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農業用ドローンの選び方を解説!

農業用ドローンの選び方を解説!

この記事では、農業用ドローンの選び方を紹介していきます。一口に農業用ドローンといっても、用途が多岐にわたり、ラインナップも豊富です。自身の目的に合った最適な農業用ドローンを選ぶポイントを押さえておきましょう。

目次

農業用ドローン の主な用途と機能

農業用ドローンの用途は?

農業のための無人航空機のことを農業用ドローンと呼びます。一般的なドローンよりも機体が大きいことが多く、複数のプロペラにより飛行が安定しており、操作が簡単です。 

用途は多岐にわたり、以下のような用途が一般的です。

空中写真測量

農作物の生育状況を把握するために撮影

散布作業の補助

効率的な散布・均一な散布を実現する

作物モニタリング

作物の健康状態をモニタリングし、早期な対策

収穫支援

作物の熟度測定などによって収穫の効率化

このように農業用ドローンは、農業生産の効率化や生産性の向上に大きく寄与しています。

農業用ドローン の主な機能

農業用ドローンが基本的な作業を行ううえで不可欠な機能は以下のようなものがあります。

  • 高度制御システム
  • GPS・自動航行
  • カメラ・センサー
  • 長時間飛行

農業用ドローン の耐久年数と性能の種類

農業用ドローン の耐久年数

一般的な耐久年数の範囲は次のようになります:

  • 通常3年~5年程度
  • 定期的なメンテナンスや修理により、より長い期間使用することも可能。

農業用ドローンの耐用年数は、機器ごとの経済的価値によって異なりますが「5~7年」が一般的です。

農業用ドローン の性能の近年のトレンド

近年では、以下のような性能の種類とそのトレンドがあります。

高度制御システム・自動制御

GPSなどの位置情報によって、散布作業やデータ収集を効果的におこなうことが出来ます。また、画像解析やデータ処理にAI・機械学習を組み合わせることで、作物の成長予測や病害虫の早期検知などが行えます。

高解像度カメラ・センサー

  • より詳細な作物のモニタリング・病害虫の検出が可能に。
  • 近年では、「マルチ(ハイパー)スぺクトラルイメージング」によって、作物の生育状態についてより詳細な情報が得られるようになりました。

飛行能力

より効率的なバッテリー技術・省エネルギーの設計による長時間飛行と長距離飛行・高速飛行が可能になってきています。

ドローンフリート

多数の農業用ドローンを同時に運用するための複合的制御を搭載するモデルも。

散布能力

農業用ドローンのモデルによって、散布できる農薬・肥料の形状や量が異なります。なかには種子を散布できるモデルも登場しています。

耐久性

荷重能力や防塵・防水性能等によって耐久性が変わります。


以上のように、農業用ドローンの性能は近年、大きく成長しています。しかし、性能の高い農業用ドローンのコストは高くなっています。次項目では農業用ドローンのコストについて解説していきます。

農業用ドローン のコスト

農業用ドローン の維持費・運用コスト

  • 農業用ドローンの維持費・運用コストの内訳は以下の通りです。
  • なかでもバッテリー費とメンテナンス費用が維持費の大半を占めることが一般的です。

バッテリー

農業用ドローンのバッテリーは消耗品であり、寿命があります。バッテリーの交換や充電にかかる電力コストも考慮する必要があります。

メンテナンス費用

バッテリーの交換や充電、プロペラの交換、カメラやセンサーの校正などが含まれます。

保険費用

農業用ドローンには事故や故障のリスクがあるため、保険に加入することが推奨されています。

ソフトウェアやデータ処理費用

農業用ドローンはデータを収集し、解析するためのソフトウェアやデータ処理ツールが必要です。これにはライセンス費用やクラウドストレージの利用料などがかかる場合があります。


農業用ドローンの一般的な維持費は20万円程度であることが多いようです。

農業用ドローン の初期費用相場

農業用ドローンを導入する際の初期費用として以下の費用がかかります。

購入費用

農業用ドローンの購入費用は、機種や性能によって大きく異なります。一般的な農業用ドローンの価格は数十万円から数百万円に及ぶことがあります。

運用人員の育成費用

農業用ドローンを運用するためには、訓練を受けたパイロットが必要です。パイロットを育成する際はそのトレーニング費用、雇う際はその人件費が必要になります。免許取得に最も料金がかかりますが、人件費は維持費と考えられるでしょう。

購入費用については、農業用ドローンを導入する方法として、以下の2点が挙げられ、それぞれの費用相場は以下の通りです。

  • 新品:200~300万円
  • 散布代行:年額30万円~150万円以上

初期費用は新品が高く、散布代行であれば低くなります。散布代行は農場が広いほど料金が高くなります。

最近では様々な広さの圃場に合わせたモデルも多いため、狭い農場であったとしても、毎年農業用ドローンを使用したいなら購入する方がお得です。

また、中古品はメンテナンス状態を完全に把握することが難しいためオススメできません。

農業用ドローンの補助金・助成金

農業用ドローンの導入の際、国・地方公共団体・民間団体からスマート農業を支援やドローン運用のための補助金または助成金を受けられる可能性があります。

補助金・助成金の上限は750万~4000万円以上、補助率は1/2~2/3であることが多いです。2023年現在募集している補助金・助成金をいくつかご紹介します。各補助金・助成金の状況や詳細は必ずHPで確認するようにしてください。

また、農業機具導入の際、国・地方公共団体・民間団体から農業設備導入に使える補助金または助成金を受けられる可能性があります。2023年現在募集している補助金・助成金をいくつかご紹介します。各補助金・助成金の状況や詳細は必ずHPで確認するようにしてください。

