「山形美人」は、その名の通り山形県で誕生したさくらんぼ品種の一つです。同じ山形県生まれのさくらんぼでも、「佐藤錦」や「紅秀峰」に比べると新しく知名度が低いため、よく知らないという人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、山形美人の味わいや旬の時期などの特徴について紹介します！この記事を読めば、山形美人の魅力を深く知ることができますよ。また山形美人を早くお得に購入できる方法も合わせて紹介するので、さくらんぼの一大産地である山形県の新品種に興味がある人は、ぜひ最後までチェックしてくださいね◎
山形美人とはどんなさくらんぼ？
山形美人は、さくらんぼの生産量日本一を誇る山形県で誕生した新品種で、知名度はそれほど高くありませんが、食味や外観に優れており、今後注目を集めることが予想されます。
そんな山形美人の魅力を、もっと具体的に知りたいという人も多いはず。ここでは、山形美人の味わいや旬の時期について詳しく紹介します。山形美人とはどんなさくらんぼなのか知ることで、他の品種との違いや山形美人ならではの魅力も理解することができますよ◎
味わい
山形美人は元々、「さくらんぼの王様」といわれている佐藤錦の「枝変わり」として生まれた品種で、味わいや見た目に佐藤錦の特徴が強く受け継がれています。
粒の大きさは佐藤錦と同程度で、色味は山形美人の方が濃く、鮮やかな紅色をしています。また果肉は非常にジューシーで適度な歯ごたえがあり、頬張ると口いっぱいに甘い果汁が広がります◎佐藤錦よりもやや酸味が強く、甘みとのバランスが良い爽やかな味わいです。
旬の時期
山形美人の収穫は、6月上旬頃からはじまります。出荷の最盛期は6月中旬から下旬にかけてとなっており、佐藤錦や紅秀峰より一足先に旬を迎えます。山形美人は佐藤錦の枝変わりですが、佐藤錦よりも生育期間が短く、早期収穫できることから「早生紅佐藤錦」という名称で出願された経歴があります。
旬を迎えた山形美人はより一層赤みが深く色づき、光沢とハリがあります。中でも大粒なものは贈答用として出回り、価格は500gあたり5,000円前後から販売されています。
栽培の歴史
山形美人は、偶発的に発見された品種で、昭和54年に台風で倒伏した佐藤錦の幹から発生した数本の枝が起源といわれています。枝の発見から2年後の昭和56年、着果した果実の色づきが通常の佐藤錦よりも良く、その後高接ぎを行いながら特性の調査を継続し、平成6年にその特性が安定していることを確認して育成を完了しています。
正式に品種登録されたのは平成10年となっており、山形県では期待の新品種として現在も大切に育てられています。
主な産地
山形美人は、誕生の地である山形県の他に長野県や北海道でも栽培されています。しかし政府の統計データには生産量の記載がなく、明確には分かっていません。
山形県では、現在も山形美人の栽培が行われており、業務用から贈答用まで幅広いニーズに応えた商品化が実現されています。山形美人を逃さずゲットしたい人は、山形県のJA公式サイトをチェックしてみてくださいね◎
山形美人はお菓子作りにピッタリなさくらんぼ
山形美人は、甘みと酸味のバランスに優れた濃厚な味わいと、果汁たっぷりでジューシーな食感が魅力のさくらんぼです。また果皮の色づきは佐藤錦より鮮やかで、濃い紅色の美しい外観も兼ね備えています。
そんな山形美人は、もちろん生でそのまま食べるのもおすすめですが、お菓子作りの材料としても大活躍します。山形美人が持つ程よい酸味は、生地やクリームの甘さをより一層引き立て、色鮮やかな果実は手作りスイーツに彩りをプラスしてくれます。山形美人をたくさんゲットした際は、ぜひ色んな食べ方でその魅力を堪能してください◎
山形美人を美味しく食べるうえでのポイント
山形美人は、6月上旬から下旬にかけての限られた時期にしか出回らず、山形県以外の地域ではあまり栽培されていないため、購入できるチャンスは限られています。
そんな山形美人を食べる機会があれば、その魅力を最大限に堪能したいですよね。ここからは、山形美人の選び方や食べ方、さらに美味しさを長持ちさせる保存のコツなど、山形美人を美味しく食べるうえでのポイントについて紹介します◎
