果物手帖
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ラ・フランス

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特徴

「ラ・フランス」の果実は250~300g位の中玉で、外見はごつごつとしていて不揃いです。色はグリーンから黄緑の地に、暗灰色や灰褐色のサビがたくさんあるので、決して美味しそうとか美しいとは言えない姿をしています。しかし、追熟を経たラ・フランスの果肉は”まさにこれぞ西洋梨”と言わしめる極上の美味しさを感じさせてくれます。高貴な香りと濃厚な味わい、そして舌でとろけるような食感は満足感があり、果物というよりスイーツに近い感覚です。
現在日本で作られる西洋梨の中では最も沢山作られている品種となるに至っていますが、もともとのフランスでは、手間がかかりすぎるということで敬遠され、ほとんど栽培されなくなってしまったようです。

旬の時期

ラ・フランスの収穫時期は産地によって多少幅があります。また、収穫時期は低温年には早まり、 高温年には遅延するそうです。おおむね、10月の中旬頃から下旬にかけて収穫されています。また、ラ・フランスなどの西洋梨は収穫後一定期間追熟させてから食べ頃を迎えるので、旬は収穫されてから2週間ほど後になります。

肉は、石細胞が少なく多汁でとろけるように柔らかく、高級マスクメロンのような食感で、糖度も14~15度にもなりそれでいてそれを脇でしっかりと支えるやさしい酸味があるので甘ったるいわけではなく、濃厚な味わいが楽しめます。そして何よりも、芳醇な芳香があり、西洋梨の最高峰といわれてきました。

歴史

西洋梨の代表品種「ラ・フランス」は、その名の通りフランスが原産です。親品種はわかっていませんが、1864年にクロード・ブランシュという人がフランスで発見し、日本へは明治時代に導入されています。当時は西洋梨の中では早い時期に花を付けるにもかかわらず結実までに時間がかかり、その分病害虫や台風の影響も受けやすいため手間がかかるということで、あくまでも受粉用としてのみに用いられていたようですが、主に缶詰に加工されるバートレットから次第に生食の需要が高まるにつれ、ラ・フランスの美味しさが見直され、その後のグルメブームで一気に世に広まった西洋梨です。

産地

山形県:738ha(83.68%)
長野県:51.8ha(5.88%)
青森県:31.8ha(3.61%)
福島県:19.7ha(2.23%)
秋田県:14.5ha(1.64 %)

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