柑橘類のカロリーと糖質。太らない食べ方、ダイエットや糖質制限中は何個まで?

柑橘類のカロリーと糖質。太らない食べ方、ダイエットや糖質制限中は何個まで?

みかんやグレープフルーツなど、さわやかな風味と特有の香りが楽しめる柑橘(かんきつ)類。そんな柑橘類のカロリーや糖質が気になっている方も多いかもしれませんね。 この記事では柑橘類のカロリーや糖質についてご紹介します。ダイエット中や血糖値が気になっている方は、ぜひ参考にしてくださいね。

柑橘類のカロリーや糖質は?

柑橘類にはいろいろな種類がありますが、品種ごとのカロリーや糖質がどのくらいなのか、気になっている方も多いでしょう。ここでは主な柑橘類と他の果物のカロリー・糖質の比較や、1日当たりの摂取量の目安などを見ていきましょう。

【果物カロリーランキング】柑橘類のカロリー、糖質は?

まずは主な柑橘類と普段よく食べられる果物のカロリー・糖質含有量を以下の表で比較してみましょう。

状態など カロリー 糖質
うんしゅうみかん 49kcal 11.3g
オレンジ ネーブル/生 48kcal 10.3g
グレープフルーツ 白肉種/生 40kcal 8.3g
グレープフルーツ 紅肉種/生 40kcal 8.1g
きよみ 45kcal 10.1g
しらぬい 50kcal 12.6g
せとか 49kcal 11.3g
はるみ 52kcal 11.7g
バナナ 93kcal 21.1g
りんご 皮なし/生 53kcal 13.0g
キウイフルーツ 緑肉種/生 51kcal 9.1g
いちご 31kcal 6.6g

100g当たりのカロリーは種類によって異なりますが、バナナほどではないものの他の果物と同じくらいのカロリーや糖質であることが分かります。

参考として一般的なサイズの主な柑橘類1個当たりのカロリーや糖質を、1食分のご飯やお菓子などと比較してみましょう。

カロリー 糖質
うんしゅうみかん1個(100g:皮除き80g) 約40kcal 約9.0g
オレンジ1個(ネーブル200g:皮除き130g) 約62kcal 約13.4g
グレープフルーツ1個(白肉種300g:皮除き210g) 約84kcal 約17.4g
しらぬい1個(250g:皮除き175g) 約98kcal 約22.1g
ご飯(茶碗1膳:150g) 約236kcal 約54.8g
いちごショートケーキ(1個:120g) 約377kcal 約52.2g
どら焼き(つぶあん入り1個:70g) 約204kcal 約39.9g

ケーキやどら焼きの1個当たりの重さは製品によっても異なるためあくまでも参考となりますが、ご飯やお菓子と比べると柑橘類のカロリーや糖質は少ないといえますね。

1日何個で我慢?食べ過ぎラインの目安

農林水産省で出している「食事バランスガイド」では、1日に食べる果物の目安量として200g(可食部)を推奨しています。

柑橘類の種類によっても200gが何個分に相当するかは異なりますが、うんしゅうみかんで2〜3個、オレンジで1.5個、グレープフルーツで1個程度です。

食べる都度計量するのがより正確ですが、計量できない場合は食べようとする柑橘類の大きさがうんしゅうみかん、オレンジ、グレープフルーツ、この3つのうちどれに近いかで判断すると目安になるかもしれません。

柑橘類はダイエット中でも食べていい?

柑橘類は他の果物に比べて特別カロリーが高いわけではありません。とはいえカロリーや糖質を控えたいダイエット中には、やはり食べないほうが良いのでしょうか。

ダイエット中にNGな果物はない

ダイエット中に注意したい食べ物はあるものの、絶対食べてはいけないものはありません。このことはもちろん果物にもいえることです。

ダイエットの基本は、摂取エネルギー(カロリー)と消費エネルギー(カロリー)のバランスを改善することです。食事で摂取するカロリーを抑え、運動などで消費カロリーを増やすことで体重が減少します。

つまり果物だけではなく、食事全体のバランスを見直しカロリーを調整する必要があるということになります。

ただし現状の食生活を振り返り、明らかに果物の摂取量が多い場合は、果物の量を減らすようにしましょう。

果物にはダイエット中に摂取したいビタミンや食物繊維が豊富

当然ながら果物を食べ過ぎている場合は、それを控えることでカロリーを制限できます。ただしゼロにする必要はありません。むしろ柑橘類をはじめとする果物はビタミンや食物繊維が豊富で、ダイエット中にはおすすめの食品です。

ダイエット中は食事量の減少に伴い、食物繊維が不足して便秘がちになったりビタミンやミネラルが不足し何らかの体調不良が生じたりする傾向があります。このようなダイエットに伴う体の不調を防ぐためには、食物繊維やビタミンなどを豊富に含む果物がぴったりであるといえるでしょう。

果物を適量摂取して健康的なダイエットを目指したいですね。

柑橘類はダイエット中に「おすすめ」それとも「気をつけるべき」?

