米の人気品種と特徴!品種ごとの美味しさについて知ろう

米の人気品種と特徴!品種ごとの美味しさについて知ろう

日本人の食生活にはかかせない存在のお米。毎日食べるものだからこそ、こだわって選んでいますか?国に品種登録されている数は956品種もあり、そのうち普段食べているお米(うるち米)で、農産物検査されているものは282品種です。手ごろな値段で手に入りやすい品種から、高級な品種まで様々。 今回は人気品種の特徴や美味しさについてご紹介します。

お米とは

全国の耕地面積は434万9,000haあり、そのうち田んぼは236万6,000haです。耕地面積の54.4%が田んぼということになります。そのうち、稲が栽培されている面積は、36%となります。

稲はイネ科の栽培一年草。その種子がお米となります。植えた稲が成長すると実が結実し、穂からもみが実ります。収穫時期になると、もみは刈り取られ脱穀(だっこく)され、くきや葉の藁部分が取り除かれます。そして、もみすり過程で玄米と”もみがら”にしわけされます。玄米が精米されると精米とぬかに分かれます。精米は精米する度合により、五分づき米、七分づき米、白米などの種類に分かれます。

米の種類

稲は大きく分けると3つの種類に分けることができます。

ジャポニカ(日本型イネ)

ジャポニカ米は日本・朝鮮半島・中国東北部・ヨーロッパの一部などで作られています。短くて円形に近い形、炊くと粘りとツヤが出てきます。世界で生産されているお米の2割がジャポニカ米となり、日本と同様にお米を炊いて食べることが多いようです。栽培に適する地域は、北緯30度以北、南緯30度以南となります。

インディカ(インド型イネ)

日本ではジャポニカ米が主流となりますが、世界で最も栽培されているお米はインディカ米です。中国の中南部・タイ・ベトナム・インド・マレーシア・バングラデッシュ・フィリピン・アメリカ南部など幅広い地域で栽培されています。細長い形状で、炊くとパサパサしていることが特徴。ピラフやカレーによく合います。

ジャパニカ(ジャパニカとインディカの中間型)

生産量が少ないジャパニカ米は、ジャワ島やアジアの熱帯地域、中南米、イタリアなどのごく一部で栽培されています。幅が広く大粒でやや丸い形で、粘り気がありながらあっさりとした特徴があります。昔は泡盛の原料としても使われていました。

お米の性質で分類

うるち米やもち米など、同じお米でも性質が違うものがあります。

うるち米

普段食べているお米はうるち米です。購入したお米の袋を確認してみると、うるち米と記載されています。中には精米と表記されているものがありますが、正確にはうるち精米ということです。粒の色は半透明です。

もち米

もち米はお餅や赤飯、おこわなどに使われているお米のことです。こがねもち・ヒヨクモチなどの品種が有名です。見た目は乳白色で不透明、形は少し丸みがあります。収穫直後はうるち米と同様に透明ですが、乾燥した後に白く変色していきます。もちもちとした食感が特徴で、冷めても固くなりにくいため、おはぎや大福など和菓子には欠かせない存在です。

その他

赤米

古代米と呼ばれるむかしのイネが持っていた特徴を色濃く残すイネの一種です。縄文時代に日本に最初に伝わった稲と考えられ、江戸時代以降の品種改良まで各地で栽培されていました。

香米

ジャコウ米や匂い米と呼ばれ、香り成分が含まれている古代米の一種です。海外ではジャスミンライス、インドのバスマティライスといった香り米が有名です。お米に混ぜて炊くと、ポップコーンのような香ばしい香りがします。

醸造米、酒米

日本酒を造るときに用いられるお米のことで、主に麹米として使われています。品質表示基準上ではうるち米に定義されますが、一般的に食べられているうるち米とは区別されています。品種としては山田錦や雄町(おまち)が有名です。

お米の主な産地

お米の生産量が多いのは、新潟県、北海道、秋田県となりますが、全国各地で生産されています。新潟で主に栽培されている品種は、コシヒカリ・こしいぶき・ゆきん子舞、北海道では、ななつぼし、きらら397、ゆめぴりかなど。秋田県では、あきたこまち、ひとめぼれ、めんこいなが主に栽培されています。

【2023年版】品種の人気品種・銘柄とその特徴

どの品種を購入して良いか分からないときは、人気の品種を試してみてはいかがでしょうか。人気の品種は、大切な人へのギフトとしてもおすすめです!

