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果物手帖
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蟠桃

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特徴

「蟠桃 (ばんとう)」は、平たい扁平形で真ん中が少しくぼんだユニークな形の桃です。蟠桃の大きさは100~200g程度で果皮は普通の桃のように赤く着色します。果肉はきめが細かくて、ややねっとりとした口当たり。甘味があって酸味はやさしく、多汁で香りも良好です。品種はいくつもあり、果肉が白い白桃系のものと、黄桃系のものもあり、国内で作られているものは種の周りが赤い白桃系の物が多いようです。

旬の時期

国内で作られている品種は晩生の物が多いようで、収穫時期は地域にも寄りますが、早いところでは7月下旬頃から始まり8月下旬にかけてとなっています。

果皮は手で剥くことができ、果肉は緻密で柔らかいです。味的には一般的な甘い桃と同じで、香りはあまり強くは感じられませんでした。

歴史

「蟠桃 」の原産は中国で、古典小説「西遊記」では孫悟空が食べた不老不死になる桃としても描かれています。その特徴的な形から、別名「座禅桃」とも呼ばれるそうです。日本に入ってきたのは明治時代のこと。その頃から作られていますが、栽培が難しく手間もかかるため生産量は多くありません。

産地

日本では福島県や和歌山県などで僅かに生産されているようです。「楊貴妃」という名称でも出回っているのを見かけます。2011年産までの政府の統計データには計上されていないので生産量は不明です。

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