果物手帖
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マスカット・ベリーA

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特徴

「マスカット・ベリーA」は市販のものの粒の大きさは5~7gくらいで、巨峰などに比べると小さいですが、自然のまま実を付けるとかなり大きな房になり、果粒は黒に近い紫色のやや大粒のブドウとなります。皮は厚く食べる時は皮を剥くか出さなければなりません。果肉は皮を剥いた表面は赤紫色で、果肉自体は薄い黄緑色です。日持ちがよく、生食のほかワインの原料としても利用されています。現在国内の赤ワイン向けブドウ品種としてはマスカット・ベリーAが最も多く作られています。このぶどうで作られたワインはイチゴのような香り、渋み成分がまろやかなのが特徴となっています。

旬の時期

8月中旬頃から収穫が始まり、10月頃まで続きます。生食向けのものが沢山出回る旬の時期は8月下旬頃から10月初旬頃までとなります。

果汁が多く、とても甘い上にそれを支える酸味もしっかりとあり、濃厚な美味しさを感じさせてくれます。

歴史

マスカット・ベリーAは新潟県の岩の原葡萄園の創始者で「日本のワインぶどうの父」とも呼ばれる川上善兵衛氏によって、アメリカブドウのラブルスカ種「ベーリー」にヨーロッパブドウのヴィニフェラ種「マスカット・ハンブルグ」を交配し、生まれた実生を選抜育成された黒ブドウです。1927年に生まれ、その後1940年に生食・醸造用品種として公に発表されて以来全国各地で栽培されるようになりました。かつては人気品種としてスーパーなどにも沢山並んだ時代がありましたが、近年は様々な品種が登場し、店頭に並ぶ量はかなり減ったように思います。今でもぶどう狩りではおなじみの品種かと思われます。また昨今では生食向け以外に国産赤ワイン用ブドウ品種として最も多く作られている品種となっています。また、2013年には国際ブドウ・ワイン機構(OIV)がマスカット・ベリーAをワイン用ブドウ品種として登録認定し、2010年に認定された「甲州」に次いで世界的に日本で生まれたブドウ品種が認められました。

産地

山梨県:98.4ha(21%)
兵庫県:49.8ha(11%)
広島県:39.7ha(8%)
福岡圏:32.9ha(7%)
岡山県:30.0ha(6%)

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