ぶどう農家に求められること
ぶどう農家として必要なものは、集中力と忍耐力が必要になります。ぶどう栽培には手間がかかります。はさみを持ち、上を見上げた状態で切る作業が続きます。収穫を終えたからといって終わりではなく、次の収穫の準備がすぐ始まります。
こつこつと忍耐強く作業することが好きな人が向いているといえます。
他の農家に比べて労働時間は長い?短い?
米農家と比べると果樹農家の労働時間は多くなります。果樹別に見てもぶどう農家の労働時間は長いほうです。桃や梨が300時間の労働時間がかかるのに対し、ぶどうは450時間必要となります。
労働時間は長くなりますが、果樹農家の中でもぶどう農家の農業所得は高い場所に位置しています。
1日のタイムスケジュール
ぶどう農家のある1日のタイムスケジュールです。
- 4:30 起床
- 5:00 収穫
- 12:00 食事
- 13:00 出荷準備
- 14:00 圃場の管理やぶどう農園での仕事
- 17:00 帰宅(家事や食事入浴など)
- 21:00 blogやSNSなど
- 22:00 睡眠
ぶどう農家の1年間のスケジュールは?
ぶどうは1年に1度しか収穫できない果物ですが、収穫の時だけが忙しいわけではありません。剪定や病害虫の防除、摘蕾や摘果、袋掛けなど1年を通して必要な作業があります。
ぶどう(時期)|ぶどう(作業内容)
ぶどう農家の1年間のスケジュール
- 8月から10月 収穫
- 11月から3月 剪定
- 4月 芽欠き
- 5月 新しい枝や新梢の中から誘引
- 6月 ジベレリン処理と摘粒処理
- 7月 摘粒と袋掛け
その他、栽培の計画を考えたり草刈り、農薬の散布、施設の保守や整備の仕事もあります。病害虫が発生したり、気候に合わせた対処も必要になります。
開花時期|ジベレリン処理・摘粒
ぶどうの花は6月頃から咲き始めます。雨や病気の感染からぶどうを守るため、房に傘をかけます。種無しぶどうにするために、1房ずつ薬液に浸けるジベレリン処理を行います。
実の付きを良くし、1粒1粒を大きく育てるために粒抜きも行います。花穂を適切な大きさにするため、はさみで切って形を整えます。
収穫前|摘粒・袋掛け
収穫前の7月になっても、ジベレリン処理で粒抜きを継続して行います。ジベレリン処理が終わると、今度は1房ずつ袋掛けを行います。ぶどうの袋掛けの目的は、病害虫や鳥、雨風の被害から果実を保護することと、果実に農薬がかからないようにすることの2つの目的があります。
収穫時期|収穫・出荷
収穫は8月から10月に行いますが、早生品種は7月ごろに収穫します。ぶどう農園の仕事は、収穫の時期に忙しさのピークを迎え、9月ごろはぶどうの収穫最盛期になります。この頃さまざまな品種が旬を迎えるため、さらに忙しくなります。
収穫後|剪定・肥料
剪定は11月から3月に行います。忙しかった収穫シーズンを終えるとすぐに剪定の作業に入ります。剪定はぶどうの木全体に光が当たるように整えます。そうすることで、光合成が行え、結実に必要な十分な栄養を作れるようになります。
そして、この時期に肥料を撒き、前回の結実で失われた養分を補給し次に備える準備をします。ぶどうの木の皮をはいで、病害虫が隠れる場所を無くす作業も一緒に行います。
まとめ
新しことを始めるときは、どんなことでも不安ですし、ノウハウも経験もないので失敗することもあるかもしれません。でも、始める前に同業者の人からレクチャーを受けたり、アルバイトで経験しておくと最短距離で成功の道に辿り着けるはずです!ぶどう農家を始めたいと思ったら、この記事を参考に、ご自身にあった方法をお試しください。