果物手帖
果物手帖

ドワイアンヌ・デュ・コミス

ドワイアンヌ・デュ・コミス
果物手帖

シェアしよう!

果物手帖

シェアしよう!

果物手帖

特徴

「ドワイアンヌ・デュ・コミス」の果重は250~350gくらいで、果皮は黄緑色。日に当たった面がうっすらと赤く染まることもあり、熟すと全体が黄色みがかった色になってきます。しかし、一本の木からの収量がとても少ないことや、病気に弱いことなどから栽培が難しい品種で、生産量は非常に少なく、高級フルーツとして扱われており、質の良い物は贈答用などに用いられています。またコミスは「カリフォルニア」という品種の親であるほか、「ゼネラル・レクラーク」の親ではないかとも推察されています。

旬の時期

収穫は10月初旬頃から始まり、遅いところでは11月頃まで続きます。食べ頃の旬は10月中旬頃から11月上旬頃までとなります。生産量が少なく、出回る量が限られているので、お店に並ぶのはほんの数日という場合が多く、見かけたら即買いしないと買いそびれてしまうことが多いでしょう。

完熟したコミスは果汁が滴るほどジューシーでとろけるような舌触り。強い甘みと適度な酸味があり、鼻に抜ける芳香が風味により深みを与えています。

歴史

「ドワイエンヌ・デュ・コミス(Doyenne du Comice)」は、1849年にフランスのアンジェで誕生した西洋梨です。「ドワイエネ・デュ・コミス」や「ドワイアンヌ・デュ・コミス」とも表記されます。日本には明治時代初期に導入されました。コミスは食味が優れているものの、栽培が難しいためあまり普及はせず、現在も生産量は多くありません。かつて宮内庁大膳職主厨長で「昭和天皇の料理番」と称された秋山徳蔵氏の「味と舌」という著書の中では、『アイスクリームのように溶けてしまう。実に素晴らしい逸品』『あれこそ果物の王である』と記されています。

産地

ドワイアンヌ・デュ・コミスは収量が少ないことや病気に弱いことなどから栽培はとても難しく、安定して出荷できる栽培農園は全国でも数えるほどしかないといわれています。現在市場に出回っているのは山形県産や福島県産などが中心となっています。農林水産省がまとめた2018年産の栽培面積では山形県が3ha、福島県が1haのみとなっています。

果物手帖

シェアしよう!

果物手帖

関連記事