いちご愛好家必見!全国有名いちご品種とその産地・特徴を比較

いちご愛好家必見!全国有名いちご品種とその産地・特徴を比較

いちごは、甘酸っぱい味わいと可愛らしい見た目から、多くの人に愛されている果物です。特に日本のいちごは世界中でもその品質の高さが評価されています。 日本では全国各地でいちごの栽培が行われており、産地によって多様な品種が楽しめるのも魅力です◎各産地でつくられる品種ごとの特徴や風味の違いを楽しみながら、自分だけのお気に入りを見つけてみてはいかがでしょうか!この記事では、そんな日本の代表的ないちご品種とその産地を探りながら、日本のいちご事情を詳しく解説します。

日本の有名いちご品種とその特徴

日本全国には数多くのいちご品種がありますが、中でも特に有名なのが「とちおとめ」です。

とちおとめは、日本一のいちご産地である栃木県を代表する品種で、その名の通り乙女のように可憐な外観が特徴です。甘みと酸味のバランスが取れた濃厚な味わいで、家庭用から贈答用まで人気を博しています。

地元ではいちご狩りの定番品種でもあり、毎年いちごの収穫シーズンになると、全国から多くの人が採れたてのとちおとめを味わおうと、栃木県のいちご農園に足を運んでいます。

名産地別!日本のいちご生産量トップ5

ここからは、産地別のいちごの人気品種や生産量について見ていきましょう!

栃木県:いちご生産量日本一の名産地

栃木県は、日本一のいちご生産量を誇る名産地です。主力品種は先ほど紹介した「とちおとめ」で、甘さと酸味のバランスが良く、ジューシーな果肉が特徴です。また、一年中収穫可能という点も栽培農家にとって魅力的な要素となっています。

【栃木県のいちご生産量データ】

  • 2018年:24,900トン 
  • 2019年:25,400トン 
  • 2020年:22,700トン
  • 2021年:24,400トン

近年、栃木県は生産量を増やすために、新品種の開発や生産技術の改善に力を入れています。そしてその結果、年々安定した生産量を維持し続けているのです。これからも、栃木県からは美味しいいちごが全国に発信され続けることでしょう。

福岡県:「あまおう」で知られるいちごの名産地

福岡県は、全国的に有名ないちご品種「あまおう」の名産地として知られています。「あまおう」は、その名の通り「甘くて大きい」を特徴とし、鮮やかな赤色と甘みが特徴です。

【福岡県のいちご生産量データ】

  • 2018年:16,300トン 
  • 2019年:16,700トン 
  • 2020年:16,400トン
  • 2021年:16,600トン

福岡県内で生産されるいちごの約70%が「あまおう」です。その高品質なる香りと味わいは、全国各地から愛され、いちご狩りのスポットとしても親しまれています。福岡県は、温暖な気候と豊かな土壌を活かし、いちごの栽培に適した環境が整っています。これらが「あまおう」の美味しさを引き立て、生産量を保つ要因となっています。

熊本県:特徴的な品種が魅力のいちご産地

熊本県は、全国的にも注目されるいちごの産地です。特に「かおり野」は熊本県が誇るオリジナル品種で、見た目の美しさとともに、香り高さが特徴です。

【熊本県のいちご生産量データ】

  • 2018年:11,200トン 
  • 2019年:12,500トン 
  • 2020年:12,200トン
  • 2021年:12,100トン

また生産量も順調に伸ばしており、県全体のいちご生産は右肩上がりを続けています。これは熊本県が最先端の栽培技術を取り入れ、生産者の育成や情報共有に取り組んでいるからこそ。さらに、熊本県では独自の品評会を開催し、いちごの品質向上にも努めています。

愛知県:近年急速に生産量を伸ばしている地域

愛知県は、近年いちごの生産量が急速に伸びている地域です。都市近郊という立地条件を活かし、新鮮ないちごを安定的に出荷しています。特に名古屋周辺では「あいべり」や「紅ほっぺ」など新しい品種が次々と導入され、それぞれの特性を活かした栽培が行われています。

【愛知県のいちご生産量データ】

  • 2018年:9,670トン 
  • 2019年:10,000トン 
  • 2020年:10,400トン
  • 2021年:11,000トン

いちごの生産面積も同様に増加傾向にあります。これらは愛知県が地元農家の技術力強化を図り、消費者のニーズに対応した新品種開発や栽培方法の工夫を行ってきた結果です。

長崎県:ユニークな品種が人気のいちご産地

長崎県は、国内でもトップクラスのいちご生産量を誇り、特に「さちのか」はその代表的な品種です。「さちのか」は大粒で甘みが強く、見た目の美しさから注目を浴びています。また、長崎県はいちご選びのバラエティの豊かさも評価されています。

【長崎県のいちご生産量データ】

  • 2018年:10200トン 
  • 2019年:11,100トン 
  • 2020年:10,500トン
  • 2021年:10,700トン

長崎県ではオリジナル品種の開発やブランド化が進められ、生産量も増加傾向にあります。

日本のいちご事情:生産量と栽培面積から見る現状

ここからは、日本のいちごの生産量推移や、世界のいちご産地について見ていきましょう!

