特徴

「サザンスイート」は果形はやや腰高の円形で、平均的な果重は320gほどとなっています。果皮色は通常まだ緑が残る状態で収穫され、追熟するにつれ赤梨らしい黄土色になってきます。果実の常温における貯蔵性は1週間程度で、「幸水」と同じくらいです。シャリッとした食感と歯応えの良さ、酸味が控えめで甘みが強く、その甘さは幸水よりも高め。さらに豊富な果汁も味わえることから、全てのバランスをちょうどよく兼ね備えた品種と言えます。

旬の時期

「サザンスイート」は育成地の南信農業試験場で8月中下旬に収穫となる品種で、食べ頃の旬は8月中旬から9月上旬となります。

味

果肉は白く、食感はシャキシャキとしていて「幸水」よりも硬めとなっています。糖度は13～15度と高く、酸味はあまり含まれていません。

歴史

「サザンスイート」は長野県南信農業試験場が「八里（やさと）」（八幸×75-23{二十世紀×リ-14(菊水×八雲)}）と「南水」（新水×越後）を交配し、できた実生から選抜、育成した赤梨品種です。2010年に長野県によって登録出願、2012年に品種登録されてた、長野県のオリジナル品種となっています。

産地

「サザンスイート」は長野県が開発してオリジナル品種で、当面の間は種苗の生産、譲渡先および栽培地は長野県内に限定されています。また、JA上伊那では産地化がすすめられており、2018年の収穫量は6tだったそうです。