果物手帖
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ケルシー

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特徴

「ケルシー」は140~200gとスモモの中では大きく、果頂部が尖ってハート形をしています。外皮はグリーンで白い果粉に覆われており、熟すにつれ少し黄味を帯びたり、中には赤みがさすものもありますが、ほとんどは熟しても緑の状態で、熟し具合の見極めが難しいとされています。果肉は表面近くが黄緑で中心に向けて黄色が強くなります。中央部に空洞ができやすく、これを知らずに購入した人が虫食いや病気と勘違いすることがあるようです。皮は薄くプリッとした食感で果肉と一体感があり、剥かずにそのままかじってもあまり気になりません。ケルシーはそのままではもちろん、ジャムやドライフルーツにも向いており。日持ちも伸びるのでおすすめです。

旬の時期

ケルシーの収穫時期は8月下旬頃から始まり9月中旬ごろまでとなります。

肉質は緻密でしっかりとした食感が感じられ、酸味があまり感じられず甘く感じます。

歴史

ケルシーは洋風な名前ですが、古くから日本で作られていたスモモの一種で、日本に逆輸入された品種とされています。明治時代の初め1870~1871年にジョン・ケルシー(John Kelsey)によって日本からアメリカ・カリフォルニアに持ち帰られ、広められたとされています。当時日本ではこのスモモは「甲州大巴旦杏(こうしゅうだいはたんきょう)」と呼ばれていましたが、徐々に栽培農家が減り、大正時代にはかなり廃れていたようです。一方アメリカでは、日本からやってきたこのスモモは"Kelsey's Japan Plum"ケルシーの日本スモモと呼ばれ話題になったようです。そして大正時代に、再び「ケルシー・ジャパン」としてアメリカから日本に逆輸入されるようになったとの事です。文献により、「当時の甲州大巴旦杏そのものがケルシーとして名前を変えて逆輸入されただけで、植物学上は全く同じもの」としているものと、「甲州大巴旦杏がアメリカで品種改良されたものがケルシー・ジャパン」とされている物があります。

産地

山梨県:2.3ha(60.53%)
山形県:1.5ha(39.47%)

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