果物手帖
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人丸

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特徴

「人丸(ひとまる)」の果実の大きさは中位で「丹沢」と同程度となっており、現在の主要品種の中ではやや小さめです。形に大きな特徴はみられませんが、果皮が赤褐色で光沢があるのが特徴です。また、果肉は黄色味があり、粉質で豊かな香りと甘味の強さが特徴となっています。濃厚な甘さと栗特有の芳醇な香りの特徴を活かして、マロンペーストにするとより一層美味しく楽しめます。

旬の時期

人丸はやや早生の品種で、収穫時期は9月中旬~9月下旬となっています。

豊かな香りと濃厚な甘みが特徴です。

歴史

「人丸」は千葉県成田市の吉岡次男氏が自身の「筑波」と「丹沢」の混植園で発見した偶発実生を育成した果皮が光沢のある赤褐色をした、やや早生の品種です。1983年に種苗法に基づく登録出願、1985年に品種登録されています。既に登録から35年以上経っている古い品種で、 1997年7月8日に育成者権は消滅しています。育成者の吉岡次男氏は千葉県成田市で昭和30年頃から千葉県農業改良普及員として栗栽培の普及に活躍された方で、自宅の周囲を全て栗畑にし、既存品種の比較観察や新たな品種の育成に取り組まれ、本種が生まれたそうです。名称の「人丸」は当時あった地名に因んでつけられていますが、現在はもう地図からは無くなり、バスの停留所名(野毛平工業団地入口)が残るのみとなっています。

産地

人丸は現在栽培者が少なく、希少な品種となっています。農林水産省がまとめている令和元年産特産果樹生産動態等調査で見ると、人丸の栽培面積は全国で5.4haしか記録がなく、栗全体の0.05%ほどです。主な産地は茨城県で3.8ha、次いで兵庫県の1.6haのみとなっています。

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