山形美人の選び方
山形美人は、粒の大きさは佐藤錦と同程度で平均7g前後ですが、色味が濃く鮮やかという特徴を持っています。スーパーや直売所などの店頭で山形美人を購入する際は、より赤みが強く、まばらに黒みがかった真紅が入っているものを選びましょう。
この独特の色づきは山形美人ならではのもので、太陽の光をたっぷりと浴び、栄養や糖分を蓄えている証です◎さらに果皮にふっくらとハリがあり、軸が鮮やかな緑色をしているものは、収穫されて間もない新鮮な山形美人である可能性が高いですよ。
さくらんぼの選び方については、こちらの記事でもご紹介していますので、ぜひご覧ください◎
食べる1～2時間前に冷やす
購入した山形美人は、食べる1～2時間前に冷蔵庫や氷水で冷やしてから味わうのがベストです！さくらんぼは冷やしすぎると甘みが落ちてしまいがちなので、当日中に食べる場合は冷蔵庫に入れず、食べる前に少しだけ冷やすようにしましょう。
程よく冷やすことで果肉がぎゅっと引き締まり、山形美人本来の甘みとジューシーさをより強く感じることができますよ◎
美味しさを長持ちさせる保存のコツ
山形美人に限らずさくらんぼは、収穫と共にだんだんと品質が落ちていき、あまり長くは日持ちしません。本来は購入した当日中に食べきるのがおすすめですが、数日の間保存するなら、冷蔵庫の野菜室などできるだけ涼しい場所で保管しましょう。
野菜室は、果物や野菜の保存に適した温度に設定されているため鮮度が落ちにくく、低温障害を起こすリスクも軽減できます。ただしさくらんぼは温度変化に弱くデリケートなので、冷えすぎないよう新聞紙で包み、2～3日を目安に食べきりましょう◎
さくらんぼの美味しさを長持ちさせる保存のコツについてより詳しく知りたい人は、こちらも合わせてチェックしてみてください♪
山形美人はどこで購入できる？
山形美人は、さくらんぼの一大産地である山形県を代表する期待の新品種◎確実にゲットするなら、原産地である山形県のJA公式サイトから購入するのがおすすめです！中でも山形県さがえ西村山地区は、県内トップクラスのさくらんぼ産地。山形美人をはじめ、時期ごとに種類豊富な美味しいさくらんぼを収穫しています。
そんなさがえ西村山地区に拠点を置くJAさがえ西村山では、県内で採れた新鮮な山形美人を早くお得に購入することができます。気になる人はぜひJAさがえ西村山のサイトをチェックしてみてくださいね◎
また山形県で栽培されている美味しいさくらんぼの品種や旬の時期について詳しく知りたい人には、こちらの記事もおすすめです♪
山形美人を食べてJAさがえ西村山の挑戦を応援しよう！
さくらんぼや桃、りんごなどのフルーツをはじめ、日本で有数の「米どころ」としても知られる山形県さがえ西村山地区。豊かで寒暖差のある自然環境と生産者のたしかな技術によって、「さくらんぼの王様」といわれる佐藤錦など、四季折々の美味しい食べ物を全国にお届けしています。
そんなさがえ西村山地区に拠点を置き、山形県の中央エリアを管轄するJAさがえ西村山では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。
気候変動問題が世界中のイシューとなる中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。（みどりの食糧システム戦略）
とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAさがえ西村山では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会
特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。
現在、さがえ西村山地区では「さくらんぼ」「桃」「りんご」「米」「なす」の5品目でこの取り組みを実施しているそうです。ぜひ、気候変動問題に果敢に取り組む産地の商品を購入して応援していきましょう！