コシヒカリ

作付面積でも圧倒的な広さがあるコシヒカリは、日本で最も生産されているお米。北海道と沖縄を除く全国で栽培されています。コシヒカリは新潟県で農林22号と農林1号を交配し、その後福井県で品種登録されました。名前の由来は越の国(北陸)に光り輝く品種となるように、との思いから命名されました。

コシヒカリの魅力は、甘みともっちりとした粘りです。炊きあがりのツヤと香りがよく、旨味も強く食味良好です。あっさりとしたお料理との相性が良く、ご飯の美味しさだけでお漬物とシンプルに味わうのもおすすめです。

ゆめぴりか

北海道の最上級ブランド米、ゆめぴりか。甘みが強く濃厚な味わいが特徴で、白ご飯だけでも美味しく食べられます。そして粘りが強く、お米の食味ランキングで13年連続で最高位の特Aを連続受賞しています。

ゆめぴりかは、ゆめ=夢、ぴりか=アイヌ語で美しいという意味があります。

つや姫

つや姫は山形県で山形70号と東北164号により育成された品種です。炊いたお米は白さが際立ち、粒が揃っているので美しい見た目。コシヒカリと比べると粘りが少なく、あっさりとして食べやすい食感です。

ひとめぼれ

ひとめぼれは、コシヒカリと初星を掛け合わせ、宮城県の農業試験場で誕生しました。冷害にとても強く、味と香り共に良好で、粘りが強い特徴があります。名前の由来は、出会ったとたん、見た目の美しさと美味しさに「ひとめぼれ」してしまうことが由来で、全国から公募し選ばれました。

ひとめぼれは東北を中心に作付けされ、コシヒカリに次ぐ流通量・作付けが多い品種です。食味の良さ、見た目、どれを取ってもバランスが良く、様々な料理にマッチします。和食に合いますが、水分を吸いやすく柔らかく炊けることから、酢飯やカレーには向かない品種だとも言われています。

ななつぼし

北海道で、ひとめぼれと、あきほを掛け合わせた品種です。耐冷性があり食味も優れ、北海道内で生産量1位・消費量1位となる品種です。2001年に北海道の優良品種に登録されました。ななつぼしは、食味ランキングで13年間連続で特Aを連続で獲得している優良品種です。

食感は食べごたえのある、しっかりめの食感で、粒感を感じながら食べられます。粘りや甘みは平均的で、あっさりとした味。粘りが強く、柔らかいお米が苦手な方におすすめの品種です。チャーハンや丼ぶり、お寿司などに最適です。

あきたこまち

寒冷な気候の秋田県で栽培できるコシヒカリタイプの良好味米、をコンセプトに開発された品種。昭和59年に誕生し、秋田県を代表するお米となりました。名前の由来は、秋田県湯沢市に生まれたとされている平安時代の歌人「小野小町」にちなんで命名されました。あきたこまちの特徴は、ツヤツヤとした輝く透明感で香りが良いところ。食味ランキング最上位の特Aに何度も選定された実績があり、冷めても美味しい特徴があります。その特徴から、お弁当やおにぎりにも最適です。

ヒノヒカリ

西の横綱とも例えられる品種、ヒノヒカリ。暑い地域は稲作には向かないと言われることもありますが、九州や四国で作付け面積を伸ばし人気が上昇している品種です。コシヒカリに比べるとあっさりとした味わい。味が濃くないから、どんなお料理にも合わせやすい品種です。弾力があるため、食べごたえもあります。

ミルキークイーン

ミルキークイーンは1985年、食味が良く粘りの強い米の開発を目的とした、農水省の「スーパーライス計画」に基づいて誕生したお米です。その目的通り、粘り気が強く、モチモチとしてふっくらとした食感が特徴です。冷めても硬くなりにくいため、お弁当やおにぎりにも最適です。また、チルド米や米菓にも適しています。

青天の霹靂(せいてんのへきれき)

青天の霹靂は、青森県のブランド米です。晴天の青は青森県から取り、霹靂は稲妻のことで、鮮烈な存在になることを願い命名されました。青天の霹靂も食味良好で、平成27年から特Aランクを連続で受賞しています。米は大粒で透明感があり、炊いたご飯には旨味や粘りなど、全てにおいてバランスが良いという特徴があります。適度な硬さがあり、さっぱりとした食感です。

新之助

新之助は新潟県が開発したブランド米で、平成29年に発売された新しいブランド米です。粒が大きく、炊き上げたときにツヤがあり、ほんのりとした香りと甘み、粘り強さがある晩成品種です。冷めても硬くなりにくく、美味しさと甘みが持続します。おにぎりやお弁当にも最適です。

まとめ

今回ご紹介した品種は生産地域によって味や食感が変わります。好きな品種を見つけたら、次はぜひ地域ごとで食べ比べをしてみてください。自分好みのお米を見つければ、いつもの食卓をより華やかなものに変えてくれますよ!

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