特徴
「バラード」の果実は350~500g程とラ・フランスよりも大きく、形はバートレットに似ていて、やや整ったびん形をしています。通常袋掛け栽培なので収穫時の果皮色は黄緑色をしていますが、熟すにつれ黄色くなり、表面のサビはやや多い品種です。バラードはラフランスを親に持ち、海外生まれの多い洋梨の中で、異色の山形生まれ。ラフランスに勝るとも劣らない濃厚な甘さと強い芳香、そして滑らかな食感からリピート率の多い品種です。
旬の時期
バラードの熟期は育成地(山形県寒河江市)において9月中旬から下旬となっており、収穫は9月下旬頃から始まります。収穫後1週間から10日間ほど予冷処理された後、2~3週間の追熟を経て食べ頃となります。出盛りの旬は10月となります。
味
果肉は白く、緻密で、食べ頃に熟すと糖度が16~18%にもなり、それに対して酸味が控えめなのでまったりとした強い甘さが感じられます。また、果汁も多く果肉が口の中で柔らかくほぐれるような食感となります。
歴史
バラードは1984年に山形県立園芸試験場(山形県寒河江市)において、「バートレット」に「ラ・フランス」を交配して生まれた実生を接ぎ木、選抜育成された西洋梨で、1999年に品種登録されました。出願当時の名称は「山園P1号」となっていました。
産地
山形県:13.1ha(75.29%)
北海道:2.7ha(15.52%)
長野県:1.6ha(9.2%)