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果物手帖
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岸根

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特徴

「岸根(がんね)栗」は1個30~40gもあり、大粒で知られる丹波栗と並べても明らかに大きいです。肉質は粉質が強く、加熱すると崩れやすいので甘露煮などにする時は慎重に煮る必要があります。そこか懐かしさを感じるようなほっとする甘さと、舌にしっかりと感じる栗の味が特徴で、老若男女問わず愛される味わいです。和菓子との相性も抜群でなので岸根を使用した贅沢な和菓子もたくさん販売されており、ギフトや手土産に人気を集めています。

旬の時期

岸根栗は晩生種で、収穫期は他の品種より遅く10月中旬頃からとなります。

甘みが多く貯蔵性があり、料理用にも向いています。

歴史

1180年(源頼朝の挙兵)に始まった源平の戦い後、屋島で敗れた平家の落ち武者が宮島から小瀬川の上流の山口県坂上村(現、岩国市美和町坂上地区)に逃れ、大字岸根(がんね)の白滝山に城を築き暮らすようになりました。その一族の中に、接木の名手がおり、地元の坂上村と広島県栗谷村(現、大竹市)に在来種の栗に接木し、その方法を近くの農民に伝授したのが、岸根栗の原点となりました。大正2年「全国栗品種名称調査会」で510種の中から、「他に類のない優秀品種」として評価され、農水省の優良品種として誕生しました。その際、審査員から名称を聴かれ、とっさに採種した集落名・岸根(がんね)と答えたために、この栗の品種は「岸根栗(がんねぐり)」になったと言われています。また昭和8年には、「全国果樹共進会」で数百種の中から、十銘柄品種のひとつとして選ばれました。

産地

山口県:171.7ha(37%)
愛媛県:155.4ha(33%)
茨城県:76.7ha(16%)
宮崎県:16.5ha(4%)
東京都:9.0ha(2%)

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