果物手帖
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キャンベル・アーリー

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特徴

「キャンベル・アーリー」は、果房は大きく、肩を張った形になります。果皮は紫黒色で1房のサイズは350g程度で1粒の重さは5gほどと中粒種。色は熟すと黒に近い紫で、皮はやや厚く、スリップスキンと言われるように皮は果肉からつるっと剥けます。種はジベレリン処理だけでは完全な種無しが難しい事もあり、種アリの状態で出荷されている事が多いです。豊作性が高く特有の香りを持つことから、生食だけでなくワインやジュースにも利用されます。強い甘さの中に存在感のある酸味を感じるので、ぶどうの中でも比較的すっきりとした味わいで、甘ったるい甘さが苦手な人におすすめの品種です。

旬の時期

8月中旬頃から始まり、遅い北海道で10月中旬頃まで続きます。食べ頃の旬は8月下旬から9月中旬あたりとなります。

果肉が非常にジューシーで、酸味がしっかりとあり、糖度は13~16度ほどで、全体として濃厚な甘酸っぱさを感じます。またフォックス臭と呼ばれるラブルスカ種特有の香りが感じられます。

歴史

キャンベル・アーリーはアメリカでジョージ・W・キャンベルによって「ムーア・アーリー」に「ベルビダー×マスカットハンブルグ」を交配して生まれた実生を選抜育成されたラブルスカ種の黒ブドウです。1890年代中頃に発表され、日本には1897年に新潟県の川上善兵衛氏によって導入されたと言われています。川上善兵衛氏は「日本のワインぶどうの父」とも呼ばれている人で、現在も新潟のワイナリーとして知られる岩の原葡萄園の創始者です。このキャンベル・アーリーは「キャンベル」や「キャンベルス」とも呼ばれ、日本に馴染み深いブドウとして広く普及していき、今ではこれを元に沢山の品種が生まれています。国産ぶどうで最も多く作られ親しまれている巨峰も、源をたどればキャンベル・アーリーです。

産地

北海道:171ha(33.54%)
岩手県:130ha(25.4%)
青森県:72.5ha(14.19%)
秋田県:40.9ha(8%)
宮崎県:24ha(4.7%)

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