さくらんぼは何歳から?離乳食としての適切な時期
離乳食初期から可能なのか?
さくらんぼは、そのままでは硬さもあり、種も大きいため、離乳食初期の赤ちゃんには適していません。しかし、さくらんぼを適切に処理すれば、離乳食初期でも摂取できます。その方法としては、まず皮と種を取り除きます。その後、さくらんぼを小さく刻んだり、すりつぶしたりします。さらに、赤ちゃんが飲み込みやすいように、さくらんぼをミルクやお湯で溶かすこともあります。それが不可能な場合や、噛む力がまだ足りない赤ちゃんには、さくらんぼの果肉を蒸してから食べさせると良いです。
これらの処理により、さくらんぼは離乳食初期の赤ちゃんでも安全に摂取できます。ただし、個体差もあるため、一度に大量に与えるのではなく、少量から始めて様子を見ることが大切です。
各期別のさくらんぼの扱い方
さくらんぼは、その小ささと甘さから赤ちゃんも喜びそうなフルーツです。しかし、離乳食としてのさくらんぼの取り扱いには、各期別で違いがあります。
離乳食初期(5~6ヶ月頃)では、さくらんぼはやや固いためおすすめしません。まずは軟らかい果物から始めましょう。
離乳食中期(7~8ヶ月頃)からは、さくらんぼの紹介を始めることができます。ただし、皮と種は取り除き、十分につぶした状態で与えましょう。
離乳食後期(9~11ヶ月頃)では、皮と種を取り除いたさくらんぼを少量刻んで与えることが可能です。さらに進行していけば、1歳を超えるとさくらんぼをそのまま食べさせることが可能となります。
それぞれの時期に適したさくらんぼの与え方を覚えて、赤ちゃんが安全に美味しくさくらんぼを楽しむことができるようにしましょう。
さくらんぼの赤ちゃんへの与え方と注意点
種や皮の取り扱い
さくらんぼはそのまま与えると窒息の危険があります。特に種や皮は赤ちゃんが飲み込むには困難な大きさと硬さがあります。そのため、さくらんぼを食べさせる際には、種を取り除き、皮を剥いてから与えることが大切です。また、離乳食初期の赤ちゃんにはさらに細かく切ったり、つぶしたりすると良いでしょう。離乳食後期以降の赤ちゃんには皮を剥いた状態で丸ごと与えるのも良いですが、その場合も必ず横にいて食べさせるようにしましょう。
アレルギーについての注意
さくらんぼを赤ちゃんに与える際、アレルギー反応に気を付ける必要があります。さくらんぼ自体がアレルギーを引き起こすことは少ないですが、可能性はゼロではありません。
初めてさくらんぼを与える際は、小さな量から始めて反応を観察しましょう。もし赤ちゃんが皮膚に発疹を起こしたり、嘔吐や下痢等の消化器症状、鼻水やくしゃみ等の呼吸器症状を見せた場合、さくらんぼに対するアレルギー反応の可能性があります。そのような場合は直ちにさくらんぼの摂取を中止し、医師の診断を受けることが必要です。
また、さくらんぼは農薬の残留が心配されるため、よく洗ってから調理しましょう。また、可能であれば無農薬や有機栽培のものを選ぶとより安全です。
適切な量と大きさ
さくらんぼを赤ちゃんに与える際の適切な量と大きさは、赤ちゃんの成長とともに変化します。
離乳食初期(5〜6ヶ月)では、さくらんぼはまだ与えられません。離乳食中期(7〜8ヶ月)から、皮と種を取り除き、細かく刻んださくらんぼを1日1〜2個が適量です。また、大きさは歯茎でつぶせる程度の大きさにします。
離乳食後期(9〜11ヶ月)では、皮と種を取り除き潰したさくらんぼを1日2〜3個程度が適量となります。この時期の子供はすでに食物を噛む練習をしているため、一口大に切ってあげると良いでしょう。
そして、離乳食完了期(1歳以上)では、皮と種を除いたさくらんぼを1日3〜4個程度が目安となります。この時期には一口大のものを噛んで食べる練習が必要なため、半分や四分の一に切ったものを与えると良いでしょう。
以上がさくらんぼを離乳食として与える際の適切な量と大きさの目安となります。ただし、赤ちゃんの体調や好みによりますので調整しながら与えてください。
加熱の必要性
さくらんぼを赤ちゃんに与える際、生で与えることは避け、必ず加熱調理を行いましょう。なぜなら、さくらんぼには微生物が付着している可能性があり、それが原因で赤ちゃんが感染症を発症するリスクがあるからです。また、赤ちゃんの消化器官はまだ発達途中であることから、生の果物を消化することは困難です。さくらんぼを加熱することで、消化しやすくなるだけでなく、微生物も死滅します。
さらに、加熱することでさくらんぼの甘みが増し、赤ちゃんが食べやすくなります。蒸し器や電子レンジで短時間加熱することをおすすめします。その際、皮をつけたまま蒸すと、栄養素が流出するのを防げます。
