土壌の健康を測る指標！「土壌診断」とは？
土壌診断とは「土壌の健康診断」のこと
土壌診断とは土壌分析の一種です。農業で作物をより健康に育てるために、土壌全体の健康状態や栄養成分を調べることをいいます。人間の健康診断と同様で、以下のような特徴があります。
- いくつかの診断項目がある
- 定期的におこうなう必要がある
- 結果に基づいて問題がある場合は処置を施す必要がある
作物は、土壌中の栄養素や土壌状態によって大きく生育が異なってきます。作物にとってのぞましくない土壌状態で放置されてしまうと、作物は育たなくなってしまいます。
土壌診断をおこなうことで、作物の栄養状態や土壌の状態を把握することが出来ます。現在の状態が分かれば、与えるべき肥料の種類や量が分かりますね。必要に応じて、「土壌改良材」を使用することで土壌の状態を変えていきます。
土壌診断・施肥設計の項目
まず土壌診断では、以下のような項目の分析をおこない調査していきます。
化学性診断
土壌の性質や、土壌中に含まれる物質の量などの分析をおこないます。これによって、作物にとって必要な栄養素をどの程度施肥すればよいのかが分かるでしょう。
物理性診断
土壌の粒子の大きさや排水性、保水性などの分析をおこないます。これにより、例えば粘土質の土壌で排水性が悪い場合などに、土壌改良材を適切に使用することが可能です。
生物性診断
土壌中にあつまっている微生物が健全かどうかの分析をおこないます。土壌中の微生物は有機物を分解するという大きな役割を担っているため、これらの診断をおこなうことで、土壌改良材などで有機物の量の調整や微生物の活動をコントロールできます。
施肥設計では、これらの項目の理想値と、実際の値を比較します。二つの値に違いがある場合に土壌改良などをおこない、土壌を元気な状態に変えていきます。
土壌診断をおこなうおすすめの方法は？
おすすめの測定方法は？
土壌診断には大きく分けて三つの方法があります。それぞれのメリットやデメリットを紹介していきます。
専門業者へ依頼する方法
メリット
- 専門的なアドバイスがもらえる
- より詳細で精度の良い分析が可能
デメリット
- サンプルを送付する手間がある
- コストがかかり、結果が返ってくるまで時間を要する
自分で測定する➀（土壌分析機器を使用する方法）
メリット
- 本格的な分析をおこなうことが可能
- 良い機械を選べれば専門的な知識や手間いらず
- 結果を早く知ることが出来る
デメリット
初期費用が必要
自分で測定する➁（キットを使用する方法）
メリット
コストをおさえて、手軽にすぐできる
デメリット
- 事前準備をおこなう必要がある
- ある程度知識がないと、結果を最大限活用できない可能性がある（ある程度の知識があれば問題ありません！）
専門業者の方にお願いすることで得られるメリットもありますが、すぐに結果を活用できないという意外な問題があるようです。
そこでおすすめなのが、自分で測定するという方法。
コストを抑えることを重視したいかたはキット、コストに余裕があり、より便利で正確な方法を求めるかたは土壌分析機器一択ですね！！また最近では農協等に導入されていることも多くなってきたようです。お近くの農協に確認してみるのもよいでしょう。
土壌分析機器を選ぼう
土壌分析機器を選ぶポイント！おすすめの機器のメーカーは？
土壌分析機器を選ぶ際に注意すべきポイントを紹介します。
分析にかかるまでの時間をチェック
はやいものであれば10分あまりで分析できます。朝に分析をおこない、その日の施肥にすぐに活かせたら時間が有効活用できます。
面倒な手入れや操作がないかどうかをチェック
農業をおこなうひとたち、つまり機器の専門家でなくても操作が簡単にできるものかどうかは重要ですね。カートリッジに一つ土壌サンプルをいれるだけなら継続できそう。
施肥設計まで一括管理されたレポート
結果がすぐに分かるのが分析機器の嬉しいポイント。これが見やすいグラフやチャートで出てきたらやる気もさらにアップですね。
これらの観点をおさえたうえで、信頼できる土壌分析機器のメーカーを紹介します。
エア・ウォーター・バイオデザイン株式会社
- 重要な6種類の土壌成分を約14分で測定
- 分析用のカートリッジに各成分の反応試薬が内包し、調合作業の手間をなくして、だれでも操作が簡単！
- ※別途、パソコンとプリンターが必要
使い始めるうえで心配な点があるかたは、レンタルできるものもあるので、ぜひ試してみてください！
おわりに
本記事では土壌診断の項目と、それを調べるのにおすすめな土壌分析機器についてご紹介しました。土壌分析機器をつかって土壌診断をきちんとおこなうことで、収量が大きく増加した農家さんがふえています。本記事が挑戦するきっかけになれば幸いです！
