菜室などできるだけ涼しい場所で保管しましょう。
野菜室は、果物や野菜の保存に適した温度に設定されているため鮮度が落ちにくく、低温障害を起こすリスクも軽減できます。ただしさくらんぼは温度変化に弱くデリケートなので、冷えすぎないよう新聞紙で包み、2~3日を目安に食べきりましょう◎
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紅ゆたかはどこで購入できる?
紅ゆたかは、さくらんぼの一大産地である山形県で誕生した注目の新品種◎確実にゲットするなら、原産地である山形県のJA公式サイトから購入するのがおすすめです!中でも山形県さがえ西村山地区は、県内トップクラスのさくらんぼ産地。紅ゆたかをはじめ、時期ごとに種類豊富な美味しいさくらんぼを収穫しています。
そんなさがえ西村山地区に拠点を置くJAさがえ西村山では、県内で採れた新鮮な紅ゆたかを早くお得に購入することができます。気になる人はぜひJAさがえ西村山のサイトをチェックしてみてくださいね◎
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紅ゆたかを食べてJAさがえ西村山の挑戦を応援しよう!
さくらんぼや桃、りんごなどのフルーツをはじめ、日本で有数の「米どころ」としても知られる山形県さがえ西村山地区。豊かで寒暖差のある自然環境と生産者のたしかな技術によって、「さくらんぼの王様」といわれる佐藤錦など、四季折々の美味しい食べ物を全国にお届けしています。
そんなさがえ西村山地区に拠点を置き、山形県の中央エリアを管轄するJAさがえ西村山では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。
気候変動問題が世界中のイシューとなる中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)
とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAさがえ西村山では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会
特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。
現在、さがえ西村山地区では「さくらんぼ」「桃」「りんご」「米」「なす」の5品目でこの取り組みを実施しているそうです。ぜひ、気候変動問題に果敢に取り組む産地の商品を購入して応援していきましょう!