さくらんぼを活用した離乳食レシピ
離乳食初期からのさくらんぼレシピ:さくらんぼピューレ
- さくらんぼは、軸を取ってよく水洗いする。
- ヘタと反対側に十字に浅く切り込みを入れる。
- 熱湯に入れて約10秒ゆでたら冷水に取り、皮をむく。
- 種を取り除き、果肉をみじん切りにする。
- すり鉢やハンドブレンダーでペースト状にする。
- 耐熱容器に入れ、ふんわりラップをかけて600wのレンジで約10〜20秒加熱してポタージュ状になれば完成。
離乳食後期に適したさくらんぼレシピ:さくらんぼヨーグルト
- さくらんぼは、軸を取ってよく水洗いする。
- 種を取り除き、みじん切りする。
- ヨーグルトとよく和えたら完成。
- 製氷皿で凍らせた後、保存袋にて密封して冷凍保存しておくと便利。
離乳食完了期におすすめのさくらんぼレシピ:さくらんぼコンポート
食材リスト
- さくらんぼ 150g
- グラニュー糖 50g
- レモン汁 小さじ1
- 水 100ml
作り方
- さくらんぼはヘタを取り、半分に切って種を除く。
- 鍋にさくらんぼ、グラニュー糖、レモン汁、水を入れる。
- 中火にかけ、煮立ったら弱火にして10分煮る。
- 途中でアクを取りながら、さくらんぼが柔らかくなるまで煮込む。
- 火から下ろし、粗熱が取れたら清潔な瓶に移し替える。
- 冷蔵庫で2週間ほど保存可能。
さくらんぼの基本情報と栄養価
さくらんぼの旬と主な産地
さくらんぼの旬は6月前後となります。この時期に収穫されたさくらんぼは栄養価が高く、甘みもたっぷりですから、赤ちゃんの味覚を刺激して新食材に挑戦する良い機会と言えます。 さくらんぼの主な産地としては、日本では山形県が特に有名です。山形のさくらんぼは大粒で甘さも抜群、品質が高く評価されており、全国的にも人気の高いブランド果物となっています。 また、さくらんぼは旬の時期だけでなく、冷凍保存することにより一年中楽しむことも可能です。ただし、冷凍保存した場合、解凍後の食感が生の状態とは異なる点に注意が必要です。
さくらんぼに含まれる主な栄養成分
さくらんぼは、見た目の美しさだけでなく、その栄養価の高さでも知られています。ビタミンCやB群、鉄分、カリウムなどを豊富に含んでおり、これらは赤ちゃんの健康的な成長をサポートします。
ビタミンCは、免疫力向上や美肌効果があるとされ、ビタミンB群はエネルギーの産生や神経機能の維持に役立つと言われています。鉄分は赤血球の生成を助け、カリウムは血圧の調整や心臓の健康を保つのに重要なミネラルです。
このように、さくらんぼは赤ちゃんにとって栄養価の高い食材と言えます。ただし、一度に大量に食べさせると負担になることもあるため、適量を心掛けることが大切です。
さくらんぼの選び方と保存方法
さくらんぼの選び方は、色艶が良く、実が大きいものが良いとされています。また、柄が緑色で新鮮なもの、実がふっくらとしていて弾力があり、表面に傷やシミがないものを選びましょう。
保存方法については、さくらんぼは摘んだ後も呼吸を続けるため、冷蔵庫で保存するのが適しています。可能な限り早めに食べ切ることがおすすめですが、長く保存する場合は、ビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。ビニール袋は、穴を開けておくと、適度な湿度が保たれ、さくらんぼが傷みにくくなります。
以上が、さくらんぼの選び方と保存方法です。これらを参考に、新鮮で美味しいさくらんぼを選んで、正しく保存しましょう。
まとめ
さくらんぼの選び方としては、まず一つ一つがふっくらとしていて、色が濃く、ヘタが新鮮なものが良いです。また、表面にツヤがあって、触った感じが硬いものを選んでください。ヘタがついていると、鮮度が長持ちします。
保存方法については、さくらんぼは高温多湿を嫌うため、冷蔵庫で保存するのが最適です。保存する際には、袋や容器に入れてから冷蔵庫の野菜室に入れると、鮮度が保たれます。さくらんぼの旬は6月前半なので、その時期に購入して冷蔵庫で適切に保存すれば、新鮮な状態で赤ちゃんに与えることが可能です。
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【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会
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