1個程度の柑橘類のカロリーや糖質は多くないとはいえ、食べ過ぎればカロリーオーバーとなりダイエットに悪影響を及ぼす恐れもあります。

とはいえ、柑橘類にはダイエット中でも十分摂取しておきたい食物繊維などの栄養素も含まれているため、適量摂取することでダイエットに役立つ可能性は高いでしょう。

柑橘類は病気で糖質制限中でも食べていい?

ダイエット中も特に食べてはいけない果物はなく、柑橘類も適量摂取すれば食物繊維が摂れるなどのメリットがあります。しかし糖尿病などで糖質を制限している場合はどうなのでしょうか。

ここでは糖質制限中に柑橘類を食べても良いのかどうか見ていきましょう。

病気で糖質制限中でも柑橘類を食べてOK

結論からいうと、糖尿病や脂質異常症などの治療で糖質制限をしていたとしても柑橘類を食べても問題ありません。ダイエット中同様、糖質制限中に「絶対NG」といえる果物はないのです。

糖質制限は文字通り摂取する糖質を控えること。糖質を多く含む果物は食べる量を控えたり糖質が少なめの果物を選ぶようにしたりすることはもちろん必要ですが、食事全体の糖質摂取量を意識することが重要です。

血糖値への影響を考えるなら参考にしたい「GI値」とは

「GI値」という言葉を聞いたことがある方も多いかもしれません。GIは「グライセミック・インデックス(Glycemic Index)」を略したものです。

血糖値は食事をすると必ず上昇しますが、食べ物や食べ方によっては上昇度合いが異なります。これを数値化したものがGIで、ある食品を摂取して2時間後までの血糖値をもとに算出されています。

GIは最も吸収が早く血糖値の上昇しやすい糖質「ブドウ糖(グルコース)」の「100」が基準。つまり数値が100に近いほど血糖値が上昇しやすい食べ物ということになります。

食事療法で血糖値のコントロールをしている方で、なるべく血糖値を上げない食べ方をしたいという方はGIを活用してみると良いでしょう。

ただし糖尿病で内服中の方やインスリン治療中の方は、主治医の指示に従い食事療法にGIを取り入れるようにしてくださいね。

またGIはダイエット中の方も活用できる指標です。血糖値を下げるホルモン「インスリン」は、余分なブドウ糖を脂肪として蓄える働きがあります。そのためインスリンをあまり分泌させないような食べ方をすれば、脂肪の蓄積も抑えられるというわけです。

なるべく低GIの食品を選んで食べることでダイエットへの効果も期待できると考えられますね。

柑橘類のGI値は?

柑橘類のうちオレンジとグレープフルーツのGI値を2つの論文にて確認しました。血糖値の上昇と関連が大きいといわれる主な穀物類の値も合わせて参考にしてみてくださいね。

GI値
コーンフレーク 81
白米 77
白パン 74
そば・うどん 47
スパゲッティ 46
りんご 37
洋梨 38
オレンジ 39
いちご 40
42
メロン 42
ブドウ 50
50
バナナ 51
キウイフルーツ 55
スイカ 58

産地 GI値
グレープフルーツ カナダ 25
オレンジ アメリカ 40

一般的に果物は低GIですが、グレープフルーツは特に低いことが分かりました。他の柑橘類については確認できませんでしたが、カロリーや糖質含有量が近いオレンジのGI値に近いことが推察されます。

まとめ

柑橘類のカロリーや糖質は、一般的な果物と比べて特別多いということはありませんでした。もちろんダイエット中や糖質制限中でも食べてOKですが、それでも食べ過ぎは禁物。食べ過ぎた分は脂肪として蓄えられ、ダイエットや血糖コントロールに悪影響を及ぼす可能性もあります。

そもそも果物は食物繊維やビタミン・ミネラルが豊富な食べ物。健康づくりに活かすには、適量摂取を心がけてくださいね。


【参考サイト】

https://www.researchgate.net/publication/7096322_Dietary_glycemic_index_and_load_in_relation_to_metabolic_risk_factors_in_Japanese_female_farmers_with_traditional_dietary_habits
https://academic.oup.com/ajcn/article/76/1/5/4689459https://academic.oup.com/ajcn/article/76/1/5/4689459
日本食品標準成分表2020年版(八訂):文部科学省
毎日くだもの200グラム!運動指針 9訂版|毎日くだもの200グラム推進全国協議会
肥満と健康 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
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