特徴

「豊水梨」は赤梨の代表品種で、平均の重さが350g～450gで幸水より少し大きめになる品種です。果形は円形で、やや腰高傾向にあり、表皮全体が黄金色に色付き、均一に果点コルクがみられます。「豊かな水」の名前の通り豊富な果汁が特徴で、幸水よりもやや柔らかめです。甘さだけではなく酸味もしっかり感じられるのでベタつかずキリのある奥深い味わいが特徴なので、甘さだけではなく、すっきりとした味わいを求める人におすすめの和梨です。

旬の時期

豊水の旬は8月頃から10月頃まで。9月頃が出荷の最盛期です。

味

果肉は果汁が多く、非常に糖度が高くなる傾向にあります。その分酸味も伴い、全体として濃厚な味わいになります。甘味が強くてやさしい酸味があり、果肉は果汁をたっぷり含んでいてジューシーです。梨特有のシャリシャリとした食感と甘さが楽しめます。

歴史

豊水は現在の果樹研究所で交配育成された品種で、1972年に農林８号として命名登録されています。その由来に関しては紆余曲折ありましたが、現在ではDNAの解析などから「幸水」と「イ－33」（「いしいわせ」×「にじっせいき」）の交雑によって生まれたと推察されています。

産地

千葉県:478ha(19.27%)
福島県:270ha(10.87%)
茨城県:251ha(10.11%)
栃木県:198ha(8%)
長野県:137ha(5.51%)