果物手帖
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西王母

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特徴

「西王母桃(せいおうぼもも)」は350~600g程の大玉になる品種で、果皮の色は乳白色の地に淡い赤色に色付きます。果肉も乳白色で種の周りは赤く、切ると果肉の断面が時間と共に茶色っぽくなってきやすい面があります。果肉は溶質で果汁が多く糖度も上がりやすい品種で、追熟前は種の周りが渋いことがありますが数日置いておくとなくなります。

旬の時期

西王母桃の成熟期は福島県で9月下旬頃の晩生種となっています。収穫は9月中旬頃から始まり10月上旬まで。出盛りの旬は9月中旬から下旬となります。

果肉は柔らかくジューシーで、舌触りも滑らかに口の中でほぐれていく感じでした。甘味もしっかりとあり、桃らしい美味しさが楽しめます。

歴史

西王母という桃は福島県伊達郡国見町において、斎藤賢一氏が自園で「川中島白桃」に「ゆうぞら」を交配し、生まれた実生から選抜育成した大玉で極晩生の品種です。品種登録は株式会社イシドウから2001年に出願され2004年に登録されています。名前の「西王母(せいおうぼ)」は中国の神話に登場する神仙に因んでいるのでしょう。この神仙、西王母は天上の王母とされ、「不老不死の薬」や「長生の桃」がなる桃園をもち、西王母の主催による蟠桃会(ばんとうえ)という宴で、招待されなかった孫悟空が暴れて「蟠桃」を食べてしまったがために罰を受けたなど、桃にまつわる伝説がいくつかあり、桃と深いかかわりのある女神とされています。

産地

西王母桃は栽培面積が少なく、農林水産省がまとめた平成27年産特産果樹生産動態等調査を見ると山形県の12.2haと山梨県の1.0haのみとなっています。その他、育成地である福島県でも僅かに栽培されていると思われます。

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