洋梨の名産地はどこ?なぜ有名?美味しい洋梨を産む秘密に迫る!

洋梨の名産地はどこ?なぜ有名?美味しい洋梨を産む秘密に迫る!

美味しい洋梨の育つ地域はどんな特徴があるのか、なんとなく気になっている方もいらっしゃるかもしれません。この記事では洋梨の名産地の情報に加え、その土地ならではのこだわりなどもあわせてご紹介します。洋梨好きの方はもちろん、果物好きの方は要チェックですよ!

日本一の洋梨産地とその生産量

洋梨の生産地は日本各地にありますが、そのうち生産量や出荷量、栽培面積においてトップを誇るのが山形県です。2021年(令和3年)のデータによると、山形県の洋梨の生産量(収穫量)は1万3,900トン。その量はなんと国内シェアの65%というから驚きですね。

山形県に次ぐのが新潟県の1,790トン、青森県の1,780トンです。これら洋梨生産量トップ3の地域の共通点として思い浮かぶのは「気候」。この3県の気候と洋梨栽培には重要な接点がありそうですね。

美味しい洋梨が育つ条件とは?

洋梨の美味しさには、育てられる土地の風土が大きく影響します。山形県には洋梨が美味しく育つ環境要素が揃っているからこそ、古くから栽培が盛んに行われているのです。

ここでは、美味しい洋梨が育つ条件について詳しく見ていきましょう。

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条件①(冷涼で雨の少ない気候)

比較的涼しく雨の少ない地域での栽培に向いている洋梨。そういった理由から日本でも東北地方や新潟県などで生産が盛んに行われています。

一般的に果物は、雨が多いと病害虫が発生しやすかったり糖度に影響したりします。そういった意味で、洋梨も少雨地域の方が適しているといえるのでしょう。

条件②(通気・水はけの良い土)

洋梨の樹は、通気性が良く水はけの良い土を好みます。このような土は、必要な水分のみ留めるため、養分や酸素を取り入れる「根」を健康に保つことに役立ちます。

樹の成長に必要な養分や酸素を吸収しやすい健康な根を持つことで、大きくて美味しい洋梨が実るといわれています。

条件③(昼夜の気温差が大きい)

洋梨をはじめ、果物が美味しく育つ条件のひとつが昼と夜の気温差の大きさ。洋梨は日光の当たる昼間にたっぷりと養分を蓄える一方で、気温がグンと下がる夜は呼吸数を減らすことでエネルギー(養分)の使用を抑えます。

つまり暖かい昼間は養分を蓄積し、寒い夜は養分の使用を抑制することで、蓄えられた養分が甘さに変化し、美味しい洋梨を育てるのです。

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あの地域がなぜ?洋梨の名産地の秘密に迫る!

洋梨の国内生産量トップ3は山形県、新潟県、青森県です。この3県には洋梨の生産における歴史やこだわりが盛りだくさん。ここでは、名産地ならではの洋梨栽培の特徴をご紹介します。

【1位】山形県の洋梨栽培の特長

洋梨の生産量、出荷量、栽培面積ともにトップを走るのが山形県です。天童市や東根市、上山市、高畠町をはじめ、山形県内では多くの地域で洋梨を生産しています。もともと16世紀頃ドイツやイギリスで栽培されるようになった洋梨が日本に伝わったのは明治時代。しかし山形県東置賜郡屋代村(現在の高畠町)では、それより早い1875年に洋梨の栽培を始めていたともいわれています。

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また、山形県では早生(わせ)から中生(なかて)、晩生(おくて)まで、数々の品種を丹精込めて栽培しています。例えば早生の「バートレット」は8月下旬頃、中生の「メロウリッチ」は10月上旬頃、晩生のラフランスは10月下旬頃、同じく晩生の「シルバーベル」は11月上旬頃が収穫の時期。洋梨は一定期間の追熟を経て出荷されることを踏まえると、9月頃から12月頃までと比較的長い期間洋梨を楽しめます。

このようにさまざまな種類の洋梨を異なる時期に味わえる点も、山形県が洋梨の名産地といわれる理由のひとつであるといえますね。

【2位】新潟県の洋梨栽培の特長

山形県に次ぐ洋梨の生産地は新潟県です。新潟県では新潟市や加茂市、三条市、佐渡市などで「ルレクチェ」を中心に栽培されています。ルレクチェはジューシーで糖度が高いのが特長ですが、適度な酸味も感じられる味わい。完熟の際は良い香りも楽しめます。

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新潟県では、明治時代にフランス・オルレアン地方から苗木が持ち込まれたのをきっかけに洋梨の栽培が始まりました。当時は栽培方法が確立されておらず失敗が多く、頓挫していた時期もあったようですが、栽培家の方たちの努力が実を結び、その美味しさが注目されるようになります。もちろん新潟県の風土が洋梨栽培に適していたことも、生産量が全国2位となった大きな要因といえますね。

【3位】青森県の洋梨栽培の特長

青森県の主な洋梨の産地は南部町や三戸町、青森市、弘前市などです。主力品種は「ゼネラルれクラーク」と「ラフランス」。特にゼネラルレクラークは、日本で初めて南部町が栽培に成功した品種で、その歴史は1977年フランス・アンジェの試験場から苗木を取り寄せたところから始まります。1989年には南部町での栽培も本格化し、成功したあとも知名度の向上に奔走し、現在の人気を得たといいます。

ゼネラルレクラークは9月下旬から10月上旬にかけて収穫され、食べ頃は10月下旬から12月頃まで。ジューシーでとろけるような口当たり、甘さと酸味のバランスが良く濃厚な味わい、特有の香りで注目される高級品種です。

まとめ

この記事では、洋梨の産地についてご紹介しました。

美味しい洋梨の名産地にあったのは、栽培に適した風土と生産者の努力。洋梨づくりに適した土地で手間ひまかけて作られる洋梨が美味しくないはずはありません。今後洋梨を購入する際には、ぜひ産地情報にも注目してみてくださいね。

参考サイト

令和3年産の結果樹面積・収穫量・出荷量の都道府県順位(上位5位)|e-Stat
国内の洋梨(西洋ナシ)の栽培地域はどこですか。|農林水産省
果樹農業振興基本方針(平成27年)|農林水産省
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