「正光錦」は、山形県を中心に栽培されているさくらんぼ品種の一つです。元々、福島県で誕生した品種ですが、現在は90%以上が山形県で生産されており、県を代表する人気品種となりつつあります。
今回は、そんな正光錦の味わいや旬の時期などの特徴について紹介します!この記事を読めば、正光錦の魅力を深く知ることができますよ。また正光錦を早くお得に購入できる方法も合わせて紹介するので、さくらんぼの一大産地である山形県の人気品種に興味がある人は、ぜひ最後までチェックしてくださいね◎
正光錦とはどんなさくらんぼ?
正光錦は、「佐藤錦」や「紅秀峰」に比べると生産量は少なめですが、食味や外観の美しさに優れており、最近では家庭用だけでなく贈答用としての人気も高まりつつあります。
そんな正光錦の魅力を、もっと具体的に知りたいという人も多いはず。ここでは、正光錦の味わいや旬の時期について詳しく紹介します。正光錦とはどんなさくらんぼなのか知ることで、他の品種との違いや正光錦ならではの魅力も理解することができますよ◎
味わい
正光錦は7~8gほどのやや大粒の果実にたっぷりと果汁を含み、ジューシーな味わいを楽しめます。酸味は少なくしっかりとした甘みがあり、香りも非常に爽やかです◎
短心臓形で、ころんと丸みを帯びたさくらんぼらしい形状が特徴的で、黄色い地に鮮やかな赤色が映える美しい外観をしています。カットしてみると、果肉は乳白色で適度な硬さがあり、ジャムなどに加工しても程よい食感が残ります。
旬の時期
正光錦は、さくらんぼの中でも成熟が早い早生種に分類され、佐藤錦や紅秀峰などの人気品種よりも一足早く収穫されています。
そんな正光錦の旬は地域によって少し異なり、誕生の地である福島県では5月下旬頃から多く出回りますが、現在最も多く生産している山形県では6月に最盛期を迎えます。
栽培の歴史
正光錦は、福島県伊達市の佐藤正光氏が「香夏錦」の自然実生を発見し、そこから育成が進められた品種です。正式に品種登録されたのは昭和63年で、株式会社福島天香園によって行われました。
現在では山形県をはじめとする他のさくらんぼ産地でも栽培されていますが、日持ちし辛いという特性から生産量は少なめとなっています。また産地によって果肉の硬さが異なることがあり、一部地域では柔らかな食感を持つ正光錦も誕生しているようです。
主な産地
福島県で発見された正光錦は現在、山形県を中心に栽培されています。正光錦の生産量シェアは山形県が90.27%、福島県が5.31%、新潟県が4.42%となっており、山形県産が圧倒的に多く出回っています。
しかし先ほども紹介したように、正光錦の生産量はさくらんぼ全体として見ると、決して多くはありません。生産量1位の山形県でも、正光錦が店頭に並ぶことは少なく、希少性の高い品種となっています。
正光錦と他の品種との違いは?
正光錦の果実はやや大粒で、食味や果汁の量でも「さくらんぼの王様」といわれている佐藤錦に引けを取りません。見映え、味わい、希少性の高さから贈答用の需要が高まりつつあり、山形県では人気品種の一つとして大切に育てられています。
一方で、正光錦はデリケートなさくらんぼの中でも特に日持ちし辛く、収穫後の鮮度を保つことが非常に難しいとされています。比較的日持ちしやすい紅秀峰や大将錦に比べると、品質の劣化が著しいので、購入した際はできるだけ早く食べるようにしましょう。
正光錦を美味しく食べるうえでのポイント
正光錦は希少性の高い品種で、店頭に並ぶことはほとんどありません。収量に限りがあるため、産地直送の通販サイトでも購入できるチャンスは限られています。
そんな正光錦を食べる機会があれば、その魅力を最大限に堪能したいですよね。ここからは、正光錦の選び方や食べ方、さらに美味しさを長持ちさせる保存のコツなど、正光錦を美味しく食べるうえでのポイントについて紹介します◎
正光錦の見分け方
食べ頃を迎えた美味しい正光錦は、果皮にハリツヤがあり、ムラのないキレイな赤色をしています。また軸が太くしっかりしていて、鮮やかな緑色をしているものは収穫されて間もない新鮮な正光錦である可能性が高いです◎
反対に、果皮の光沢が弱く、軸が茶色っぽくなっているものは鮮度が落ちはじめているため避けましょう。正光錦はさくらんぼの中でも特に足が早いので、スーパーや直売所などの店頭で購入する機会があれば、できるだけ新しく鮮度の高いものを選ぶのがおすすめです。
食べる1~2時間前に冷やす
購入した正光錦は、食べる1~2時間前に冷蔵庫や氷水で冷やしてから味わうのがベストです!さくらんぼは冷やしすぎると甘みが落ちてしまいがちなので、当日中に食べる場合は冷蔵庫に入れず、食べる前に少しだけ冷やすようにしましょう。
程よく冷やすことで果肉がぎゅっと引き締まり、正光錦本来の甘みとジューシーさをより強く感じることができますよ◎
美味しさを長持ちさせる保存のコツ
正光錦に限らずさくらんぼは、収穫と共にだんだんと品質が落ちていき、あまり長くは日持ちしません。本来は購入した当日中に食べきるのがおすすめですが、数日の間保存するなら、冷蔵庫の野菜室などできるだけ涼しい場所で保管しましょう。
野菜室は、果物や野菜の保存に適した温度に設定されているため鮮度が落ちにくく、低温障害を起こすリスクも軽減できます。ただしさくらんぼは温度変化に弱くデリケートなので、冷えすぎないよう新聞紙で包み、2~3日を目安に食べきりましょう◎
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正光錦はどこで購入できる?
正光錦は、さくらんぼの一大産地である山形県を中心に栽培されている注目の人気品種◎確実にゲットするなら、原産地である山形県のJA公式サイトから購入するのがおすすめです!中でも山形県さがえ西村山地区は、県内トップクラスのさくらんぼ産地。正光錦をはじめ、時期ごとに種類豊富な美味しいさくらんぼを収穫しています。
そんなさがえ西村山地区に拠点を置くJAさがえ西村山では、県内で採れた新鮮な正光錦を早くお得に購入することができます。気になる人はぜひJAさがえ西村山のサイトをチェックしてみてくださいね◎
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正光錦を食べてJAさがえ西村山の挑戦を応援しよう!
さくらんぼや桃、りんごなどのフルーツをはじめ、日本で有数の「米どころ」としても知られる山形県さがえ西村山地区。豊かで寒暖差のある自然環境と生産者のたしかな技術によって、「さくらんぼの王様」といわれる佐藤錦など、四季折々の美味しい食べ物を全国にお届けしています。
そんなさがえ西村山地区に拠点を置き、山形県の中央エリアを管轄するJAさがえ西村山では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。
気候変動問題が世界中のイシューとなる中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)
とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAさがえ西村山では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会
特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。
現在、さがえ西村山地区では「さくらんぼ」「桃」「りんご」「米」「なす」の5品目でこの取り組みを実施しているそうです。ぜひ、気候変動問題に果敢に取り組む産地の商品を購入して応援していきましょう!