果物手帖
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愛宕柿

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特徴

「愛宕(あたご)」は愛媛県周桑郡が原産の柿で、重さは230g前後、大きなものは300gほどにもなります。釣り鐘状で先が細く尖っているのが特徴的で表皮は艶のある明るいオレンジ色をしており、果肉も同じようなオレンジ色をしています。愛宕柿は完全渋柿なので、炭酸ガスやアルコールなどで脱渋をしてから出荷されます。脱渋した愛宕柿はポリ袋に密封された状態で店頭に並ぶことが多いです。愛媛県周桑郡では古くから干し柿用に愛宕を栽培していましたが、昭和初期頃からは渋抜きしたものも出荷するようになり、生産量が増加しました。ちなみに、現在でも直売所などでは「干し柿用」として渋柿のまま売っていることもあります。大きさや形が甲州百目と似ているようにも思いますが、並べてみてみると、愛宕柿の方がやや大きく、明るいオレンジ色なのに対し、甲州百目の方が赤みが強い傾向にあり、先の尖った形など少しずつ違うのが分かります。渋抜きするととても甘くてみずみずしい味わいに変化し、サラダやチーズと合わせておつまみとして食べるのにピッタリです。

旬の時期

愛宕柿(あたごがき)は晩生種の柿で、収穫期が11月中旬から12月中旬となり、下記の中でも最も遅い時期に収穫されます。収穫後、吊るし柿むけにはすぐに出荷されますが、生食向けのものは10日から2週間かけて脱渋された後出荷されます。生食物の食べ頃の時期は12月から1月が旬となり、干し柿は12月中旬あたりから出回り始めます。

渋を抜いた愛宕はほどよいかたさで適度な甘味があり、さっぱりとした味わいです。

歴史

愛宕柿は愛媛県が原産の渋柿で、現在も愛媛県を中心に岡山など周辺地域で作られています。名前の由来は諸説あり、京都の愛宕山に奉納されて名前を賜ったという説や、京都愛宕産の柿の種からの実生からという説などがあります。いずれにしても京都の「愛宕」が絡んでいるようです。

産地

愛媛県:94.9ha(49.38%)
徳島県:62.2ha(32.36%)
香川県:18.7ha(9.73%)
岡山県:14ha(7.28%)
高知県:1.3ha(0.68%)

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