【農地利用効率化等支援交付金(令和5年度)】

農林水産省の経営局経営政策課担い手総合対策室による、地域が目指すべき将来の農業集約化の実現に向けた取り組みの場合、農機具・施設の導入を支援する制度。

制度 詳細
補助対象 将来の地域の農業を担う
補助上限 融資残額のうち事業費の3/10以内,300万円(条件を満たせば個人1,000万円、法人1,500万円等)
申請期限 令和5年2月17日(令和5年の募集は終了していますが、来年以降の同時期にもチェックしてみるとよいでしょう。)
対象経費 農機具・施設の導入



【小規模事業者持続化補助金(令和5年度)】

商工会議所による、小規模事業者等が販路開拓等に取り組む費用の一部を補助する制度。補助金の対象経費が多岐にわたるという特徴があります。

制度 詳細
補助対象 従業員数20人以下の小規模事業者
補助上限 50~200万円
申請期限 令和5年9月7日(令和5年の募集は終了していますが、来年以降の同時期にもチェックしてみるとよいでしょう。)
対象経費 農業機械の購入費、旅費、開発費、資料購入費、広告費用、ウェブサイト立ち上げ費用、設備機器購入費等



農業用ドローン を選ぶポイントと人気メーカー

農業用ドローン の選ぶポイント

ここまで、農業用ドローンの機能・性能やコストについてまとめてきました。では次に、実際に農業用ドローン購入にあたって押さえるべきポイントを解説します。

土地の広さ・作業ニーズを適したサイズ・能力

自身の農業経営に合わせたサイズ・スペックの農業用ドローンを選択することで作業の効率性・生産性を最大化できます。作物モニタリング、散布作業、マッピングなど、具体的な目的に応じて必要な機能を確認しましょう。

高度制御システムの安定性

安定した飛行と正確な制御のため、ドローンの安定性や制御性能に注目しましょう。

耐久性

農業作業は過酷な環境で行われることが多いため、耐久性と信頼性が求められます。頑丈な構造や防塵・防水性能など、耐久性に配慮されたドローンを選びましょう。

飛行能力

バッテリー寿命と飛行時間によって飛行能力が決定されます。十分な飛行時間を確保できるドローンを選びましょう。

免許の必要性の有無

どの農業用ドローンを導入するかによっては、「技能認定」が必要です。技能認定を受けないと購入できない機体は以下の二種類です。

  • 農林水産航空協会の認定機
  • UTCの認定機(DJI・クボタの農業用ドローン)

認定機は認定機以外に比べて、点検の義務等が厳しい一方で、訓練後にスムーズに農薬散布を行える、受けられる補助金・助成金の対象が大幅に広がるなどのメリットがあります。

散布までに時間がない場合を除き、認定機がおすすめです。認定機以外を使用する場合にも、販売店のサポート体制等を活用しスムーズに導入しましょう。

ブランドと信頼性

信頼できるメーカーの農業用ドローンは、品質やアフターサービスにおける信頼性があります。

サービスとサポート

農業用ドローンを提供する販売業者やディーラーのサービス・サポートの手厚さ・迅速さは、長期的な運用をするうえで重要です。

予算とコストパフォーマンス

農業用ドローンの価格だけでなく、バッテリー効率・メンテナンス費用・耐久性を総合的に評価する必要があります。

農業用ドローン の人気メーカー

農業用ドローンの人気メーカーには以下のメーカーが挙げられます。

DJI(大疆創新)

世界的に有名な中国のドローンメーカー。農業用ドローンの分野で最大の市場で、幅広い製品ラインナップと信頼性があります。

マゼックス

DJIには無い、コンパクトかつリーズナブルな製品ラインナップが特徴的です。小規模農地の方にオススメです。

XAG JAPAN

完全自動飛行・自動散布が特徴的。それにも関わらず、アプリを使って操作簡単。スマート農業を実現するハイスペックな農業用ドローンを求める方にオススメ。

クボタ

液状・粒状の農薬や肥料に対応し、幅広い散布作業を実現しています。

ヤマハ発動機

農業用ドローンの分野においても長い歴史と信頼性を持っています。特に農薬散布用のドローンが強み。機体操作をサポートする機能あり。

農業用ドローン は新品で購入?それとも散布代行?

新品、散布代行はそれぞれに利点と欠点があります。

  • 新品は高性能で長寿命ですが、初期費用が高いです。
  • 散布代行も初期投資を抑えられますが、長期的に使う場合にはコストが高くなるかもしれません。

農業経営計画・総合的なコストパフォーマンスを考慮して最適な入手方法を決定する必要がありますが、継続的に使用する場合は新品の購入がおすすめです。

購入した場合、知り合いの農家の散布代行を請け負うことも出来ます。

まとめ|農業用ドローン は 【新品】がおすすめ!【高度制御システムの安定性】 は必ず重視しよう!

農業用ドローンの普及率は、年々増加しているものの、まだ普及の余地がある状況です。しかし、農業用ドローンの導入によって大幅に生産性を向上させることが出来ます。

メンテナンス履歴や状態が格段によい中古品を除いては、新品を選択することで維持費を抑えることが出来るためおすすめです。

  • 長期的な利用の場合、新品
  • 短期的な利用の場合、散布代行

農業用ドローンには様々な機能・性能がありますが、なかでも重視したい項目は、高いコストパフォーマンスに大きくかかわる「高度制御システムの安定性」「耐久性」「飛行能力」です。

また可能であれば、「認定機」から選ぶとよいでしょう。

農機具は技術的に進歩し続けています。そのため、新しい技術の導入可能性や、将来的にどのような農機具が必要になるかを予測し、その観点から機器を選ぶことも重要です。

参考サイト

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