特徴
「バートレット」大きさは220~280g程で、これぞ洋ナシ型という綺麗な下膨れの形をしています。果皮は未熟なうちは黄緑色ですが、熟すにつれ黄色が強くなり、全体に黄色くなって果梗の付け根辺りやお尻の部分が少し柔らかくなったくらいが完熟の状態となります。最大の特徴は鼻を近づけなくとも感じられるほど強い香りと爽やかな甘さ。追熟が必要な洋梨の中で比較的長い追熟期間が必要な品種ですが、完熟前でも渋みがなくシャリシャリとした食感が楽しめます。また、コンポートなど加工する場合には完熟前の硬い状態がおすすめです。
旬の時期
バートレットは早生種の西洋梨で、熟期は8月下旬から9月初旬となっています。収穫は早いところでは8月初旬頃から始まり9月中旬頃までで、収穫後1週間から3週間追熟させた頃が食べ頃となります。
味
未熟なうちは果肉がやや固いですが、完熟すると柔らかく滑らかな食感となり、とてもジューシーで、西洋梨の中では甘味はそれ程強くない方ですが、甘味と共に程よい酸味が楽しめます。
何よりもバートレットは完熟した時の芳醇な香りが強い西洋梨です。
歴史
バートレットは1770年頃イギリスで発見された西洋梨で、イギリスでは"ウィリアムズ・ボン・クレティエン"と呼ばれていました。その西洋梨を1799年にアメリカのジェームズ・カーター(James Carter)氏が輸入しアメリカで栽培を始めました。その後その梨が植えられている土地を取得したエノク・バートレット(Enoch Bartlett)氏によって世間に広められることになったのですが、実はバートレット氏はその梨の木のルーツを知らず、梨の名前に自分の名前を冠して広めてしまっていました。後の1828年に改めてイギリスから"ウィリアムズ・ボン・クレティエン"が輸入され、実は同じものであったと言うことが判明したそうですが、その頃には既にバートレットという名称が定着してしまった状態でどうにもならず今日に至るとのことです。
産地
北海道:26.7ha(33%)
青森県:21.6ha(26.7%)
山形県:17.3ha(21.38%)
秋田県:14ha(17.31%)
岩手県:1.3ha(1.61%)