日本全体のいちご生産量

日本では、年間約16万トンものいちごが生産されており、近年増加傾向にあります。産地別では、栃木県が年間約2万トンと全国で最も多くの生産量を誇っています。

また、日本全体のいちごの栽培面積は約4,900ヘクタールに及び、そのうち栃木県が約500ヘクタールと大部分を占めています。栃木県では、特産品であるいちごの生産に力を入れており、その努力が生産量と栽培面積にも表れています。

世界一の産地は? イチゴ生産量の国別ランキング

世界のいちご生産量で見ると、どの国が最も多くいちごを作っているのでしょうか。では、FAO(国際連合食糧農業機関)の最新データに基づく、国別のいちご生産量ランキングを見てみましょう。

  1. 中国:338万478トン
  2. アメリカ:121万1,090トン
  3. トルコ:66万9,195トン
  4. メキシコ:54万2,891トン
  5. エジプト:47万913トン

中国が群を抜いて最も多くのいちごを生産していることがわかります。世界で見ると、残念ながら日本は上位にランクインしていませんが、日本のいちごは世界的に見ても品質が高く、国によって消費形態や文化、栽培技術に大きな違いがあることも事実です。

日本一の産地に学ぶ:いちご生産量を増やすための工夫

日本一のいちご生産量を誇る栃木県の工夫を紹介します。

新しい品種の採用

栃木県では「とちおとめ」だけでなく、新品種「栃木の彩香」も開発。消費者の新たなニーズに応え、生産量を増やしています。

SNSやメディアを利用したプロモーション

インスタ映えするいちご狩りや新品種の情報を積極的に発信。全国のいちごファンを惹きつけ、地元の生産活性化に繋げています。

農家の育成基盤の整備

栃木県では、後継者不足に悩む農家に対し、技術指導や経営支援を行う制度を整備。いちごの生産基盤を強化し、持続可能な農業を目指しています。

以上のような工夫により、栃木県は日本一のいちご生産量を誇り続けています。

まとめ:日本のいちご愛好家へのメッセージ

日本全国には、個々の特徴を持つ多彩ないちご品種が存在します。栃木県の「とちおとめ」や福岡県の「あまおう」といった有名品種はもちろん、各地には地元色あふれるユニークな品種が揃っています。

いちごつながりで地域を訪れることは、新たな発見や楽しみをもたらしてくれます。そして、それぞれの地域で育まれるいちごを味わうことで、その土地の風土や人々の想いに触れることができるでしょう。

また、日本のいちご産業が世界的にも注目される背景には、生産者の努力や工夫があります。技術が進化する一方で、伝統的な栽培方法も守り続けている地域もあります。それぞれの品種が持つ魅力を知り、いちご産地を訪れることで、いちご愛好家としての喜びを一層深めてみてはいかがでしょうか◎

いちごを食べてJAはが野の挑戦を応援しよう!

いちご王国の首都、真岡市を含む栃木県の南東部を管轄する農協がJAはが野。
イチゴはもちろん、メロンや梨といったフルーツや、なす、ニラ、トマトなどの野菜の生産も盛ん!豊富に降り注ぐ太陽光ときれいな水、肥沃な大地、そして昼夜の寒暖差の大きな内陸型の気が農作物を鍛え、おいしく育みます。これらに加え、首都圏に近いことから、新鮮な果物や野菜をいち早く大消費地にお届けできることも特徴です。

そんなJAはが野では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。

気候変動問題が世界中のイシューとなる中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)

とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAはが野では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。

バイオスティミュラントは、植物に生理学的刺激を与えることで、環境ストレスを受けたために発揮されていない「農作物が本来持っている能力」を、最大限まで改善する資材として期待されている新しい農業用資材です。 農作物の品質や収量の向上や、栄養吸収率を高めることによる化学肥料使用量の低減などの効果をもたらします。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会

特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。

現在、はが野地区では「いちご」「玉ねぎ」「アスパラガス」の3品目でこの取り組みを実施しているそうです。ぜひ、気候変動問題に果敢に取り組む産地の商品を購入して応援していきましょう!

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