特徴
「花御所(はなごしょ)」は鳥取県八頭郡で栽培されている完全甘柿です。大きさは富有柿と同じ位で200~250gほどで、果肉がきめ細かいのが特徴です。果頂部がやや盛り上がった形をしていて、縦に半分に切ると丸みのあるハート型になります。上下に半分に切った断面は丸みを帯びた四角い形をしています。果皮の色は赤みを帯びた橙色で艶がありますが、果実の表面にシミ状の斑点が出やすく、またヘタスキも発生しやすい品種です。出荷量の6割は贈答などの進物用として販売されているようです。また花御所柿は、鳥取県の東部、因幡地方にのみ栽培され、しかもその9割が「郡家町」というところで栽培されています。 しかも不思議な事にこの「花御所柿」は、「郡家町」の中でもごく一部の限られたところでしか品質の良いものがとれないそうです。そこは、旧「大御門村(おおみかど村)」内で、発祥の地「花(はな)」をはじめ、「大門(だいもん)」「西御門(にしみかど)」「殿(との)」「市の谷(いちのたに)」など。なにかしらゆかりのありそうな地名のところばかりです。なぜこの限られた地区だけしか良いものがとれないのか詳しい事はわかっていません。(JA全農鳥取ホームページより)
旬の時期
花御所柿は晩生種で、11月下旬から12月中旬が最盛期となります。旬の時期は11月下旬から12月いっぱいで、柿の中では最も遅い旬を迎えます。
味
肉質はとても緻密で果汁が多く、糖度が20度以上でとても甘い品種です。しかし渋味が抜けるのが遅く、11月になって霜がおりる頃、葉が落ちはじめ、実が赤くなって完熟し、ようやく渋が抜けて甘くなります。その味は甘柿の中では最高峰とも言われ、ほんのりと渋みが口に残るのも特徴のひとつです。種は1個から3個程入っています。
歴史
「花御所」江戸時代に野田五郎助という人物が奈良県から持ち帰った「御所柿」の枝を接ぎ木して育てたのが起源とされます。当時は「五郎助柿」と呼ばれていましたが、明治時代後期に生産地である八頭町花の「花」と「御所柿」を合わせて花御所柿と命名されました。
産地
花御所柿は鳥取県の特産柿です。政府の統計データでは平成22年の栽培面積は19.7haとなっています。鳥取県の東部、因幡地方にのみ栽培され、その9割が「郡家町」というところで栽培されています。