果物手帖
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あかつき

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あかつきとはどんな桃?

あかつきとは、日本で最も生産量の多い桃で、出荷量は全国で21,000トン以上にも上ります。元々、「白鳳」と「白桃」の交配によって誕生した品種ですが、優れた食味と外観から現在では生産量・栽培面積共に白鳳や白桃を上回り、安定的な人気を集めています。

ここでは、そんなあかつきの特徴を詳しく解説します。そもそもあかつきとはどんな桃なのか、なぜそんなに人気なのか、その秘密を見ていきましょう!

味わい

あかつきは、いわゆる「硬い桃」の代表格で、サクッとした心地よい食感が大きな特徴です。桃の産地では、「桃の硬さは美味しさの証」といわれるほど重要なポイントで、果肉が引き締まっている分、甘みも果汁もしっかりと詰まっています◎

またあかつきは硬い桃の中でも糖度が高く、平均12~14度ほど。ひと口頬張ると、しっかりとした歯ごたえと共に甘い果汁が一気に弾け、口の中いっぱいに広がります。皮も薄くパリッとしているので、新鮮なものは皮ごと美味しく食べられますよ。

旬の時期

あかつきの旬の時期は7月下旬から8月頃です。桃が最も多く出回る時期は7月から8月なので、あかつきは桃のシーズン真っ盛りに旬を迎える品種といえます。旬のはじめは山梨県産、続いて福島県産、長野県産の順で出回り、桃の産地の中でも北限に近い山形県のあかつきは10月頃まで出回っています。

旬を迎えたあかつきは味わいも香りも格別で、特に品質が高いものは贈答品としても人気を集めています◎

栽培の歴史

1952年から長年にわたって育成が行われ、1979年に命名登録されました。現在では「白鳳」や「川中島白桃」などと並んで主要品種の1つとなっています。育成当初各地の桃産地で試験栽培が行われましたが、200gに満たない小玉にしかならず、そのほとんどの産地が商品化を断念しました。

その中で唯一、福島県が栽培方法を試行錯誤し、300gを越える大玉が収穫できる技術を確立し、品種登録に至ったそうです。その経緯から「あかつき」という品種名は福島県の「信夫三山暁まいり」にちなみ命名されたとの事です。現在福島を代表する品種であると共に、全国各地で栽培されるようになりました。

主な産地

国内のあかつきの主な産地は、以下の通りです。

  1. 福島県:813ha(50.75%)
  2. 長野県:268ha(16.7%)
  3. 山梨県:181ha(11.28%)
  4. 山形県:116ha(7.25%)
  5. 香川県:66.8ha(4.17%)

生産量は、誕生の地である福島県が圧倒的ですが、長野県、山梨県、山形県、香川県でも甘くて美味しいあかつきが育てられています。あかつきは全国的に広い地域で栽培されていますが、名産地で育ったものは特に品質が高く、店頭以外にも産地直送の通販サイトやふるさと納税の返礼品サイトでも扱われています。

あかつきはお中元にピッタリの桃

夏本番に旬を迎えるあかつきは、お中元ギフトにピッタリ◎桃は大きさや色づきなどの状態から「特秀品」、「秀」、「優」、「良」などの等級に分けられ、贈答品には特秀品や秀品を選ぶと良いでしょう。

特秀品のあかつきは、5kgあたり8,000円から10,000円ほどが相場とちょっとした高級品なので、目上の方や普段お世話になっている上司への贈り物に最適です。

あかつきはどこで購入できる?

あかつきを購入するなら、できれば新鮮で美味しいものを選びたいですよね◎スーパーなどで購入できるあかつきはもちろん美味しいですが、産地直送の通販サイトを利用すると、より新鮮なものをゲットできますよ。

日本で屈指の桃の産地である山形県に拠点を置く、JAさがえ西村山の公式通販サイトには、旬の時期が近づくとあかつきの販売予定がいち早く掲載されています。注文から発送までもスピーディーなので、旬を迎えた新鮮なあかつきをゲットしたい人はぜひチェックしてみてくださいね!

