特徴

「にっこり」の果実の形は円形で皮色は赤褐色をしており、果実の大きさは平均850g〜1kgほどにもなる極大な品種で、大きいものの方が糖度が高くなる傾向にあると言われています。果汁が豊富でジューシーなのが最大の特徴で、爽やかでいながら濃い甘さを感じられます。大玉の見た目に反して繊細な味わいで、シャキっとした食感が楽しい梨です。

旬の時期

にっこりは晩生種の梨で、成熟期は主な産地の栃木県で10月中下旬となっています。収穫時期は10月中旬頃から始まり11月中旬辺りまでとなっていますが、貯蔵性も高く正月辺りまで出回ります。とは言っても、追熟する訳ではないので、食べ頃の旬の時期収穫時期と同じとなります。

味

肉質は緻密で甘味が強く、酸味は少なくてみずみずしいのが特徴です。

歴史

にっこりは1984年に栃木県農業試験場において、「新高」に「豊水」を交配して生まれた実生から選抜育成された赤梨の品種で、1994年に登録出願され、1996年に品種登録されています。名前の由来は、栃木県の観光地として知られる日光と、梨の中国語「リー」を掛け合わせてつけられたそうです。現在ではその名が示す通り、栃木県の特産梨の一つとして扱われています。

産地

にっこりは栃木県で生まれたという事もあり、まずは栃木県内での特産化を進めるため他府県への苗木販売は行われなかった為、主な産地は栃木県となっています。政府がまとめた2011年産の栽培面積を見ると、現在では栃木県の宇都宮市、芳賀町、大田原市等を中心に栽培され、県全体で約64.8haとなっています。また、千葉県でも栽培が始まっているようで、この時点では１haとなっています。