ぶどうの名産地はどこ?なぜ有名?美味しいぶどうを産む秘密に迫る!

ぶどうの名産地はどこ?なぜ有名?美味しいぶどうを産む秘密に迫る!

ぶどう好きの方なら好きな品種がありますよね。では、ぶどうの産地にこだわって選んだことはありますか?ぶどうの名産地と呼ばれるのには、確かな理由があります! 今回は、ぶどうの名産地になった理由や、美味しいぶどうはどうやってできるのかについてご紹介します。

ぶどう好きの方なら好きな品種がありますよね。では、ぶどうの産地にこだわって選んだことはありますか?ぶどうの名産地と呼ばれるのには、確かな理由があります!

今回は、ぶどうの名産地になった理由や、美味しいぶどうはどうやってできるのかについてご紹介します。

日本一のぶどう産地は?生産量推移

ぶどうが日本一生産されている県は山梨県です。日本全国で収穫されているぶどうの21%を占め、堂々の第一位に輝いています。第二位は長野県。収穫量は20%と、わずか1%だけ山梨県より少ない収穫量でした。(2019年調べ)

山梨県の生産量推移は以下の通りです。

  • 2012年 24.56%
  • 2013年 25.41%
  • 2014年 23.89%
  • 2015年 22.94%
  • 2016年 23.72%
  • 2017年 24.53%
  • 2018年 23.93%
  • 2019年 21.37%
  • 2020年 21.42%
  • 2021年 24.59%

2012年から年々、生産量が減少していましたが、2021年には元の水準まで回復しています。

美味しいぶどうが育つ条件とは?

1粒食べると、口の中に甘みが広がるジューシーなぶどう。美味しくて、気付けば1房全部食べ終わっていた!なんてこともありますよね。そんなぶどうは、農家さんの惜しみない愛情と、最高の環境が揃って初めて美味しいぶどうとして誕生します。

1日の寒暖差が多い

ぶどうは概ね15~30℃が栽培適温です。日中に太陽の光がたくさん当たると、農産物を甘くする素(でんぷん)が作られます。夜の気温が低くなると、そのでんぷんは無駄に使われることがなく内部に甘み(糖分)が貯えられます。昼と夜の1日の気温差が大きいと、美味しいぶどうが育ちます。

水の量、水はけの良さ

ぶどうの美味しさは、土地の水はけの良さ、降雨量にも関係します。雨が少なすぎると枯れてしまう原因になりますが、降雨量が多くなると病害を引き起こしやすくなります。そのせいで実りが悪くなり、結果的に品質の悪いものができあがってしまいます。

また、水はけが悪いと土の中に水分や空気が入らず、根が生育しにくくなり、ぶどうの木全体の生育が悪くなります。水が溜まったままの土地では、酸素を吸うことができず腐ることもあるため、ぶどうにとって水の量や水はけの良さは大切な条件です。

日照時間の多さ

ぶどうは日光を好む果樹です。完熟には1250~1500時間ほどの日照時間が必要だといわれています。お日様の光をたくさん浴びたぶどうは、甘くて美味しくなります。

あの地域がなぜ?ぶどうの名産地の秘密に迫る!

【1位】山梨県のぶどう栽培の特長

ぶどう生産量第一位の山梨県は、美味しいぶどうが栽培できる環境が整った県です。平均気温は14.7℃、年間日照時間は約2200時間と全国平均より長く、年間降水量は約1100mmと全国平均に比べてかなり少ない県です。

山梨県で有名なぶどう産地は峡東地域(甲州市、山梨市、笛吹市)です。勝沼や牧丘などはブランド産地としても特に有名です。

山梨県のぶどう栽培における歴史は古く、鎌倉時代から甲州ぶどうが栽培されていたという説もあり、1300年以上も長く栽培されてきました。ぶどうは生食だけでなく、甲州種ワインの原材料としても、甲州ぶどうは広く注目を集める存在です。

ぶどう生産量一位の山梨県では、オリジナルブランドの育生にも力を注いでいます。オリジナルブランドは、甲斐のくろまる、ブラックキング、甲斐路などの品種があります。最近では、2022年に新品種の甲斐ベリー7を品種登録しました。

古くから栽培してきた中で培った栽培技術、山梨県の環境が美味しいぶどうを育てる理由です。

【2位】長野県のぶどう栽培の特長

ぶどう生産量第二位は長野県です。長野県の中でも有名なぶどう産地は、須坂市、中野市、塩尻市、長野市、松本市、東御市です。長野県は寒暖差が大きく、湿度が低く、年間降水量が少ない特徴の産地です。

特に、長野盆地から上田・佐久盆地にかけては、北海道東部に続いて雨の少ない地域です。中部や北部の平地は空気が乾燥し、晴れの日が多く続きます。

降水量は965mm、年間降水量は1969時間と、全国平均よりぶどうに適した環境が整っています。

栽培されているぶどうの品種は、ピオーネやナガノパープル、シャインマスカットなどをはじめさまざまな品種があります。県下にはワイナリーも数多く、ワイン用のぶどうも栽培されています。ぶどうの栽培では、棚で栽培されることが多いのですが、ワイン用のぶどうは垣根のように仕立てて栽培されることもあるそうです。

【3位】岡山県のぶどう栽培の特長

ぶどう生産量第三位の岡山県は、昼夜の寒暖差を活かした露地栽培が行われています。中北部は中山間地、県南部は平野で温暖な気候です。岡山県は晴れの国とも呼ばれ、温暖な気候と災害の少ない地域です。県南部の年間降水量は1000~1300mmほどと全国平均より少なく、晴れの日は、全国平均より1ヵ月多くなっています。

以上のことから、ぶどう栽培の環境に適した土地、岡山県で育ったぶどうは、太陽の光をたくさん浴びて美味しく育って出荷されています。

岡山県では、マスカット・オブ・アレキサンドリアやニューピオーネ、紫苑(しえん)、シャインマスカット、オーロラブラックなどを中心にさまざまな品種が栽培されています。

まとめ

いつも食べているぶどうが、どの産地で作られたぶどうなのかを考えながら食べると、また違う美味しさに出会えるかもしれません。ぶどうが、お日様の光を浴びながら育つ様子を考えると、ちょっぴり愛着も湧いてきそうです。次にぶどうを購入するときは、どの産地で作られたぶどうなのかも確認してくださいね。

SHARE

Xシェアボタン facebookシェアボタン lineシェアボタン ポケットシェアボタン はてなブックマークシェアボタン noteシェアボタン

関連する記事

産地に関する記事

ぶどうに関する記事

人気の記事