特徴
「新雪(しんせつ)」の果皮は典型的な赤梨の黄褐色でやや厚く、大きめの果点が全体に沢山あります。一つで1kg近くの物が多く、大きいものだと2kgほどにもなる梨です。貯蔵性が非常に高く、収穫後、追熟させてから出荷され常温で一月くらい日持ちし、2月頃まで美味しいものが出回ります。家庭でも涼しいところに置いておけば一ヶ月近くはもちます。果実は果柄側より果頂側(お尻の方)がすぼまった感じで上半分の方がボリュームがあり、店頭ではお尻側を上にして並べられている事が多いです。酸味は少ないですがしつこくない甘さが特徴なので、コク深さというより爽やかでキリっとした梨を好む人におすすめの品種です。シャキシャキ感とみずみずしさも新雪の特徴で、一口食べると爽やかな果汁が口いっぱいに広がります。
旬の時期
新雪梨の収穫は愛宕梨(あたごなし)とほぼ同じ11月の中旬頃から始まり12月中旬頃までとなっていますが、収穫してすぐは酸味が強く、追塾させてから出荷され市場に出回るのは12月上旬頃からとなります。また、非常に貯蔵性が高く、翌年の春まで美味しい状態のものが出回り続けます。食べ頃の旬の時期は12月中旬からよく年の2月くらいまでとなります。
味
果肉はやや粗めですが、みずみずしく、しゃきしゃきとした食感があり、追熟されたものは酸味はほとんど感じず、甘みも強くはなくあっさりとした食味です。
歴史
新雪は1949年に新潟県で発表された赤梨品種です。「晩三吉」と「今村秋」の交配からうまれた、かなり大きくなる大玉の冬梨です。王秋梨の交配親にもなっています。
産地
新雪梨は全国でもあまり多くは生産されていない希少性のある梨の1つです。
鳥取県:1.6ha(37.2%)
群馬県:1.5ha(34.9%)
京都府:1.2ha(27.9%)