あかつきの食べる上でのポイント

新鮮なあかつきをゲットした際は、その美味しさを最大限に味わいたいですよね◎桃はデリケートで日持ちしにくく、食べ頃を見極めるのが難しい果物です。また切り方や食べ方にも美味しく味わうポイントがあり、これを知っておくとあかつきの魅力をより堪能することができますよ!

美味しいあかつきの見分け方

あかつきを美味しく味わうには、まず食べ頃で美味しいあかつきを見分けることが肝心です。店頭であかつきを選ぶ際は、以下のようなポイントに注目してみましょう!

  • 果皮全体が赤くきれいに色づいている
  • 触ると弾力があり、少し柔らかい
  • 甘い香りを強く感じる

店頭であかつきを選ぶ際は、果皮に緑色の部分がなく、全体的にきれいに赤く色づいたものを選びましょう。またあかつきは完熟しても果肉が柔らかくなりにくい品種なので、見分け方は難しいですが、ヘタの周りに触れたとき少し柔らかく感じられれば、完熟のサインです。さらに桃特有の甘い芳香が強く香っているものは、食べ頃といえるでしょう。

上手な洗いかた・切り方

あかつきを食べる際は、まず表面に生えている産毛をしっかりと洗い落としましょう。果実を流水に当てながら、手のひら全体でこするようにして洗います。洗っていると、次第に皮の手触りがツルツルになり、キュッキュと音がしてきます。産毛をキレイに洗い落とせたら、皮ごと噛り付くのも良いですし、皮を剥いてカットしてから食べるのも良いでしょう。

桃をキレイにカットする方法は、以下を参考にしてください◎

  1. 桃を優しく持って縫合線に沿って包丁を入れて一周させます
  2. 手のひらで包むように持ち、切り込みに沿って上下に捻って割ります(※アボカドをイメージするとやりやすいです)
  3. 6〜8当分にカットしてから種を取ります
  4. 包丁を寝かせて桃の実と皮の間に入れ込み滑らせるようにして皮を剥きます

美味しさを長持ちさせる保存のコツ

あかつきは、果肉が硬くしっかりしているため他の品種に比べると日持ちしますが、そもそも桃はデリケートで保存に不向きな果物なので、購入後はできるだけ早めに食べきるようにしましょう!目安としては2~3日以内で、保存する際は新聞紙などで包んでからポリ袋に入れ、冷暗所や冷蔵庫の野菜室で保管するのがおすすめです。

こちらの記事では、桃の正しい保存方法について解説しています。あかつきの美味しさをできるだけ長くキープさせたい人は、ぜひ合わせてチェックしてくださいね◎

桃を食べてJAさがえ西村山の挑戦を応援しよう!

さくらんぼや桃、りんごなどのフルーツをはじめ、日本で有数の「米どころ」としても知られる山形県さがえ西村山地区。豊かで寒暖差のある自然環境と生産者のたしかな技術によって、「さくらんぼの王様」といわれる佐藤錦など、四季折々の美味しい食べ物を全国にお届けしています。

そんなさがえ西村山地区に拠点を置き、山形県の中央エリアを管轄するJAさがえ西村山では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。

気候変動問題が世界中のイシューとなる中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)

とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAさがえ西村山では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。

バイオスティミュラントは、植物に生理学的刺激を与えることで、環境ストレスを受けたために発揮されていない「農作物が本来持っている能力」を、最大限まで改善する資材として期待されている新しい農業用資材です。 農作物の品質や収量の向上や、栄養吸収率を高めることによる化学肥料使用量の低減などの効果をもたらします。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会

特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。

現在、さがえ西村山地区では「さくらんぼ」「桃」「りんご」「米」「なす」の5品目でこの取り組みを実施しているそうです。ぜひ、気候変動問題に果敢に取り組む産地の商品を購入して応援していきましょう!

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